あなたは今、「なぜ中古マンションは買うなと言われるのか?」の答えを知りたいと思っているのではないでしょうか?
中古マンションを買ってしまった後で、やっぱり買わない方がよかったのかな?と思ってしまったり、買ったけどやっぱり色々不安に思えたりと、買った後の生活や金銭のことなど考えればキリがありませんね。
確かに「中古マンションは買うな」と言われる理由が幾つかあるのは事実です。
しかし最近、中古マンションには人気があり、買っている人が増えています。
実は買ってもいいと言える理由があるからです。
具体的には、買うなと言われていることに対し、対処ができるのかどうか、また事前に確認することでリスクを回避することができるかどうか。ここをクリアすることができれば、買うなのイメージから買っていいのイメージに転換することができます。
そこで今回は、買うなと言われる理由と買ってもいいと言える理由を各章で個別にお伝えしていきます。
その上で、中古マンションを買った後で後悔しないように、買う上で押さえておきたいポイントを紹介します。押さえておきたいポイントの中には、実際に私が中古マンションを購入する時に試みたものも含まれています。
一般的には、戸建てかマンションか、新築か中古かという選択から始まり、更に個別の選択へ進んでいきますが、自分にとっては何が一番いいのかというのは人によって違うため、その人に1番合ったものを選ぶべきだと思います。絶対的な正解はありません。
ただし1つだけ誰でも共通することとして、例えどんな物件を買うことになっても、住宅ローンの返済だけでなく購入後の生活も含めた資金計画が問題なく立ててあることが大前提であることは間違いありません。
この記事を読んで頂ければ、そういったことを含めて、これからどうすればいいのかまで分かります。
より良い人生を送るために、自分に合った適切な選択ができることを願っています。
目次
1. 中古マンションは買うなと言われる理由
なぜ中古マンションは買うなと言われるのか?その理由を見ていきましょう。
この章では、
・リノベーション・リフォームの費用がかかるから・修繕費が高く、今後の修繕計画が不透明なケースもあるから
・様々な場面で不具合が発覚する恐れがあるから・耐震性の低さによる安全面の不安あるから
・住宅ローン控除が利用できないケースがあるから
について説明していきます。
1-1. リノベーション・リフォームの費用がかかるから
快適な空間を作るためにはリノベーションやリフォームが欠かせません。
年数が経過すればするほど、リノベーションのこだわりが強くなることやリフォーム部分が増えることになります。
なぜなら年数の経過により建物や設備が劣化するからです。中古マンションに居住する上では必要な工程ですが、この費用を含めると、場合によっては新築購入に近いお金がかかる可能性があります。
リノベーションとは、現在の建物を工事により性能を新築の状態より向上させ、価値を高めることを言います。リノベーションは基本的には面積が広くなるごとに、また老朽化の修正に対しこだわりが増すと費用は高くなっていきます。
フルリノベーションの場合(参考値)
もちろん、内容によっては金額の上下はあるものの、首都圏エリアでは面積に対して上記のような金額が想定されます。
リフォームとは老朽化した建物を新築の状態に戻すことであり、マンションの場合は前の入居者が住む前の状態に戻すことを言います。リフォームについては築年数によって、また一部や全部などで違いはあります。
リフォーム の場合(参考値)
リノベーションは面積と老朽化に対するこだわりの修正によって、またリフォームは購入時の築年数によって違いがあるものの、居住をスタートするためにお金がかかることは間違いありません。
1-2. 修繕費が高く、今後の修繕計画が不透明なケースもあるから
中古マンションは新築マンションに比べて修繕積立金が高いと言われています。
理由としては、築年数が経過するごとに、徐々に値上がりしていくことが多いからということになりますが、これは「段階増額積立方式」 の採用によるものです。
修繕積立金の積立方式には、以下の2種類あります。
- 「段階増額積立方式」 ー 当初は安く段階的に値上げしていくもの
- 「均等積立方式」 ー 初めから均一に積み立てるもの
日本ではほとんどのマンションが「段階増額積立方式」を採用しています。
新築時に購入を検討する人の金銭的なハードルを下げるため、できるだけ低めに設定したいという販売者側の思惑があるからです。その結果として、築年数が経過するにつれて修繕積立金が値上がりすることになってしまうのです。
このことから、一定年数が経過した頃に購入する人にとっては、初めから高い印象になるのは否めないということになります。
また、2008年に国土交通省から「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」が策定されましたが、それ以前はガイドラインがありませんでした。そのため、それまではガイドラインよりも遥かに安い価格設定だった訳です。それを適正価格へ変更したことにより、相場自体が上がったということも言えます。
そのような状況の中で、長期の修繕計画を立てずに、購入者の確保のためにハードルを下げる理由で、修繕積立金を安く設定しているマンションもあるようです。
この場合は、先々の大規模修繕の際に資金が足りない状況に陥ることから、十分な修繕ができなくなり、これによりマンションの資産価値が下がることになります。
基本的には、中古マンションを購入する場合、購入当初から修繕積立金が高いという事実は変わらなく、むしろ安いほうが先々の修繕計画にとっては問題になるということになります。
1-3. 様々な場面で不具合が発覚する恐れがあるから
目に見えない設備や付帯設備の不具合、及び先々の売却時のリスクなどが、様々な場面で後々に発覚する恐れがあります。
なぜなら、まず、目に見えない設備の代表格である配管設備については、寿命が25年から30年と言われており、これに近い築年数の物件の場合、修繕をしているかどうかの確認を怠ると、最悪引き続き住むことができなくなる可能性があるからです。
鉄筋コンクリート造のマンションの寿命は一般的には100年超と言われており、通常であれば築30年を超えても十分に住むことは可能です。ただし、築30年を超えていると配管設備が寿命になっており修繕が必要となるということです。
また、付帯設備の不具合として、部屋の傷や汚れ、漏水、給湯器など。保障期間後に壊れた場合は、修復は自腹を切ることになります。
更に先々のことを考えると、中古マンションの耐用年数の話になります。先に話したように寿命は100年を超えてくるものの、耐用年数については鉄筋コンクリートの場合47年とされています。
ゆくゆくの資産価値を考えた場合、30年までは下落し、それ以降は横ばいになる傾向があります。
実際に売却まで検討するならば、マンションの特性である立地がポイントであり、そこまでを含めて購入時に検討しておかないと売却時のリスクが増大する恐れがあります。
このように、先々の場面で、中古マンションを購入することによる不具合やリスクが存在することは否めません。
1-4. 耐震性の低さによる安全面の不安あるから
1981年6月以前のマンションは、それ以降に比べ耐震性が低く、安全面に不安があります。
なぜなら、1981年6月以前と以後では耐震基準に違いがあるからです。
旧耐震時代は「震度5程度の地震でも倒壊しない」ことを基準にしていましたが、震度5を超える地震の規定はなく、想定すらしていなかったと言えます。
この状況の中で、震度5を超える地震が発生したことにより、新耐震の基準ができることになりました。現在は新耐震がスタンダードになっており、こちらは「震度6~7程度の地震でも倒壊しない」ことを基準にしています。
現在では、耐震改修促進法により、旧耐震基準で建てられた建物は耐震診断を受けることが義務化されているものの、安全面に不安が残ることには変わらない事実となります。
1-5. 住宅ローン控除が利用できないケースがあるから
住宅ローン控除を利用できないケースがあります。
幾つかの条件がありますが、中古マンション購入にあたり一番気にすべきポイントは築年数関連です。
ただし2022年に行われた制度改正により、築年数に関する規制は緩和されました。これは中古マンション購入を考えたい人にとっては非常に良い話と言えます。
①改正前の築年数の条件
改正前は「耐火建造物は築25年以内、木造(非耐火建造物)は築20年以内」が条件となっていました。
築年数がこれを超える場合には、
- 耐震基準適合証明書
- 建設住宅性能評価書
- 既存住宅売買瑕疵担保責任保険契約の付保証明書
以上3点の書類提出が必要でした。
②改正後の築年数の条件
改正後は、「昭和57年(1982年)以降に建築された住宅(新耐震基準適合住宅)」に統一されました。
つまり、改正前には対象外だった築25年よりも古いマンションでも、住宅ローン控除が利用できるようになったのです。
対象になる物件が、改正前よりかなり増えたことになります。
したがって、今までは”住宅ローン控除が使えないこと”を理由に取引を見送られていた物件も、購入の選択肢に入れる動きが出てくると思われます。
そうすれば、中古物件の市場はますます活況になるでしょう。
2.中古マンションを買ってもいいと言える理由
中古マンションを買ってもいいと言える理由は以下の通りです。
この章では、
- 価格が安く資産価値が下がりにくいから
- 立地が良く価格が安定しているから
- 内見ができるから・リノベーションの供給体制が高まってきたから
について説明していきます。
2-1. 価格が安く資産価値が下がりにくいから
新築と比べて価格が安く購入できるのは当然であり、また新築との比較でコストを抑えることができるため資産価値が下がりにくいと言えます。
なぜなら、中古マンションは新築マンションと比べ、「新規プレミアム」と言われるコストがかからないため、購入後、急激に資産価値が下がるということはないからです。
①新築マンションの場合
新築プレミアムとは、主に仕入れ費用・展示費用・人件費・広告費・メーカーの利益による価格上乗せ分のことを指します。
購入後の資産価値には全く反映されない、新築マンションならではの諸費用です。
これにより、そもそもの資産価値より高い価格で購入することになるので、購入直後に価値が下がったように見える状況になるということです。
新築マンションの場合、特に買った直後の値下がり率が最も大きく、一般的には2~3割下がってしまいます。
その後15年程度かけて、適正価格の水準に落ち着いていくと言われています。
②中古マンションの場合
中古マンションは、多くの場合、リフォームやリノベーションが必要になります。しかしそのコストは、新築プレミアムと比べると安く抑えることは可能です。
また、リフォームやリノベーションは資産価値に反映されるので、購入直後に資産価値が急激に下がるということはありません。むしろ高くなることもあり得ます。
これにより、仮に先々の中古マンション売却を見据えた場合、住宅ローンの残債も残ることなくスムーズに手続きを進めることができる可能性が高くなります。
当然のことながら、中古マンションも築年数の経過に伴い徐々に値下がりはあります。
とは言え、新築マンション購入後の値下がり幅と比べるとなだらかに推移することになり、資産価値が下がりにくいと言えます。
2-2. 立地が良く価格が安定しているから
新築マンションと比べ、中古マンションのほうが立地が良く価格も安定しています。
なぜなら、まず、現在周辺の環境が良い地域ということは、以前から街が発展していく計画の段階で組み込まれたものであり、その中で最適な場所にマンションを作ったという背景が考えられます。
そのため、これから作る新築マンションより立地が良いのは当然と言えば当然ということになります。
また、そのような最適な場所に建てられたマンションはもちろん好立地であるため、その後も需要が継続的にあることになり、結果として価格の維持に繋がっていることになります。
仮に、そのような立地がとても良い場所に新築マンションを建てるとしたらどうなるでしょうか?
利便性が良く誰が見ても好立地。需要が高いのことは言うまでもありません。そのうえで価格を考えてみるとちょっと手が届かないような金額になるかもしれませんね。
もちろん、問題のない人にはお勧めします。
一般的に考えると、現実的に資金面で無理がなく、利便性などを含めた好立地の物件を手に入れるためには、中古マンションの検討が最適であると考えます。
2-3. 内見ができるから
事前に内見ができるというのは、今後その場所で住み続けると考えると非常に重要なポイントであり大きなメリットです。
なぜなら、実際の部屋を見ることで自分がそこで生活するイメージを作ることができるからです。
また、イメージとの相違点や気になる点を事前にチェックすることができます。
基本的には一生に一度の高い買い物である住宅の購入。事前の確認は可能な限り全て行っておきたいですよね。まず実際に行ってみて、色々な角度から確認することができる。これは、そもそも既に建っている物件だからこそ可能ということであり中古物件ならではのことですね。
それでは実際に内見に行ってみて、その後どういう行動になるのか2つの例で確認しましょう。
どちらのケースでも、内見することにより、事前にもっていた良いイメージとの違いに気づいたはずです。
このようなことより、内見が事前にできるということは、これから建てる新築物件を購入するケースと違い、現況の確認や実際に自分が住むイメージをすることができるということが最大のポイントとなります。
2-4. リノベーション物件の供給量が高まってくることが予想されるから
今後リノベーション物件の供給量がますます高まっていくことが想定されます。
なぜなら、国が主導してリフォーム・リノベーションを推進する政策を打ち出しているからです。
その政策とは「中古住宅・リフォームトータルプラン」というもの。
住宅需要は、個人消費の中では特に金額が大きいため経済的な影響も大きく、国は高く保っていきたいと考えています。
ところが日本の住宅市場は長らく「新築至上主義」とも言える考えが主流なので、昨今の地価や建築費の高騰によって「高すぎて買えない」状況が発生してしまったのです。
それにより住宅需要が低迷していしまいました。
その状況を打開するため、リフォーム・リノベーション事業の質を向上させて、「低コストでも質のいい住宅を購入できる」ようにしたわけです。
現在でも地価・建築費の高騰による新築住宅価格の高止まりという状況は続いていますので、引き続きリフォーム・リノベーションを行った中古住宅の供給は高水準で推移するものと考えられます。
3. 中古マンションを後悔せずに購入する時に押さえておきたいポイント
中古マンションを後悔せずに購入する時に押さえておきたいポイントを見ていきましょう。
この章では、
- 耐震基準を確認する
- 設備の特徴と老朽具合を確認する
- 内見時の確認事項を押さえておく
- 税金面の特徴を確認する
- 価格交渉を試みる
- 事故物件ではないことをチェックする
について説明していきます。
3-1. 耐震基準を確認する
旧耐震 ・新耐震及び品確法を把握しておきましょう。
- 旧耐震:1981年5月31日までの建築確認の基準を指す
- 新耐震:1981年6月1日以降の建築確認の基準を指す
- 品確法:2000年4月1日に施工された住宅性能の評価や表示などを規定したもの
これらは、好立地であることや表面上の綺麗さとは別に、最も確認すべき点の1つです。
旧耐震・新耐震の違い
なぜなら地震大国である日本にとって、いつ大きな地震が起こるか分からないことを考えると、建物の耐性は今後ますます気にすべきポイントであり、耐震基準は重要な判断材料になるからです。
近年は地震の回数が増え、今後の懸念が増大しています。
そのような状況下で、耐震基準を踏まえると少なくとも築40年未満のマンションを購入するほうが「新耐震基準」であり良さそうです。
また、品確法で見てみると2001年以降に完成したマンションがお勧めということになります。
これは、品確法のポイントの1つである「住宅性能表示制度」によるところが大きいからです。この制度は任意ではありますが、法律施工後の2001年以降の完成物件は、「住宅性能表示制度」を意識して「耐震等級」や「劣化対策等級」などの耐震、省エネルギー、遮音性などを向上させた物件が比較的多く出ています。
中古マンションを選ぶ時のポイントは幾つかありますが、建築の時期による耐震基準の違いは、最低限押さえておきたいベースの知識になります。
3-2. 設備の特徴と老朽具合を確認する
築年数による設備の違いや老朽具合を確認しましょう。
なぜなら、建築された時期ごとの設備を含むトレンドや特徴、また老朽具合によって、マンション購入時(リノベーションなど)や購入後の資金計画に大きな差が出てくる可能性があるからです。
3つの観点から見ていきましょう。
- 設備面の一番のポイントは「配管」
- マンション建築の年代によるトレンドや特徴をチェック
- 修繕計画の確認が必須
1.設備面の一番のポイントは「配管」
1970年代に建てられた築50年以上のマンションは、排水管は下の階の天井裏を通っているケースが多いのが特徴です。
これを交換ということになると下の階の住人の協力が必要です。下の階の天井をはがして排水管を取り換えるのはあまり現実的ではありません。
この場合は、自分の部屋の床を一段高くして、下に新しい給水管を設置する方法となりますが、天井が低くなるという状況になります。
また、床のコンクリートに配管が埋め込まれている場合はコンクリートをはがして交換ということになりますが、配管の寿命がマンションの寿命に繋がる可能性も出てきます。
配管のメンテナンスが可能かどうか、というポイントを押さえておくことが重要です。
2.配管以外にもマンションが建てられた年代によるトレンドや特徴を知っておく
年代別のトレンド・特徴・チェックポイント
③老朽具合に対する修繕計画の確認
毎月支払う修繕積立金は、各マンションが立てる長期修繕計画に基づくものです。
確認すべきポイントは以下の2点です。
- 長期修繕計画がしっかり作成されているか確認
- 現在マンション全体で十分な積立金があるかどうか確認
一般的には大規模修繕が12年周期で行われています。これは、建築基準法に定められている「全面打診調査」によるものです。
このことも踏まえて、多すぎず少なすぎず計画に基づいたものであることがポイントです。
また中古マンションの寿命は100年超と言われています。
ただし、前提として鉄筋コンクリートであることと適切な管理とメンテナンスがあることが必須です。日本ではあまりイメージは湧かないと思いますが、海外では実際の物件が存在しています。
とは言っても、40年程度で建て替えをしているマンションもあるという事実があります。
結論として、適切な管理とメンテナンスを実施しているかどうかで60年程度の寿命の開きがあり、価格や設備、修繕については今まで及び今後の計画をしっかり確認することが大切です。
3-3. 内見時の確認事項を押さえておく
内見は室内だけでなく建物と近隣環境をチェックしましょう。
なぜなら、室内はイメージ通りまたはリノベーションすればOKと思っていても、そもそもリノベーションが不可能な部分、もしくは建物全体の部分、共用部分、また近隣の環境など、自分の力ではどうにもならない点が存在するからです。
チェックする視点としては「変えられない部分」と「変えられる部分」を分けて見ていくということがありますが、特に重要なのは「変えられない部分」の確認です。
理由としては、内見時に設備や間取りなど「変えられる部分」、つまりリノベーションなどで対応できる部分のみ確認し「変えられない部分」 を見逃すことにより、後々こんなはずじゃなかったと思うことになりかねません。
そのため、ここを踏まえたうえで内見をしておくことにより、更に安心感が増すでしょう。
主な「変えられない部分」のポイント
周辺環境の例 ー 自宅マンションの前に後から大きな建物が作られたケース
実際にこのようなことが起こっています。自分のこととして考えてみるとゾッとしますよね。
このような事態にならないように事前に確認をして防ぐことができればと誰もが思うことでしょう。
この状況にならないための確認としては、用途地域を確認しましょうということです。
近隣の用途地域がマンション用途地域より緩い場合には注意が必要であり、事前に確認しておきましょうということになります。
また、現在居住している人達の世代の確認をすることが、子育て世代には特に注意してほしいポイントです。後で後悔することになった意見を幾つか挙げてみます。
このような事態にならないための確認としては、まず住人全体の年齢層の確認をしましょうということです。
確認方法
内見で見ておくべきポイントは多数ありますが、自分のお金や努力では「変えられない部分」を特に重点的に確認する必要があると言えます。そのため、室内のみならず建物や近隣環境のこの部分をしっかりチェックしましょう。
3-4. 税金面の特徴を確認する
住宅ローン控除の条件や固定資産税の扱いを理解しておきましょう。
なぜなら、税金面で新築マンションと中古マンションの違いがあり、判断材料の1つとして重要な位置づけとなっているからです。
①中古マンションの住宅ローン控除の主な適用条件と効果
主な条件
効果
このように中古マンションでも住宅ローン控除を活用することはできます。
しかし、新築の場合は最大400万円の控除を受けることができるため、中古マンションは控除の特典が少なくなります。
②固定資産税
固定資産税だけで見た場合、新築のみに減額措置があります。
このように、控除と固定資産税を見る限りでは新築マンションに軍配が上がりました。
もちろん、この比較だけで全てを決めていいということにはなりません。
ここで伝えたいことは、税金面も含めて多角的に検討をすることが大切ということです。
3-5. 価格交渉を試みる
価格交渉の可能性と心得を知っておきましょう。
なぜなら、中古マンションは新築マンションと違い、定価というものはないからです。
中古マンションは個人間の売買がほとんどです。 そのため、仲介業者が間に入っているのが基本ですが、価格の最終的なジャッジをするのはあくまでも売主です。
一般的な例とすると、売主の事情で売りに出すことになりますが、理由としては転勤や子供の成長とともに住み替えとなるケースが多く見られます。
このような事情から、絶対とは言えないものの、値引き交渉をできる余地があります。
よくあるパターンとしては、端数部分の交渉によりキリのいい金額で契約するというものです。
また場合によっては、リフォームに必要な額を値引き交渉するといったケースもあります。
現実的には端数から5%程度が相場と言われています。
余談ですが、私自身も数年前に中古マンションを購入の際、価格交渉を実践しました。
いずれにしても、現実的な範囲内で価格交渉を試みるのは妥当であると言えます。
3-6. 事故物件ではないことをチェックする
事故物件有無は必ず確認しましょう。
なぜなら、物件購入をして実際住み始めた後で、実は知らない情報があった。そして想定していなかったことが起こるケースがないとは言えないからです。
まず、物件を紹介する側の不動産業者の対応と法整備事情を知っておくことが大切です。
不動産業者には、重要事項説明の際に「告知義務」というものがありますが、そもそも事故物件の定義があいまいな状況が続いていました。
しかし、2021年5月20日に国土交通省から、過去に人の死が発生した物件の賃貸や売買時の告知義務についてまとめたガイドラインを公表。今まであいまいだった告知義務の基準を初めて明確にしました。
これにより以前のあいまいさはなくなり、不動産業者が違反した場合のペナルティが大きいため、購入検討者から見れば法律により守られている体制が整ってきたということになります。
次に、物件を探す過程でどういうところに気をつければいいのか?ということになりますが、その見分け方を確認しましょう。
これから長い間住むことになる自分の家探しです。最低限の確認は必ず行うことをお勧めします。
4. 中古マンション購入後の生活を豊かに送るために
築年数は一体どれくらいの物件がいいのか?という議論があります。
築年数による価格下落の推移で見た場合、20年以上が無難ということが言えます 。
なぜなら、一般的には築後20年から25年程度まで値下がりが続き、その後は緩やかに推移すると言われているからです。
また、耐震関連重視の観点では、耐震基準を踏まえると少なくとも築40年未満のマンションを購入するほうが「新耐震基準」であり良さそう です。
更に「品確法」を加味すると、施工後の2001年以降がベストということも言えます。
注意点としては、住宅ローン控除の観点から見ると築後25年以内という条件があります。
これは、見る視点により違いが出てくるということであり、絶対的なベストなものは人によって違いがあるということが言えます。
このようなことを考える前提として、そもそも中古マンションを購入する目的は何だったのか?に立ち返ることが検討の第一歩とも言えるでしょう。
その答えを一緒に見ていきましょう。
4-1. その後の生活設計、資金計画が最も重要
どのような中古マンションを選ぶとしても 住宅購入後の生活設計や資金計画が最重要なことであることは間違いありません。
なぜなら、中古マンション購入の目的は、その後の快適な生活を送るための柱であるからです。
そのため、今後の生活にお金の面でどのような影響があり、どのように変わっていくのか?また、そもそもの資金計画として妥当な金額はどれぐらいなのか?などの確認が必要であることは言うまでもありません。
なので、中古マンション購入検討にあたり、今後の生活設計や資金計画に対して対策を立てることが最も重要ということになります。
4-2. 対策の方法
今後に向けての確認や対策が必要ということが分かりました。
具体的にはライフプランの作成をお勧めします。
なぜなら、ライフプランを作成することによって「現状の確認」と「今後の家計の未来予想」ができるからです。
これにより、本当に自分に合った購入していい金額が算出できます。
では、どこでどうやってライフプランを作るのか?
インターネットを開けばライフプラン用のツールは出てきますが、「現状の確認」と「今後の家計の未来予想図」の作成を行うには、ファイナンシャルプランナー(FP)へ相談することをおすすめします。ファイナンシャルプランナー(FP)によっては、ライフプランの相談だけでなく、住宅ローン相談も受け付けているところであれば中古マンション購入に対して多角的な意見も聞くことができる可能性があります。
今はインターネット検索で簡単に調べることができるので、一度話を聞きに行ってみることをお勧めします。
目的は、先々の生活面や資金面の見通しを立て、自分に合った適正な中古マンションの価格を知ることに他なりません。
ここが行動を起こす第一歩ではないでしょうか?
5. まとめ
いかがでしたでしょうか?
中古マンションは買うなと言われるのはなぜなのか?その答えが分かることにより、改めて冷静に検討や判断ができることに繋がるのではと考えます。
また、中古マンションを買ってもいいと言える理由より、最近の動向などを踏まえて人気が高まっている実態を把握できたと思います。
そして、後悔しないために押さえておくべきポイントを確認することで、色々な視点で注意する必要があり事前の確認が非常に大切であるということも理解できたと思います。
その前提として、先々の見通しを立てる必要があります。幾つかのステップを踏んでいくことになりますが1つ1つ段階をクリアして、最終目的地に向かって進んでください。
そのための初めのステップ。中立的なFP事務所で「今後の家計の未来予想図の作成」をして、今後の検証をすることが一番の近道になるでしょう。
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