生命保険解約のメリット・デメリットを完全網羅

生命保険は途中で解約するとどんなデメリットがあるのか?具体的に解説していきます。解約のメリットなんて無いと思っている方に解約のメリットについても分かりやすく解説していきます。場合によっては元本割れがお得になることも。

1.生命保険解約によるデメリット

(1)積立保険は解約返戻金が少なくなる?

養老保険や終身保険など払った保険料を積立出来る保険商品は、解約時に積立てた保険料が戻ってきます。これを解約返戻金と言います。

解約返戻金は、解約の時期に応じて戻ってくる金額が違います。ある一定の期間を超えると元本より多く戻りますが、5年未満などの短期で解約した場合は、払った保険料の一部しか戻ってこないものがほとんどです。

これは、保障の部分に支払った保険料の一部が割り当てられる為です。また、低解約終身保険などは払込期間を超えると通常の終身保険より多い金額を受け取れる事が魅力ですが、払込期間中に解約すると極端に解約返戻金が少ないので注意が必要です。

(2)掛捨て保険解約のデメリットは?

保険商品によっては、積立性の無いいわゆる掛捨て保険というものがあります。これは解約返戻金が無い代わりに支払保険料は安く設定されています。また解約返戻金が無いので、いつ解約しても損得はありません。ただし、見直しなどによって保険を入り直す場合は注意が必要です。健康状況によっては、解約したものの新たに加入出来ないなんてこともあります。

又、支払保険料は加入年齢に応じて上がっていきますので、高くなる場合があります。支払保険料が高くなっても保障内容が今までより充実するなどのメリットがあるかどうかをしっかりと把握する事が重要です。

2.生命保険解約によるメリット

(1)家計の改善

今までは保険料を支払っていけたけれど生活状況が変化して保険料の支払いが困難になってしまった場合、損得だけを考えると何とか節約して解約しない方が良いに決まっています。ですが無理な支払いを優先するあまり家計に無理が悪化したり、場合によっては借入をしてしまい思わぬ利息が付いてしまう事もあるかもしれません。

ある程度の期間が経過していれば払い済み保険への変更も出来ますが、払い済み保険に変更出来ない期間で、解約する事態になってしまっては今後の支払も厳しくなる事が予想されます。無理に継続して保険料を支払い、積立金額が大きくなってしまっては損益も大きくなります。まだ払い済みに出来ない期間だからこそ損益も小さいはずです。敢えて損切りすることで家計改善が出来ますし、適正な料金で運用した方がずっと効率的です。

(2)解約返戻金が高くなる?

解約することで解約返戻金が高くなることなんてあるの?と思う方も少なくないと思います。どういうことなのでしょうか?捉え方によっては・・・という事ではなく実際に解約返戻金が上がります。それは特約の解約です。保険契約は主契約という契約の根幹とオプション的な特約があります。

積立保険の解約返戻金のほとんどが、この主契約の解約返戻金になります。特約は一般的には掛捨てになりますので、特約だけを解約する事で解約返戻金は増加します。ただし、解約返戻金目的だけで特約を解約してしまうと必要だと思って付けていた保障も無くなりますので、保障内容を確認した上で不必要なものだけを解約しましょう。

(3)元本割れしても解約した方がお得?

元本割れしてお得な事とはなんでしょうか?実際に支払った保険料より戻ってくる金額が少ない事は事実なので、お得な事なんてあるわけが無い。と思う方がほとんどだと思います。確かに解約返戻金だけに焦点を当てるとお得どころか損です。これは揺るぎない事実です。

しかし生活全体に視野を広げるとお得になる場合があります。それはどんな場合なのか具体例を挙げてみましょう。例えば、生活に自動車必須な方がいるとします。購入する車が250万円ですが現金が無い。その場合ほとんどの方が自動車ローンを組むと思います。

仮に自動車ローン金利5%だとしましょう。250万円を5年間で返済予定とします。利息の合計は、¥330,649です。この方は、以前に終身保険に加入しており現在解約した時の解約返戻金と今までの支払保険料を確認したところ解約返戻金が260万円、支払保険料が280万円、20万円の元本割れです。

さて、自動車ローンと生命保険を合わせて考えるとどうでしょう。20万円元本割れしても自動車購入金額に充てた方が自動車ローンを組むより、結果として13万円程お得になっています。こういった状況から元本割れの解約が損をするとは、限らないという事です。

3.まとめ

生命保険の解約について解説してきましたが、解約返戻金の損得を考える事は重要です。しかし大事な事は生命保険だけに焦点を当てず、生活全体を通して考える事が最も重要な事です。

2019年3月1日
text by 久保田 正広
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