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2020.6.13
家計・ライフプラン

教育資金ってどのくらい必要?あなたはどう準備しますか?

こんにちはFPバンク編集部です。
子供が産まれたけど、そういえば教育費っていくらかかるんだろう?どうやって準備したらいいんだろう?って悩んでいませんか。

1,000万円以上かかるって言われてもどうしたらいいか迷ってしまいますよね。そこで今回は教育資金はいくらかかって、いつまでに、どのように準備したらいいのか、そんな疑問にお答えします。

教育資金準備のゴールが解ればあなたにとっての最適な道が見つかります!教育資金で悩んでいる人は是非チェックしてみてください!

1.コース別の教育資金

一口に教育資金といってもどんな進学コースを歩むかによって金額は大きく変わってきますよね。また各家庭の教育方針もあるでしょう。

色々な習い事をやったり塾に通ったりなどするとまた変わってきます。どのコースがどのくらいかかるのか大まかに把握することからはじめましょう。

(1)コースで全然違う教育資金

前述したとおり、どんな進学コースを選択するかによって金額が大きく変わってきます。特に現代は様々なコースが用意されています。

しかし、お子さんが小さい内からこの子はこの道だ!と決めるのは一般的には困難です。ですので、平均値などを参考に我が家はこれくらいと概算しておくとよいでしょう。

  • オール公立:1,208万円
  • 大学から私立:1,371万円
  • 高校から私立:1,568万円
  • オール私立医科系:4,966万円

  • 国公立大学4年間:505万円
  • 私立大学4年間:675万円

〈参照サイト〉文部科学省ホームページ
「こどもの学習費調査」1.学校種別の学習費(平成28年度)
平成30年度私立高等学校等授業料等の調査結果について
国公立大学等の授業料その他の費用に関する省令
私立大学等の平成29年度入学者に係る学生納付金等調査結果

(2)大学は私立かな?

一般的に高校までは公立で大学は念のために私立で考えておくか、という家庭が多いと思います。その場合の教育費の総額が1,371万円です。

もし、オール私立で医科系に通った場合はなんと総額で4,966万円にもなります。コースによって大きく差が出てきますが、まだ明確な進路が解らない場合はまず大学から私立で想定しておきましょう。

(3)教育費のピークはいつなのか

子供一人当たり1,000万円以上かかると言われると気が遠くなりますが、実際はいっぺんに教育費がかかるわけではありません。先ほどの大学から私立で想定した場合、小学校~高校は公立ですので年間30~50万円程度の教育費です。

しかし、大学に入学すると年間150~180万円と急激に教育費が増えることになります。教育費のピークは皆さんが感じているように大学4年間です。子供が大学に入学すると収入を教育費が上回ることは少なくありません。

子供が複数いて年齢が近い場合はより注意が必要です。大学期間が重なるとかなり大きな教育費となります。

ですので、公立で通っている間は収入の中から授業料等をやりくりしながら大学費用をコツコツと積み立てることが必要です。

2. いつまでにいくら必要なのか

いつまでに、いくら必要なのかがわからないと月々いくら積み立てたらいいのかがわかりません。ご自身の進学コースなどを振り返りながらイメージを膨らませてみましょう。

(1)目標はどうやって決める?

私立大学4年間にかかる教育資金の平均値である約675万円を参考に、とりあえず目標額を決めてみましょう。

例えば、いまお子様が生まれたばかりの想定ですと
675万円÷18年÷12ヶ月=月3.12万円

となり、月々約3万円積み立てると目標額に到達することになります。

もし、月3万円の積み立てが難しい場合は目標金額を下げ、大学在籍中は積み立てた金額と収入でやりくりするといった考え方もありでしょう。

いずれにしても早く積み立てをスタートしないと期間が短くなり、月々の積立額が大きくなってしまうので早めにはじめることをおすすめします。

(2)大学は自宅から通える?

自宅から大学に通えるかということも重要なポイントになってきます。遠方の大学に通う場合は教育資金とは別に費用が必要になります。本人がアルバイトなどをするにしても仕送りの平均額は月7万円となっています。

子供がどんな大学に行きたいかというのは、いまはわかりませんが覚悟はしておいた方が良さそうです。

3.国のサポート制度

教育資金が沢山かかると思うと少子化も進んでしまいそうですが、最近は少子化を食い止めるべく国のサポートも充実してきています。制度を知ると教育資金の準備に前向きになれ気持ちが楽になるかもしれませんね。

また知らないと損をしてしまう可能性がありますから国や自治体の制度はよくチェックしましょう。

(1)児童手当

児童手当は、0歳から中学校卒業までの児童がいる家庭に給付されます。
金額は以下のようになります。

・0歳~3歳未満  15,000円/月
・3歳~小学校          10,000円/月(第3子以降は15,000円/月)
・中学生                    10,000円/月
※所得制限あり、制限を超える場合は特例給付として5,000円/月が支給されます。

総額で子供1人当たり約200万円前後になります。すべて使わずに積み立てた場合、大学費用の約三分の一が貯まりますので心強い制度です。

〈参照サイト〉内閣府ホームページ

(2)幼児教育無償化

2019年10月より幼児教育・保育の無償化がスタートしています。共働き・シングルで働いている世帯には負担軽減は嬉しいことですね。また収入の制限がなく適用されますので収入が高い世帯にもありがたい制度です。

幼稚園、保育所、認定こども園等
3~5歳児クラス:全ての子供たちの利用料が無料
0~2歳児クラス:住民税非課税世帯は無料

〈参照サイト〉内閣府ホームページ

(3)私立高校授業料実質無償化

高校就学支援金制度という制度をみなさんはご存知でしょうか?実は公立高校で世帯年収910万円未満の世帯はすでに授業料が無償化になっていたんですね。

しかし、私立高校は年収制限や地域差などで不公平があると言われていたり、支援金の金額より授業料の方が高く無償化にはなっていませんでした。

それが2020年4月より制度の拡充により、年収制限と支援金の上限が引き上げられすべての世帯ではないですが、私立高校でも授業料が実質無償化になりました。

しかし、授業料が無償化になったとは言え、その他のお金(制服代、施設利用料、修学旅行の積み立てなど)は必要になりますので注意が必要です。

〈参照サイト〉文部科学省ホームページ

(4)教育資金贈与の特例

この制度は当初は2019年3月までの制度でしたが、2021年3月まで延長されることが決まっています。最大で1,500万円まで非課税で贈与を受けることができます。

しかし、必ず教育資金として使わなければいけませんし、ただ子供の口座にお金を振り込めばいいわけではないので気をつけましょう。

〈参照サイト〉国税庁ホームページ

4.どうやって準備するの?

では、教育資金を月々積み立てることを決めた時にどのような方法で積み立てを行うのが良いのでしょうか。色々な選択肢の中から何が自分たちに合っているのか考えていきましょう。

(1)学資保険

子供ができたら学資保険とまず考える方が多いのではないでしょうか。ご両親から子供ができたら入りなさいと言われた方も少なくないと思います。確かに毎月コツコツ保険料を積み立てて満期になれば少し増えた満期金を受け取れます。

しかし、親世代の頃といまは金利が違いますので加入したときの利率で固定化されてしまうインフレリスクがあることを理解しておきましょう。また選択する商品によっては保障機能が付いていることにより、元本が割れてしまうケースもありますので注意が必要です。

(2)積立定期

ットバンキングの登録などをしていると手軽にはじめられたり、お金を一色単にしないで分けておけるのは分かりやすくメリットです。毎月決まった日に自動的に振り分けてくれるのでお金が貯めるのが苦手な方には良いかもしれません。

しかし、銀行預金と基本的には変わらないのでついつい使ってしまいがちなのが難点です。

(3)財形貯蓄

会社に制度があれば、給与から天引きしてくれるので強制的に確実にお金を貯めることができます。しかし、給与天引きで通常の預金をしているのとほとんど変わらないのであまり増えることは期待できません。

(4)投資信託

投資信託(ファンド)とは、投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用のプロであるファンドマネージャーが株式や債券などに投資・運用しその運用の成果として生まれた利益をみんなに還元するという金融商品です。

投資信託で教育資金を積み立てるという選択肢もあります。しかし、投資性商品のため大きく増える可能性もあれば、元本保証がないため大きく損をする可能性もあります。

ですので、教育資金のすべてを投資信託で用意するのはあまりおススメしません。基本的に投資信託は20年以上の中長期的な運用期間を想定しておくべきです。

18年後の大学費用が必要な時に値下がりしていたら資金が引き出せずに本末転倒です。投資信託で教育資金を積み立てる場合は教育資金全体の一部にとどめておきましょう。

(5)つみたてNISA

投資信託で積み立てをする場合は、国の税制優遇制度の「つみたてNISA」を利用しましょう。基本的に少額で投資信託を積み立てる場合はこの制度を使わない手はありません。

簡単にどんな制度かご説明すると資金を引き出す際に投資した額(積み立てた金額)よりも増えていた場合に税金がかかりませんという制度です。

例)つみたてNISAを利用しない場合
投資額(積み立て金額):650万円
最終残高:1,000万円
利益:350万円

しかし、つみたてNISAを利用しない場合は増えた金額に課税されます。
350万円×20.315%(源泉分離課税)=約71万円を税金として支払わなければなりません。

つみたてNISAを利用した場合は、同じ運用成果だとするとこの約71万円が非課税になり手元に残ります。

〈参照サイト〉金融庁ホームページ

(6)学資保険代わりの終身保険

近年では学資保険の予定利率が低下しているため、契約者・被保険者を父か母にして学資保険代わりに終身保険に加入する形態が増えています。終身保険の保険料支払期間を短く設計することにより18年後の解約返戻率を上げることが可能です。また被保険者が両親のどちらかになっているので万が一の際は保険金を受け取れる点も助かります。保険は基本的に加入した時に返戻率が確定するため教育資金の準備としては見通しを立てやすい点もメリットです。しかし、早期解約などは損をしてしまう場合がありますので注意が必要です。

どんな方法かが自分に合っているか迷ってる方はこちら

5.現代の子育て世代の課題とは?

(1)晩婚化

「厚生労働省 人口動態統計」によりますと、2015年の平均初婚年齢は男性31.1歳、女性は29.4歳です。1975年の平均初婚年齢は男性27.0歳、女性は24.7歳となっております。

まずこの数字を比べるだけでも世の中的に晩婚化進んでいるのがわかりますね。また独身が長かった人同士が結婚した晩婚夫婦は貯蓄意識が低いという調査結果も出ております。特に年収が高い人ほど注意が必要です。

年収の高い人ほど自由に使っていたお金が多く中々お金が貯まらないという相談はよくあります。早く結婚するのが良いというわけではありませんが、教育資金の準備という観点で考えると現代の子育て世代は大きな課題を沢山抱えています。

厚生労働省「人口動態統計」

(2)第一子を授かる年齢

前述したように晩婚化が進んでいるため、第一子を授かる年齢が夫婦ともに30歳以降になっている方が増えています。それによって何が起きるかと言うと、例えば32歳で第一子が産まれたとします。

順調に小・中・高・大学と通い親元を離れるのが23歳とすると、その時には両親の年齢が55歳になっています。55歳の頃はもしかしたら業種などによっては収入が下がりはじめる頃かもしれません。

子供が1人の場合はなんとか収入が下がる前に育て上げられましたが第二子、第三子と産まれた場合はどうでしょうか。

ただでさえ大変な大学費用がかかる時期にもしかしたら収入がダウンしてしまうかもしれません。1975年の頃は20代後半で第一子を授かるので両親も比較的若いうちに子育てが終わっていました。

(3)自分たちの老後資金準備

現代の子育て世代は子供たちの教育資金の心配もしなくてはいけませんが、自分たちの老後資金のことも同時に考えなくていけない時代になりました。末子が産まれた年が35歳だとすると末子が巣立つのは58歳の時です。

65歳からがセカンドライフだとすると老後まであと7年しかありません。58歳から老後資金を準備しようとしても、恐らく60歳から収入が下がること考えると実質2年しかありません。

なので、現代の子育て世代は教育資金の準備をしながら同時に自身の老後資金の準備をしていく必要があります。

1975年の子育て世代は50歳前半に子育てを終え、そこから老後資金を準備しても期間もありますし、退職金を貰える方も多かったでしょう。また公的年金も比較的貰えるので老後資金で困っている方はそこまで多くないでしょう。

しかし、現代の子育て世代は公的年金や退職金が満足にあるとは限りません。将来子育てを終えセカンドライフを迎えたとき、老後破綻しないように教育資金と同様になるべく早く対策を取る必要があるでしょう。

<教育費が係る時期と年齢の関係>
1975年代のスタンダード1975年代のスタンダード

現代のスタンダード
現代のスタンダード

6.まとめ

まずは「ゴール」を決めましょう。期間(いつまでに)、目標金額(いくら)=ゴールが決まったら現在位置からその山を登るルート=手段を検討しましょう。

この考える順番が逆になってしまっているケースが結構あります。どの方法が一番効率が良くて増えますか?という質問をよく受けます。

確かに気になるのは良くわかりますが、まずそもそもいつまでにいくら貯めなくてはいけないのかを検討しましょう。それがわかるとどのくらいのリスクを取る必要があるのかが見えてきます。

時代が変わり現代の子育て世代は非常に難しい局面に立たされていると思います。少子化や高齢化問題、晩婚化、年金問題などを抱えながら教育資金の準備をしなくてはなりません。

しかし、すべて自分たちで考えるのは大変だと思いますし時間もかかるでしょう。そんな時はファイナンシャルプランナーに相談するというのも一つの選択肢だと思います。

どのような手段を取るべきかは各家庭の状況や価値観がありますからそれぞれ違います。また第三者を入れることによってご夫婦にとって何が大切なのかを整理することができますよ。

2020年6月13日
text by 久保田 正広
FPバンク

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