「投資を始めたいのだけど、どうやっていいか分からない」
「初心者が投資を始めるのに、おすすめな方法ってありますか?」
「初心者なんですけど、投資の勉強はどうやったらいいでしょうか」
最近、そんなご相談を受ける機会が増えてきています。
物価の上昇、子供のための教育費、マイホーム購入の準備、セカンドライフの資金。
これから先のお金のことを考えると投資や資産運用も必要なのでは?と、重い腰を上げようとしている方も多いことでしょう。
ですが、投資初心者の方は「でもいったい何から始めればいいの?」というところで足が止まりがちです。
そこで本コラムでは、これから投資を始めようとしている初心者の方に向けて、おすすめの投資方と勉強方法を解説いたします。
本コラムでわかること
ぜひ本コラムを参考に、スムーズに投資を始めていただければと思います。
目次
1. 初心者が投資を始める時におすすめの方法3選
初心者が投資を行う際は何から始めたらいいのかについて、まず商品としては、投資信託・ファンドラップがおすすめです。
なぜかというと、これらはプロが代わりに運用してくれる商品なので、自分の手間や労力をあまりかけずに済むからです。
そして、投資信託・ファンドラップをどのように投資すべきかは、次の3つの方法がおすすめです。
どの方法も、運用失敗する可能性が低いだけでなく、続けやすく、あまり手間がかからず、それぞれが固有のメリットを持っています。何から始めたらいいか迷っているなら、ぜひこの3つの方法から選んでみることをお勧めします。
1-1. NISAのつみたて投資枠で投資信託を積立する
1つ目におすすめする方法は、「NISAのつみたて投資枠で投資信託を積立する」です。
この方法は、運用に回しているお金を、途中で引き出して使う可能性がある人に向いてます。
まず積立投資は、少額から始めることができ、一度設定すれば自動的に購入されていくので、非常に続けやすい点が初心者向きです。
そしてなぜNISAのつみたて投資枠がいいのかというと、以下の特徴があるからです。
- 利益に税金がかからない
- 売却に関して期間やタイミングの制限がない。積立金の増減額も自由にできる。
- 売却しても翌年に投資枠が復活する。
- 旧つみたてNISAのような利用期限がない
NISAの最大の特徴は、売却時の利益に税金がかからないことです。
通常では運用で10万円利益が出ると、約2万円は税金がかかります。100万円利益が出れば20万円も税金が引かれてしまいます。
ですがNISAを使えば、利益から差し引かれる税金が0になるのですから、使わない手はないですよね。
もう一つ特徴として挙げられるのは、柔軟性の高さです。
NISAには、売却に関して期間やタイミングの制限はありませんので、積み立てた投資信託はいつでも売却できます。また積立金の増額や減額も自由に簡単にできます。
ただ、注意していただきたいのは、この「途中で引き出しやすい」点はデメリットにもなり得ることです。
例えば「子どもの大学費用として積立を始めたものの、中途で車の購入に使ってしまった」なんてこともできてしまうのです。
柔軟性が高い分、途中で使うことがないようにする工夫や対策が必要になると言えるでしょう。
しっかり対策を取った上で「NISAのつみたて投資枠で投資信託を積立する」に取り組みたいという方は、
- 自分に合った対策にはどのようなものがあるか
- どのような手順で始めればいいか
などを明確にしておくことをお勧めします。その上で、どの投資信託を積み立てていくかを選びましょう。
失敗しない投資信託の選び方・やってはいけない投資信託の選び方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
<関連記事>
FP直伝!失敗しない投資信託の選び方【初心者必見】
1-2. iDeCoで投資信託を積立する
2つ目におすすめする方法は、「iDeCoで投資信託を積立する」です。
この方法は、初心者の中でも運用資金を途中で引き出す必要がない人に向いていると言えるでしょう。
iDeCoは個人型確定拠出年金制度であり、NISAよりも税金面での優遇が大きいです。
- 利益に税金がかからない
- 掛け金が所得控除になる
利益に対して税金がかからない点はNISAと同じですが、iDeCoには税金面でのメリットとして所得控除もあります。
つまり運用益だけでなく、納める税金を減らす効果もあるのです。
ただし注意点としては、職業や企業年金の加入状況によって掛け金額の上限が変わることが挙げられます。
そのため、転職には注意が必要です。所得控除の効果が増減する可能性があります。
また、iDeCoで運用しているお金は、原則60歳まで引き出せない点にも要注意です。
例えば、住宅ローンや教育資金でお金が必要になった時に取り出して使うことはできないのです。
したがって、iDeCoでいくら積立していくかは、慎重に決めることをおすすめします。
「iDeCoで投資信託を積立する」をやっていきたい人は、
- 毎月いくらまでなら掛けていいか
- 引き出せないお金があっても大丈夫なだけの貯金が用意できているか
などを確認した上で取り組むようにしましょう。
なお、iDeCoは加入する金融機関によって選べる投資信託のラインナップが変わりますが、選び方の基本は同じです。
こちらの記事で、失敗しない投資信託の選び方・やってはいけない投資信託の選び方については詳しく解説していますので、あわせてご確認ください。
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FP直伝!失敗しない投資信託の選び方【初心者必見】
1-3. ファンドラップを一括購入する
3つ目におすすめする方法は、「ファンドラップを一括購入する」です。
この方法は、すでにまとまった資金がある人に、特におすすめです。
なぜならファンドラップは、資産運用に関わるほぼ全ての判断や確認を、専門家にお任せできるサービスだからです。
ファンドラップでの運用と、通常の投資信託での運用の違いをまとめたものが下の表です。
ファンドラップでの運用と 通常の投資信託での運用との違い |
||
ファンドラップ | 投資信託 | |
どの投資信託を持つか | 顧客意向に沿って運用会社が決定 | 投資家が自分で決定 |
投資信託それぞれを どんな割合で持つか |
顧客意向に沿って運用会社が決定 | 投資家が自分で決定 |
運用状況に応じた リバランス等の管理全般 |
顧客意向に沿って運用会社が実施 | 投資家が自分で実施 |
運用状況の確認 | 定期的に担当アドバイザーが報告 | 好きな時に自分で確認 |
いつ解約するか | 担当アドバイザーと相談して決定 | 自分で決定 |
どんなコストがかかるか | ファンドラップ手数料 投資一任報酬 信託報酬 |
販売手数料(※1) 信託報酬 信託財産留保額(※2) ※1・2がかからない投資信託もあります。 |
このように、資産運用にかかる手間のほとんどを、運用会社やアドバイザーが引き受けてくれるのです。
またファンドラップは、すでにパッケージ化されている投資信託を、さらに複数組み合わせて運用する仕組みになっています。
つまり、一般的な投資信託よりも高いリスク分散の効果を得られる可能性があると言えます。
そのため積立にして、さらなるリスク分散をする必要性は高くありません。
全ての運用の土台となるコア資産として、一括購入することが向いていると言えます。
ただしファンドラップはこれらのサービスがついている関係で、通常の投資信託よりもコストが高めに設定されている点は注意が必要です。
説明を受ける際はこの点はしっかり聞き、少しでも疑問点や不安点があるようなら必ず質問しましょう。
しかしコストに見合ったサービスやパフォーマンスが出ているファンドラップであれば、投資先として選ぶメリットは十二分にあると思います。
「ファンドラップを一括購入する」をやっていきたい人は、
- 検討しているファンドラップのパフォーマンスは事前に確認しておく
- 運用中にかかるコストはしっかり把握しておく
などをすれば、より安心して運用を始めてもらえるでしょう。
2. 初心者が投資を始めた時におすすめな勉強方法4選
投資で成功する・失敗を防ぐためには、投資の知識をつけておくに越したことはありません。
初心者が投資を始めるにあたっておすすめな勉強方法は、次の4つです。
どれも初心者におすすめです。
それぞれ特徴がありますので、これらをうまく活用して投資の勉強をしてみてください。
2-1. 投資の本を読む
投資初心者にまずやっていただきたい勉強方法は、投資に関する本を読むことです。
やはり投資の勉強においても、本を読むという方法は、まず最初にやっていただきたいおすすめの方法といえるでしょう。
本を読むことのメリットといえば、知識を体系的にまとめて学べることです。
インターネット上の情報は、個々のトピックが独立していることが多く、ひとつの分野の知識を習得しにくい場合があります。その点、本は1冊にある程度まとめられているので、学習しやすいのです。
また、通勤電車や休憩時間、また就寝前など、時間を有効活用できるところもいいですよね。
投資初心者の方にとっては、初めて目にする金融に関する用語も多く、一度読んでも覚えておくことが難しいかもしれません。ですが、一通り読んだ後に分からないことがあっても、必要なところだけ読み返して理解を深めることもできます。
ただ、投資の本といっても様々なものがあります。
書店には「○○だけやればいい」「○○円儲かる」「不労所得」など、手に取ってもらえるような強烈なメッセージのタイトルの本が並んでいます。基本的に、本に書かれている内容は、著者の意見です。
すんなり腹落ちするものもあれば、疑問が残るものもあるでしょう。
どれを選んでいいか、難しく感じるかもしれませんが、初心者向けと思われるものや興味のあるものを2~3冊読んでみてください。
本を読むにつれて、自分の中である程度、投資に対する考え方や方針が形作られていくでしょう。
当社にも、投資・お金の勉強におすすめの本についてまとめた記事がありますので、どんな本がいいか悩んでいる方はぜひこちらを参考にしてみてください。
2-2. セミナーに参加する
セミナーに参加することも、投資のおすすめの勉強方法です。
有料の投資の学校的なセミナーや企業が開催する無料セミナーなど様々なものがありますので、これらに参加してみるのもよいでしょう。
なぜならセミナーでは、新しい情報をすぐに入手できるからです。
なにか新しい情報が出た時、本を執筆して世の中に出すには時間がかかります。しかしセミナーでは直近の出来事を含めて話をすることができるので、新鮮な情報が入手できる可能性があります。
また、普段は相談できないような人、例えば運用会社のファンドマネージャーのような方の話をリアルタイムで聞けますし、質問コーナーがあれば直接会話できるチャンスもありますね。
気を付けたいのは、ご存知の通りセミナーにも様々なものがあることです。
皆さんの中には無料セミナーというと「何か売りつけらされるのでは?」「しつこく勧誘されるのでは?」と思っていらっしゃる方も多いと思います。
実際に企業が行っている無料セミナーでは「希望のお客様には金融商品を提案する」と、あらかじめ明記しているものもあります。セミナーは企業にとって新しいお客様と出会うチャンスでもあるのです。
ですので、こういったセミナーに参加する際は、どういった意図で開催しているか冷静に見極めて参加することをおすすめします。
こちらの記事では、マネーセミナーが無料でできる理由や、マネーセミナーを上手く活用するにはどうしたらいいのか等のポイントをまとめています。興味があればぜひ読んでみてください。
2-3. インターネットで関連記事を読む
インターネットで投資についての関連記事を読むことも、おすすめの勉強法ですといってよいでしょう。
なぜならインターネットは、短時間に必要な情報を手軽に入手する上では非常に効率がいいからです。これは、先に述べた2つの方法にはない特長です。
インターネットの情報を鵜呑みにしてしまうと失敗につながる可能性はありますが、インターネットで情報収集すること自体は悪いことではありません。
インターネットでは様々な記事が掲載されていますね。調べ物をするときにキーワードで検索して使ったことのある方は多いでしょう。
ネットの記事は特定のキーワードに対応して書かれているので、ピンポイントで知りたい情報を集めるのに向いているのです。
例えばNISAについて知りたかったら、金融庁が「NISA特設ウェブサイト」なるものを公開しています。お堅いイメージの金融庁も分かりやすく掲載してくれているのです。
他には金融機関や、企業の専門家が書いているコラムなどもあります。これらは必要としている人に検索されやすいように工夫して書かれていますので、調べたいことを見つけるのに便利です。
これらを効率的に使うのはよいのですが、情報が古かったり、必ずしも正しいことが書かれている訳ではなかったりする点には注意が必要です。
税金に関する事柄など、間違えたらいけない情報は、政府系のウェブサイトでも確認することをおすすめします。
当社も「ほっとFP~お金の相談室~」というお金全般についてわかりやすく解説しているコラムサイトを運営しています。資産運用・投資、住宅ローン、ライフプラン、保険など、幅広い分野で多くの記事を投稿していますのでご興味のある方は、ぜひチェックしてみてください。
2-4. ファイナンシャルプランナーなど、プロに話を聞く
ファイナンシャルプランナーなど、プロに話を聞くのも有効な勉強方法のひとつです。
この方法のもっとも良いところは、プロの方があなたのレベルに合わせて話をしてくれる点です。
先にあげた3つのやり方では、まず自分で情報をとりに行く必要があります。
情報量は豊富かもしれませんが、あなたが欲しい情報・聞きたい話は、得たものの中から選び取る必要があります。希望のものだけをピンポイントで説明しているものに巡り合えない可能性は非常に高いです。
自分で情報の取捨選択をするとなると、「どの情報を参考にするべきなのか?」の判断基準がまだ育っていない状態では、誤ったものを選んでしまう危険性もあるでしょう。
その点プロに話を聞きに行くと、あなたの状況や価値観を踏まえた上で、必要な情報だけを教えてくれます。広く浅くも、狭く深くも、臨機応変な対応が可能です。
セミナーも「プロの話を聞く」という点では似ているかもしれませんが、セミナーは多数向けにやっているので、踏み込んだ話までするのは難しいです。
ですので投資初心者の方は、これから自分はどのように投資の勉強を進めていくかを判断するためにも、プロに話を聞きに行くのはおすすめと言えます。
ただし投資のプロにも色々な人がいますので、どこに相談すべきか考えるのは意外に重要です。
以下の記事に、投資の相談ができるファイナンシャルプランナーがどこにいるのか、どんな話が期待できるかをまとめています。気になる人はぜひ参考にしてください。
初心者向けの投資のご相談はFPバンクへ
本コラムでは投資初心者の方に向けて、投資は何から始めればいいか・おすすめの勉強方法を解説しました。
なんでもいいので、投資を進めていくヒントを掴んでもらえたなら、私も嬉しく思います。
投資を成功させる秘訣は、基本を押さえた上で自分に合った方法を見つけることです。
自分に合った方法の見つけ方は様々です。
例えば、本コラムで取り上げたようなおすすめの方法を試してみたり、勉強して知識を付けてから厳選してみたり、あるいはファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談してみる等、色々なアプローチ方法があります。
ぜひ自分に合った方法を使って、納得のいく投資を行っていただければと思います。
もし投資についてのお悩みやご相談があれば、FPバンクの無料相談も、お気軽にご利用してみてください。初回のご相談は無料で行っていただけます。
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