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2020.6.13
家計・ライフプラン

子育て費用は一体いくらかかるのか?知って安心な子育て費用の全て。

こんにちはFPバンク編集部です。
これからお子様を考えている方、すでにお子様がいらっしゃる方、お子様の成長は何よりも楽しみですね。

ところで、子供を一人育てていくということはどれ位のお金がかかるか知っていますか?

教育資金には大きなお金がかかるということは漠然と知っているかと思いますが、生まれてから社会人になるまでにかかる子育てはいくらなのか?住宅ローンや老後資金なども考えると子育て費用にいくら使えるのかしら。

このように不安な気持ちを抱えてFP相談にいらっしゃる方はとても多いです。ですので今回は教育資金と言われているものに限らず、子供を育てていくにはどれくらいの費用がかかるのか見ていきましょう。

全貌が分かることによってお金の不安が解消され子育てがより楽しいものになることでしょう。是非ご夫婦そろって読んでみてくださいね。

1.子育て費用にはどんなものがあるか

子育て費用、いわゆる養育費と言われているものは、お子様が生まれてから育てていくためにかかる費用全般のことです。教育費も養育費の中に含まれます。では子育てにかかる費用にはどんなものがあるでしょうか?

(1)教育にかかる費用

子育てにかかる費用で、まず思いつくもの。皆さんが一番心配しているのは教育費ではないでしょうか。

その中でも大学の時にかかるお金が一番の負担になるでしょうから皆さんその時期に向けて学資保険などで準備をするというのが一般的ですね。お子様一人あたりの教育費は大学卒業まででトータルで約1500万円と言われています。

お子様が二人だったら3000万円にもなりますね。これはあくまでも平均値です。進路によってはもっと多くなります。これだけで家が建つような金額になりますね。

(2)押さえておきたい教育以外にかかる費用

このように様々な場面で教育費にフォーカスが当てられがちですが、子育て費用とはそれだけではありません。これからお子様を育てるにあたっては教育費とは別の子育て費用もしっかりと押さえておかなくてはならないのです。

子育てには教育の他にもたくさんの費用がかかります。おむつから始まり、衣類、食費、医療費、家族でのレジャー、おもちゃやゲーム。近年では子どもの携帯電話代なども挙げられますね。

それから、子供のための保険や子どもの将来のための貯蓄も子育て費用に含まれます。これらはその他の支出項目と混在しやすいので、子育て費用にいくらかかっているか管理が難しくなるのです。

実際食費や雑費などを大人のものと分けて管理するのは難しいですし、ただでさえ仕事や子育てで忙しいのですからそんな時間はないというのが普通でしょう。

ただこれからお子さまをお考えであったり、子育てをスタートする方はライフプラン構築にあたって把握しておく必要があります。

2.教育費 の実態

(1)進路によって大きく変わる費用

ではここで、気になる教育費についてもう少し触れたいと思います。先ほど子供一人当たりの教育費は平均1500万円とお伝えしましたが、選択する進路によって大きな差が出ます。

まず大学ですが、独立行政法人日本学生支援機構の「平成26年度学生生活調査によると、大学での年間の学費は以下の通りです。

  • 国立大学・・・64万7,700円
  • 公立大学・・・66万6,300円
  • 私立大学・・・136万1,600円

私立大学は国公立大学の約2倍ということになります。ここが学費の大きな差だとお思いになっている方が多いと思います。(もちろん、医学部に進学なんてことになればもっとかかりますが・・・。)

実は、費用の面で比較すれば、大学入学までの3歳から高校3年までどんな進路を選択するかによって、学費に大きな差がでるのです。

文部科学省発表の「平成30年度子供の学習費調査の結果について」では以下のような結果が出ています。

このように15年間の総額でみると幼稚園から高校まで全て公立に通った場合と比べると全て私立に通った場合では3倍以上です。小学校だけで見ると4倍以上になります。高校までは公立でとお考えの方も多いようですが都内の公立小学校でも約半数が私立中学受験をすると言われていますので、皆さんのお子様も例外ではなく、中学や高校から私立の可能性は十分あると考えておく方がよいでしょう。

(2)教育費の準備

教育費の準備の仕方には様々なものがあります。代表的なものは学資保険や積立定期預金でしたが、このところの低金利で、その他の様々な金融商品を利用する方が増えてきました。終身保険や積立NISAを利用した投資信託等です。

現状の金利を考えるとこれらの金融商品は魅力的です。しかし終身保険ですと積立期間中の中途解約は積立金額を下回ることが多いですし、積立NISAで購入する投資信託も中長期で運用してはじめてリスクが比較的少なくなります。

よくメリット・デメリットを比較し検討してください。しかし、強制的に貯めていく仕組みや、解約できない仕組みがないと、教育費として貯めていたものも急な出費やレジャーなどに使ってしまう・・・なんてことになりかねません。

今後の収入や支出も考慮しつつ無理のない範囲で貯めて使わない仕組みを作っておくことが大切です。詳しい貯め方についてはこちらのコラムをご覧ください。

〈関連コラム〉教育資金ってどのくらい必要?あなたはどう準備しますか?

3.子育て費用の実態

(1)子ども一人にかかる子育て費用

ここでは教育費も含めた子育て費用についてみていきます。内閣府は平成22年3月に「インターネットによる子育て費用に関する調査」の報告書を発表しています。これを参考に解説していきます。

〈参照サイト〉内閣府ホームページ「インターネットによる子育て費用に関する調査」
一人当たりの年間子育て費用総額
調査は0歳から15歳が対象です。「第1子の年齢・学年別にみた第1子一人あたりの年間子育て費用額」をみると、0歳から12歳(小学6年生)までは年間約100万円、中学に入るとン年間150万円から160万円になります。

ここでは二つの大きな特徴があります。一つ目は就学前の保育費の負担が大きくなっていること。二つ目は中学生になると教育費が急に増えていることです。よく小学生の間が貯め時なんて言いますが、このようなところからきているのでしょう。

また、小学校は公立に通っている割合が高いということも言えるでしょう。食費は徐々に増えていくものの、基本的にはおおよそ一人年間子育て費用は100万かかると考えておけばよいでしょう。

では各就学区における支出額トップはどうなっているでしょうか。

  • 未就園児・・・子どものための預貯金(199,402円)
  • 保育所・幼稚園児・・・保育費(379,407円)
  • 小学生・・・内食費(278,294円)
  • 中学生・・・内食費(356,663円)

未就園児、保育所・幼稚園児共、2位は食費。やはり食費は子育て費用の多くの割合を占めているのですね。それから特徴的なのが小学生の2位がレジャー・旅行費でした。中学になると勉強や部活で忙しくなります。

小学生の頃が親御さんと一緒にレジャーや旅行を楽しめる貴重な時期だということが子育て費用から見てもわかりますね。中学生の2位は学校教育費で(274,109円)3位は学校外教育費で(248,556円)でした。

(2)親の年収と子育て費用の関係

さて大まかに子育てにかかる費用についてお分かりいただけたかと思います。ただしこれはあくまで平均値です。この内閣府の調査では世帯年収と子育て費用についても触れています。

子育て費用はおおよそ年間100万円と考えておけばよいとお伝えしましたが、実際は世帯年収によって変わってきます。まずは世帯年収別の子育て費用の割合を見ていただくと特に世帯年収の低い家庭では大きな負担となっていることがわかります。

年収に占める一人当たりの年間子育て費用総額

では比較的世帯年収が高い世帯ではどんな費用に多くかけているのでしょう。まず未就園児ですがこの年代では世帯年収が高いほど「子どものための預貯金・保険」の費用が増えています。

親の収入による教育格差はここからスタートしているのかもしれません。保育所・幼稚園児世代は世帯年収が高いほど「保育費」の支出額が増えています。これはみなさんご存知の通りですね。

さて小学生ですが、世帯年収1000万円以上で「レジャー・旅行費」「学校外教育費」が大きく増加しています。「学校外教育費」は全体平均が年間106,089円なのに対し245,950円、「レジャー・旅行費」は全体平均が年間167,044円なのに対し319,074円となっています。

年収の高い家庭はたくさんの習い事をさせていろんなところに旅行に行く。こんな子育てが見えてきますね。中学になると世帯年収800万円以上で「学校教育費」「学校外教育費」が大きく増加しています。

この位の年収以上になると私立中学進学も視野に入れて進路を選択しているのかもしれません。公立中学に進学したとしても高校受験のための進学塾にかけられるお金が多くなるのでしょう。

それから子ども手当ですが、子育てをこれから始める方は、「子ども手当」は絶対使わない、貯めておこう。と考えていらっしゃるのではないでしょうか?子ども手当を使わずに貯めておくと200万円弱貯められることになります。

やはり希望する子ども手当の使い道の第1位は「子どもの将来のための貯蓄」が62.4%と断然多いです。しかし、小学、中学と年齢が上がるにつれて「子どもの将来のための貯蓄」を希望する割合が減少し、なんと「日常の生活費に補填」の割合が増加しているのです。

中学生では「子どもの将来の貯蓄」を希望している割合は28.3%になってしまうのです。このことから子どもが成長するにつれて負担となってくる子育て費用の現状が見えてきます。

〈関連コラム〉学費総額スッキリ解決!進路別で学費を比較~最新版~

4.我が家の子育て費用

(1)子供にいくらかけますか?

さあ、子育て費用の全貌が見えてきたでしょうか?あなたのご家庭では子育てにいくらお金をかけますか?まず子育ての方針はご夫婦でしっかりと話し合うことが必要です。

お子様が自ら選んでいく進学のコースはお子様の意見を尊重することが必要ですが、0歳から始まる子育て費用については親が十分コントロール出来ます。おもちゃやゲーム、習い事、外食、旅行やレジャー、衣類や携帯電話。こういったことをどう考えますか?

一つのご家庭でかかる費用は子育てだけではありませんよね。住宅を購入したり、自分たちの老後資金も準備しなくてはいけません。何にいくらかけるのか、優先順位は何なのか。

子育て費用に関してもその他の家計管理にしてもそうですが優先順位をつけて取捨選択する。ここにはお金をかけるけれどここにはかけない等の話し合いが必要です。もちろんご家族の大切にしたいことにはお金を使ってくださいね。

調査の結果から分かるように収入の多い世帯は習い事をたくさんさせたり、旅行やレジャーを楽しんでいるようですが、少しずつ様々な使い道にお金を使っているとせっかく年収が上がったのに貯蓄が全くできていない、という事態になりかねません。

お友達が着ているからブランドの服を買い与えるとか、お友達が行っているから習い事を始めるとか・・・。幼稚園や小学校のママ友達でよくある話ですが、本当に必要なものは何かきちんと考えてお金の使い方を考えていきたいですね。

(2)無理なく子育て費用を準備する

冒頭、子育て費用には教育費と教育費以外のものがあるとお伝えしました。教育資金の貯め方については少し触れましたが、教育費を含めた子育て費用をどう考えるか。まず、大学の学費へ向けて貯蓄を始めることです。

高校まで公立であれば年間の収入で学費を支払うことはできるでしょう。ですが高校が私立になる可能性も高いですよね。

昨今の状況からすると高校が私立の可能性は十分高いですので、教育資金貯蓄の一つの目途をお子様の誕生から15年にしておくことも必要でしょう。

これらの資金については2-(2)のように使ってしまわないような金融商品を使って先取りで貯めていくのが良いでしょう。では教育資金以外の子育て費用ですがこれは毎月の生活費に含まれている部分が多いですね。

ですから貯めるというよりは使える金額の中からきちんと取捨選択をして使うということです。

使える金額とは、先ほどお話した教育資金の貯蓄の他に住宅ローン(住宅費)や老後資金の貯蓄等、収入からあらかじめ引いて残った金額のことです。あらかじめライフプランシミュレーションをして確かめておくのもよいでしょう。

教育や老後に必要な金額を大まかに確認してそこへ向けて貯蓄計画をたてれば残った金額は優先順位をつけて楽しく使えばいいのです。

5.まとめ

子育て費用は世帯の家計の20%~30%と多くの割合を占めています。特に世帯年収が低いほどその割合は高くなり、負担は大きくなると言えます。

世帯年収が多ければお子様が生まれた時から多くの資金を貯めることが出来るのでそこで経済的な格差が生まれるというのも一つの見方ではあります。

ただ子どもにいくらお金をかけるのかはご両親やお子さまも含めた家族で話し合い様々な可能性の中から選択していくことが大事です。

これからご家族に必要な資金は子育て費用だけではありませんので一度どんなものにいくらお金がかかるかライフプランを作成してみてもよいでしょう。

ご夫婦で、子様も含めて家族で大切にしたいものは何かをきちんと話し合うことが大切なのではないでしょうか?

2020年6月13日
text by 久保田 正広
FPバンク

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