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2020.8.25
資産運用・投資

徹底解説!初心者が押さえておきたい投資信託のポイント!

こんにちはFPバンク編集部です。

直近、新型コロナウィルスの拡大によって世界の株価が下落してしまいましたが、株価が下がった今こそ始め時だ、と投資に挑戦する投資初心者が増えているそうです。

でも、いざ始めてみようとしたけど何がいいのか分からない、との悩みがありませんか?

そんな投資初心者に向いていると言われるのが投資信託です。

あなたの投資活動で良いスタートを切れるよう、ここで投資信託のメリットやデメリットをしっかり押さえておきましょう!

1. 投資信託とは?どうして初心者向けなの?

(1)投資信託は「プロを信じて託す金融商品」

まずは、投資信託とはどういったものなのか?というところからお話していきたいと思います。

投資信託とは、簡単に言うと、「プロを信じて投資(投資行動)を託す金融商品」です。

投資家がお金を出したら、運用のプロが、集めたお金をどんな商品に投資するのか決めるところから、投資後の相場の変化に応じた資産管理までを全部やってくれるということですね。

このように聞くと、投資信託が初心者向けと言われている理由が見えてきませんか?

例えば、何かの商品の詰め合わせを想像してみてください。

個々の商品だけ見ても自分だけではどれがいいのか分からず、さらにそれらを組み合わせるともなると難しさは跳ね上がりますね。

そこで、最適な組み合わせを考えてくれるのがプロの仕事です。しかもその後も状況に応じて、詰め合わせ内容まで変更してくれるのです。

いかがでしょうか?

プロがパッケージングしてくれる金融資産の詰め合わせが、投資信託なのです。(図1)

図1 投資信託のイメージ

投資信託

<参照サイト>一般社団法人投資信託協会 そもそも投資信託とは?

(2)投資で重要なのは「リスク分散」

ここで、プロに任せる理由をもう少し深く考えてみましょう。

「自分で分からないんだったらプロにお任せするのは当然じゃない?」と思われるかもしれませんが、実はもうひとつ、プロに任せる理由があります。

それは、投資において重要な「リスク分散」を効果的に行うためです。

投資の世界には、「卵は一つのカゴに盛るな」という格言があります。欧米で古くから言われる「Don’t put all your eggs in one basket.」を日本語に訳したものです。

卵を一つのカゴにまとめていた時に、そのカゴがひっくり返ってしまったら全部だめになってしまいます。それを防ぐためにいくつかのカゴに分けて入れましょう、というリスク分散の教訓を表しています。

少なくとも一点集中は避けると言えばイメージしやすいでしょう。

投資初心者であっても手間と時間はかかりますが、知識をつければある程度は自分で取り組むことができます。

ただ、その資産配分に最も適した形で行うには、やはり専門的な知識・情報分析・リスクコントロールが必要になると思います。だから、プロの力を使うのです。

<参照サイト>一般社団法人投資信託協会 資産運用で大切なこと
<関連記事>いまから始める資産運用!初心者でも失敗しない方法とは?

(3)政府が初心者向けの運用制度を設定している

最後は、政府が初心者向けに投資制度を設定していることが挙げられます。

その制度とは、つみたてNISAと、iDeCo(個人型確定拠出年金)のことです。

この2つは耳にしたことがある人が多いのではないでしょうか。

運用にあたって非常に大きい税金メリットがあり、投資対象となっているのは投資信託のみで、しかも数はかなり絞り込まれています。

日本で運用されている投資信託の総数は6,000本以上ありますが、それがつみたてNISAだと175本(2020年6月29日時点)、iDeCoだと金融機関によって違いますが多くても40本程度です。

政府がこの2つの運用制度を整備した背景には、年金不安という厳しいものがありますが、このお得な制度を利用しない手はないでしょう。

以上が、投資信託が初心者向けである理由です。次からは、初心者が押さえておきたい投資信託のメリット・デメリットを確認していきましょう。

表 つみたてNISAとiDeCoの概要

つみたてNISAとiDeCo

<参照サイト>
金融庁 つみたてNISA
iDeCo公式サイト

2. 初心者が押さえておきたい投資信託のメリット

(1)メリットその1 プロが運用

初心者が押さえておきたい投資信託のメリットその1は、先ほども挙げた「プロが運用してくれること」です。

株式や債券などへ個別を売買する際に必要な知識は、投資信託では必要ありません。難しい部分は、運用責任者であるファンドマネージャーがやってくれます。

ファンドマネージャーの仕事は、集めた資金、預かった資産を運用で増やすことにありますので、個人が片手間で行うよりも適切な投資をしてくれる期待ができるでしょう。

そして、運用状況は定期的に発行されるレポートで確認できます。プロに任せたとしても、自分の保有する投資信託がどのような状況になっているかくらいは、レポートを読んで確認しておくようにするのが良いと思います。

(2)メリットその2 分散投資ができる

先ほど「投資で重要なのはリスク分散」と書きました。

プロに運用してもらう理由にもなりますが、投資信託によっては世界中の資産への分散投資をすることができます。

投資信託は、一番最初にも書いたように色んな資産が組み合わされてパッケージ化されています。自分が投資に回そうとする資金が少なすぎると、一種類の資産を買うのが精一杯となってしまう可能性が高いです。

でも投資信託は、そもそも多数の資産が組み合わされたパッケージなので、それひとつを買うだけで、様々な資産を保有するのと同じ効果があるのです。

(3)メリットその3 少額からスタートできる

そして、投資信託は少額からスタートできます。

一般的な投資信託は1万円以上1万円単位で購入できますし、つみたてNISAやiDeCoのような積立投資の制度では1000円以上1000円単位で始めることができます。

一方、日本株は100株単位での購入が基本です。株価は会社によって異なりますが、100株買おうとすると数万円から百数十万円が必要になることがあります。

初心者が数十万円、あるいは百万円を超える株式を買うのは、気持ち的にも怖いですよね。その点、投資信託は少額で始められるので、始めるまでのハードルが低くなると言えるでしょう。

(4)メリットその4 個人では買えない資産まで入っている

メリットその4は、分散投資にも関わってきますが、個人では買えない資産まで入っていることです。

私たち個人投資家が投資できるのは、主に株式と債券、金や銀などの商品(コモディティ)、不動産を証券化したREIT(リート)です。これら以外にも投資できる対象は、日本だけでなく世界にも、まだまだ沢山あります。

でも残念ながら、初心者や上級者に関係なく、いずれも個人の資金力では投資ができないものが大半なのです。そこで、投資信託が利用されます。

私たちは投資信託を通じて間接的に、個人では買えない資産を持つことができるのです。

3. 初心者が押さえておきたい投資信託のデメリット

(1)デメリットその1 元本割れの可能性あり

投資信託に限ったことではありませんが、資産運用にはほぼ全て、この「元本割れの可能性」がつきものです。

プロに任せている投資信託も例外ではなく、どんなに分散投資でリスクを抑えていたとしても、相場状況次第では元本割れしてしまう可能性は十分にあります。

投資の初心者ですと、元本割れの可能性というリスクに目がいきがちになるかもしれません。でも、大事なのは元本割れしたときにどんな行動をとるかです。

それは投資信託でも、自分で取引する株式でも変わりません。そのことは、ぜひ頭にいれておいていただきたいと思います。

(2)デメリットその2 コストがかかる

デメリットその2は、投資信託にかかるコストです。

コストにはいくつか種類があり、投資信託の購入時にかかる販売手数料、保有中にかかる信託報酬(管理費)、売却時にかかることがある信託財産留保額等があります。

これらは購入額や保有残高の○%という形で引かれていきます。それを踏まえると、「長期間の運用をするならコストは少しでも低い方が良い」と言われる理由に納得できるのではないでしょうか。

要するに、投資信託を買った側(投資家)は運用がうまくいって値上がりしないと利益が出ませんが、投資信託の販売や運用をする側(証券会社等)は、商品が売れて投資家がそれを保有している限り利益が出るのです。

これは初心者だろうが上級者だろうが関係のない、投資信託の利益構造です。

だからこそ、私たち投資家側の利益を少しでも大きくするためにも、コスト意識をしっかり持つことが大切なのです。

表 投資信託にかかるコスト例

コストがかかるタイミング

<参照サイト>一般社団法人投資信託協会 投資信託のコスト

(3)デメリットその3 タイムリーな取引ができない

デメリットその3は、タイムリーな取引ができないことを挙げたいと思います。

投資信託の値段のことを基準価額と言いますが、これは株価と違って時々刻々と変化するものではありません。

つまり、購入または売却の注文を出した時点では、注文が成立する基準価額がいくらになるか分からないのです。

そのため、注文を出した時に確認していた投資信託の評価額より、注文成立額が増えたり減ったりすることがあるので、注意が必要です。

初心者は、このような投資信託独自のルールに慣れるまでは、注文を出すときに「いつの基準価額が購入(売却)価格になるのか?」を確認しておくのがいいでしょう。

(4)デメリットその4 自分の希望と完全に一致するとは限らない

デメリットその4は、購入する投資信託が自分の希望と完全に一致するとは限らないことが挙げられます。

投資信託は、言うなれば既製品です。

例えば家具や洋服を注文する時に、既製品とオーダーメイドだったら、自分の希望に沿ったものになるのはどちらでしょうか?

答えはオーダーメイドになると思います。

投資信託も一応オーダーメイドは作れますが、それを買えるのは機関投資家というプロ(法人)か、少なくとも金融資産を億単位で保有している資産家に限られます。

「それでも自分の希望通りの組み合わせで運用したい」ということであれば、初心者・上級者を問わず、投資信託という既製品でなく、株式や債券などについて自分で知識をつけ組み合わせるのがいいでしょう。

手間はかかりますが、プロに任せず自分でやることになるので、デメリットその2で挙げたコストが抑えられる利点もあります。

<関連記事>おすすめの資産運用はどれ?初心者必見の資産運用ガイド

4. 初心者が知っておきたい投資信託の種類

(1)インデックス・ファンド

インデックス・ファンドとは、日経平均やNYダウのような株価指数(指標)などを基準(ベンチマーク)にして、同じ動きをするように運用されている投資信託です。

値動きが分かりやすく、これ単体で分散投資と同じ効果があり、コストが低いというメリットがあるので、投資初心者でも安心して保有することができると言えます。

インデックス・ファンドを用いた長期運用は、初心者・上級者を問わず、投資の王道として取り組める手法です。裏を返せば、大きな値動きはありませんので、投資に慣れてきて初心者レベルを抜けた人や積極的に利益を狙いたいという人には物足りないかもしれません。

また、低コストではありますが低リスクではありませんので、例えばコロナショックのように市場全体が大きく下がるような事態が起これば、株価指数に連動するインデックス・ファンドも一緒に下がってしまうことは憶えておいてください。

(2)アクティブ・ファンド

インデックス・ファンドの対極にあるのが、アクティブ・ファンドです。

アクティブ・ファンドは、あらかじめ決められた方針に沿って、ファンドマネージャーが市場調査や投資対象の分析を行って運用する投資信託です。

投資信託が利益を出せるかどうかは、ファンドマネージャーの腕にかかっていると言っても過言ではないでしょう。

インデックス・ファンドのように機械的に投資しているわけでなく、手間と時間をかけて投資しているので、その分、コストが高くなる傾向があります。

また、アクティブ・ファンドは、値上がりを追求した高リスクの投資をするファンドのように思えてしまうかもしれませんが、バランス・ファンドと呼ばれる投資信託もアクティブ・ファンドの一種です。

こちらはリスクを抑えることに手間をかけています。初心者がアクティブ型に投資する時は、そのファンドの運用方針や過去の実績、コストに注目してみると良いでしょう。

(3)分配型

定期的に分配金を出すタイプを分配型といいます。株式で言うところの配当金のようなものです。

分配金を出すタイミングは投資信託によって違いますが、毎月・年1回・年2回・年4回あたりをよく目にします。

「分配金がもらえるなら嬉しい」と思われるかもしれませんが、実は投資信託においては、必ず利益だとは限りません。

分配金には利益から出される分配金(普通分配金)と、元本の切り崩しで出される分配金(特別分配金)があるのです。

過去、投資初心者に対して特別分配金の説明がきちんと行われず、理解しないまま買ってしまうケースが多発して結構大きな問題となりました。

せっかく出た利益を払い出していたら、複利効果が薄まり、運用効率も下がってしまいますからね。

でも、分配型を有効活用できる場合もありますので、目的次第と言えると思います。分配金をもらえる投資信託を考えたいなら、分配金が払い出される仕組みをしっかり理解することが大事でしょう。

(4)上場投資信託(ETF)

最後に、ちょっと変わり種の投資信託である、上場投資信託(ETF)を紹介します。

名前の通り、投資信託ではありますが、これまでお話してきた投資信託と大きく違う点がひとつあります。

それは、「タイムリーな取引ができる」という点です。

つまり、注文を出したその時点で購入または売却の価格が決定します。

理由は上場しているからなのですが、詳しい説明はここでは割愛します。重要なのは上場投資信託(ETF)が、先ほど投資信託のデメリットその3で取り上げた「タイムリーな取引ができない」を、解消できる点です。

また、内容は投資信託なので、購入手数料や管理費用(信託報酬)にそこまで差はありません。

いまはまだ商品の本数・種類は投資信託の方が多いものの、上場投資信託(ETF)もどんどん商品ラインナップが増えています。

初心者の方は、自分の投資スタイルによってどちらを活用するか決めるのが良いと思います。

<お役立ち情報>資産運用パーフェクトマニュアル

5. まとめ

投資初心者の方向けに、投資信託の基本的な事柄をまとめてみましたが、いかがだったでしょうか?少しでも興味を持ってもらえたなら嬉しいです。

2020年8月25日
text by 久保田 正広
FPバンク

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