おすすめのFPはどこ?選び方・見分け方や注意点を解説

相談の良し悪しはFPの選び方・探し方で9割が決まると言っても過言ではないでしょう。では、おすすめのファイナンシャルプランナー(FP)はどこにいるのでしょうか?ランキングではわからない本当の見分け方を伝授します。

おすすめのFPはどこ?選び方・見分け方や注意点を解説

1.相談にぴったりな「おすすめFP」の選び方

家のことを不動産屋さんに所属するFPに聞けば、「絶対買った方がいい」とすすめられるでしょう。
マンションのモデルルームにいるFPに聞けば、一戸建てよりもマンションの方がいかに優れているかを聞かされます。

このように、どんなに親切で知識が豊富なFPでも、自社商品の立場から離れたアドバイスをするのは難しいのが現実です。

相談して良かったと言えるFP選びをするには、そのFPがどこに所属しているかを確認することが、まず第一歩になります。

(1)企業系FP vs. 独立系FP おすすめはどっち?

FPを所属先企業で分類すると大きく2つに分けられます。

①企業系FP

銀行、証券会社、保険会社(三大金融機関)に勤務しているFPです。その金融機関の商品を販売することがゴールなので、相談結果はその商品を買うのがいいという傾向になりやすいです。

②独立系FP

FP事務所などに勤務しています。相談そのものが商品なので、解決の選択肢が広くなりいわゆるFP相談に適した立ち位置です。

相談にぴったりな「おすすめFP」の選び方

相談そのものが商品の独立系FPに相談する(初回相談無料)

(2)どんな相談ができる?【相談分野】で選ぶ

ここまでの話でおすすめのFPは独立系だということはわかるのですが、実は独立系FPにも色々種類があって、必ずしも全ての独立系FPがあなたの希望するFP相談を展開してくれるとは限りません。では、「あなたが希望する相談」をしてくれるおすすめの独立系FPとはどんなタイプなのでしょうか。

独立系FPのタイプ1つ目は「相談の分野」です。
相談の分野とは 「FPの6分野」
①ライフプランニングと資金計画
②リスク管理
③金融資産運用
④タックスプランニング
⑤不動産
⑥相続・事業承継

(3)【相談の範囲】で選ぶのもポイント

  • 相談の範囲とは

    FPに相談する際は、どこまでの支援を希望するかを事前に決めておくことをおすすめします。

    相談の範囲には、大きく分けて以下の2パターンがあります。

    ①相談のみ

    ②相談+解決策の提案(例:具体的な金融商品など)

    なお、FPは資産全体のバランスや方向性についてアドバイスできますが、特定の金融商品を紹介・取扱うには、別途資格や登録が必要です。

    実際に提案を受ける際は、そのFPがどこまで対応できるかも確認しておきましょう。

     

  • あらかじめ確認しておきたいこと

    相談を進める中で「やはり具体的な商品提案も聞きたい」と思うこともあるでしょう。その場合に備えて、対応できるFPかどうかを事前に確認しておくことが大切です。

    一部のFP事務所では、相談後に「提案まで希望するかどうか」を選べる仕組みもあります。

    また独立系FPであっても、取り扱う業種が限られている場合、どうしてもその分野の商品に偏りがちです。幅広い視点を持ったFPを選ぶためにも、得意分野の偏りがないかも事前に確認しておくと良いでしょう。

     

  • 結論「相談できる範囲や分野は広い方が良い」

    相談できる範囲や分野は、できるだけ広いFPを選ぶのが理想です。実際にどの範囲まで相談を依頼するのかは会ってから決めれば良いのです。

    例えば「保険の相談だから保険のみに詳しいFPに相談しよう」というのは避けましょう。なぜならば、他の金融商品で代替できないかという視点がどうしても欠けてしまうからです。

    全ての分野について相談・提案ができるFPであれば、総合的な判断ができることになり、あなたの選択肢が広がり、より納得のいく決断ができるはずです。

    それが、金融機関とは違う、独立系FPに相談する大きなメリットです。

<初回相談無料>相談範囲の広いFPに相談する

2.FP(事務所)の実力を見分ける

2.FP(事務所)の実力を見分ける

これまで、FP相談にはどんな種類のファイナンシャルプランナーが適しているか見てきました。しかし、種類がわかってもそのFPの実力や経験・心構えといった中身まではわかりませんね。ここからは、このFPって本当に良いFPなのか中身を見分ける方法について見ていきましょう。

(1)FP(事務所)の相談実力

前のセクションでは、「FPに相談できる範囲」について、資格の有無という観点からお伝えしました。
今回のテーマは、その“資格の有無”とはまた別の、FPの“本当の実力”についてです。

たとえば、ライフプランの提案には資格が必須ですが、それだけでは十分とは言えません。
知識が表面的だったり、経験が乏しかったりすると、「どこかで聞いたことがあるような提案」になってしまうこともあるのです。

大切なのは、相談者の状況に深く寄り添い、実践的な視点で提案できるかどうか。
資格はあくまでスタートライン。その先にある「相談者目線の提案力」こそが、FPとしての真の実力だと私たちは考えています

ライフプランニング、住宅の相談、人生のリスクへの備え、どのテーマにおいても、相談を受けるFPに「確かな専門性」があるかどうかは、とても重要なことです。
提案の精度によって、相談者様の将来に大きな影響を及ぼす可能性があるためです。
例えば、これまで一度も該当分野の商品を扱った経験のないFPに、あなたの人生設計を託すのは、不安を感じるのではないでしょうか。
反対に、特定分野に専門的な知識や経験があっても、富裕層のみを対象にしているケースもあります。一般的な家庭の相談にも対応しているか事前に確認しておくと安心です

(2)FP実務の経験や相談件数は豊富か?

提案力を見極めるポイント
たとえFP1級などの上位資格を持っていても、実際の提案力や対応力には個人差があります。
特定分野に特化したFPや、実務経験が浅いケースもあり、相談内容によっては対応が難しい場合も。
また、事務所の規模や運営方針によって、対応できる範囲や個人の経験値にも差が出ます。
そのため「どのような相談を、どれくらい経験してきたか」といった実績を確認することが、信頼できるFP選びの重要な判断材料になります。

「相談できます」だけでなく、実力を見極める
特に注意したいのは、実務経験がないのに「相談できます」とうたっているFPがいることです。
たとえば、住宅ローンや投資信託の実務に一度も携わったことがないのに、あたかも専門であるかのように書かれているケースも。
もう一つ気をつけたいのは、事務所全体でその分野を扱っている=すべてのFPが対応できるとは限らない点です。
「事務所として対応可」と「担当FPの経験・スキル」は別物。しっかり見極めましょう。

FP選びの判断材料とは?
独立系かどうか、設立年数、資格保有者の人数・レベル、対応分野の幅、相談実績や対応件数などは、FPの専門性や実務経験を見極める目安になります。
また、相談できるテーマや取扱商品の種類も確認しておくことで、自分のニーズに合ったサービスか判断しやすくなります。

将来的なサポート体制にも目を向けて
ライフプランは長期的な計画だからこそ、継続的な支援を受けられる体制が重要です。
個人で運営している事務所は柔軟な対応が魅力な一方で、引退やサポートの継続性に不安が残る場合も。
その点、法人として安定した運営基盤を持ち、体制が整った事務所であれば、将来的な相談にも安心して臨めます。

(3)FP(事務所)の心構え

理念やコンセプトをチェック
FP相談では、FP自身の考え方や姿勢が「商品」の一部とも言えます。
そのため、事務所のホームページに掲載されている企業理念やコンセプトには、相談者に対するスタンスが表れていることが多く、事前に確認しておくと安心です。
もちろん、これらは事務所側が発信する情報ですが、責任を持って掲げている以上、参考材料になります。
さらに重要なのは、その理念や方針が実際に現場で実践されているかどうか。
初回無料相談の機会があれば、実際の対応を見て確かめてみましょう。

FP事務所のスタンスを見極めよう
① ライフプランニングを重視しているか
ライフプランニングは、FP相談の土台となる重要なステップです。
しかし残念ながら、これを形式的に済ませるだけで、本質的なサポートが不足しているケースも見られます。
一方で、本気で取り組む事務所は「人生全体を支える存在でいたい」という姿勢の表れでもあります。
その姿勢が見えるかどうか、ぜひチェックしてみましょう。

② アフターサポートへの意識があるか
FPは、一度相談して終わりの関係ではなく、「将来まで寄り添う存在」です。
家族構成やライフステージが変わっても、継続的に相談できる体制があるかは大きなポイント。
対応スタイルやサポート方針に「かかりつけFP」のような安心感があるか、事前に確認しておくと安心です。

3.ネット検索でおすすめのFPを探す方法

ネット検索でおすすめのFPを探す方法

相談にぴったりなファイナンシャルプランナー(FP)を手軽にかつ詳細な情報や複数の選択肢が得られることから、ネット検索で探すのが最も有効でしょう。しかし、だからこそ注意点があります。 また、探し方の前に選び方がわかっていないと候補ばかりが増えてしまうことになりかねないので、まだご覧になっていない方は是非こちらを参考にして下さい。

(1)本当に相談したいFPか見極める

FP相談におすすめのファイナンシャルプランナーはどこにいるのか探してきて、たどり着いたホームページに書いてあることが本当かどうか判断がつかない、そんな場合はどうやって見分ければ良いのか解説していきます。

(2)FP紹介サイトの使い方

FP紹介サイトの特徴は保険専門のFPということです。よって、保険の提案を希望する場合にどんな選択肢があるのかを見るのに適しています。デメリットとしては保険以外の分野については期待できないということです。住宅ローンや資産運用についても相談できると謳っていても、相談者が期待するレベルでないこともあります。相談のみ希望で、金融商品など詳しい提案や解説を希望しない場合は、FP紹介サイトはおすすめできません。

相談に期待することをやってくれるかは確認しましょう。例えばライフプランニングをやってくれるのか、保険以外の選択肢についても親身に相談にのってくれるのかなどです。それをチェックするには紹介サイトだけでは名前程度で知りたいチェックポイントは載っていないので、所属先の事務所を検索して調べましょう。

中には地域のみ選べて、FP(事務所)は選べないサイトもあります。これでは会ってみないとどこに所属しているFPかすらわからないので、避けた方が良いでしょう。

検索で見つけたFP。どうやって判断?
事務所の詳細情報が簡単に入手できるメリットがありますが、他社との比較ができないので、ブックマークして他社とよく比較しましょう。探した候補の中から本当にあなたに合った、相談するのに相応しいFPを選ぶには次の基準でチェックしてみて下さい。

(3)実はわかりにくい、そのFPの本当の特徴

資産運用分野しかやらない。住宅ローンや保険については詳しくないというのはよくあることです。さらに金融商品の提案資格を持っていないことが多いのも注意です。

自分が希望するFP(事務所)かどうか見分ける方法

①今回は保険専門のFPは対象外にしたい

  • FP紹介サイトのFP
  • 面談場所が自宅訪問またはCafeである
  • 住宅会社から紹介されるFP
  • ホームページに保険についてメインで書かれている
  • 完全無料相談制

 

②詳しい商品の話まで聞きたい

  • 業歴が浅い
  • 実務経験が無い・浅い (FP協会のサイトは実務経験が無い・浅い人が少なくない)

 

③ライフプランニングをしっかりやりたい

  • ホームページにライフプランについて全く記載が無い

 

④初心者でも相手にしてくれるか心配

  • 富裕層しか相手にしていないのかチェック

4.FPに相談する際の費用について

.FPに相談する際の費用について

FPへの相談料は、FPが独自に設定しています。FP協会の公式サイトを見ると、1時間あたりの料金分布は以下のようになっています。

5,000円未満:14.2%

5,000~10,000円未満:47.3%

10,000~20,000円未満:33.5%

20,000円以上:5%

FPバンクが作成(参考:日本FP協会「料金体系について」)

1時間あたりの料金相場は、5,000〜10,000円未満が47.3%で最も多く、続いて10,000〜20,000円未満が33.5%でという結果になっています。

大体1時間あたりの相談料は、10,000円前後とイメージすると分かりやすいかと思います。

FPへの相談料は、住んでいる地域、経験年数や実績、相談内容など多くの要因が関係しています。ライフプラン表の作成はできるが、キャッシュフロー表の作成は追加料金になるなど、サービス内容によって料金がかかってくる場合もあるようです。

とはいえ、わざわざお金を払ってまでFPに相談しようとするのはハードルが高いと感じる人が多いのではないでしょうか。

そうした人には、多くの企業や事務所などで導入されている、初回相談無料サービスなどを利用してみることをおすすめします。

5.FPに相談する際の5つの流れ

5.FPに相談する際の5つの流れ

FPに相談する際の流れは、大まかに5つの流れで進みます。

  1. 希望を確認する
  2. 現状を把握する  
  3. 情報を分析・整理し課題を見つける  
  4. 今後のプランを作成する 
  5. 実行をサポートする
  1. 希望を確認する

    まずはFPと「何を」「どうしたいのか」をしっかり確認します。例えば、「家を購入したいが、今の年収で問題ないか」「老後資金は十分か」「終活を始めたいが何から手を付ければよいか」など、人それぞれ悩みや目標は異なります。FPが丁寧に話を聞き、目標や希望を明確にしていきます。
     

  2. 現状を把握する

    目標がはっきりしたら、現在の収支や資産の状況を詳しく把握します。

    住宅ローンを組んだ場合の資金計画や、家族構成の変化に対応できるかなど、具体的に確認します。
     

  3. 情報を分析・整理し課題を見つける

    現状と目標をもとに、無駄やリスクを洗い出します。FPの専門的な視点で、見落としがちな支出や改善点に気づくこともあります。さらに、結婚や転職、引っ越しなどのライフイベントを見据え、状況に応じた代替案や対応策を具体的に提案します。
     

  4. 今後のプランを作成する

    見つかった課題を整理し、無理のない最適なプランをFPと一緒に作成します。問題の解決と将来の安定を両立できる内容を目指します。
     

  5. 実行をサポートする

作成したプランを実行に移します。必要に応じて、各種手続きのサポートや専門家の紹介も行います。
 

 

FPへの相談は「話を聞いて終わり」ではありません。

プランの実行後も定期的に見直し、無理がないか、持続可能かを確認しながら、長く寄り添うサポートが続きます。

6.FPに相談する場合には

7.FPに相談する場合には

本記事ではFPの選び方や相談のポイントを具体的に解説しました。
FPへの相談をより有意義にするには、ご自身の状況をしっかり把握し、信頼できるFPを見極めることが大切です。

特に独立系で各分野の専門家が連携する事務所を選べば、より幅広く質の高いアドバイスが期待できます。

迷っている方は、まずは無料相談を気軽に利用し、不安や疑問を解消してみましょう。

公開日:2025年08月27日
著者:久保田 正広
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