理想のマイホームを探すためのモデルハウスの見学のコツ【チェックリスト付き】

リビングルーム

理想のマイホームを探すための第一歩は「モデルハウスの見学」から始まると言っても過言ではないでしょう。戸建てにしろ、マンションにしろ、マイホームの購入は結婚や出産と同じくらい人生の中でも大きなイベントです。

特にマイホーム購入は、
「出来上がってみたら思っていたものと違った・・・・」
「実際に住んでみたら色々と不便なことが出てきている・・・収納が使いづらい、夏がとにかく暑い」
「支払いプランを失敗し、ローンの支払いがきつい・・・」
となってしまったとしても簡単に直せるわけではないので大変ですよね。

このように今後のライフプランに大きな影響を与えるものだからこそ、しっかりとした準備をしていく必要があります。そこで今回は理想のマイホームを手に入れるための第一歩であるモデルハウス見学のコツについて、取り上げてみました。

実は理想のマイホームを手に入れるためには、このモデルハウス見学はかなり重要です。
ここで、しっかり住まいのイメージや確認すべきポイントをクリアにしておくことが、理想のマイホームを手に入れるだけでなく、快適な生活を送るためにも非常に大切です。

ですので今回のコラムではモデルハウス見学について、以下の5点を解説していきます。

本コラムでわかること

  • モデルハウス見学の流れ
  • モデルハウス見学中にチェックすべき5つのポイント
  • モデルハウスを見学するために必要なアイテム
  • 購入を決める前に考えておくべきこと

あわせて「モデルハウス見学のチェックリスト」も作成しました。こちらは、現役FPの私が多くのお客様の相談を受けている中で目の当たりにした、成功事例や失敗事例、住宅メーカー、工務店担当者から得た情報を元にしています。

現在マイホームを検討中の方・将来マイホームを購入したいと考えている方も、本コラムとチェックリストを活用して、理想のマイホームを購入してもらえればと思います。

※ここでは一般的なモデルハウス見学の流れをご紹介いたします。会社によっては異なる場合がございますのであらかじめご了承ください。

目次

1. 効果的なモデルハウス見学の流れを知ろう

マイホームを手に入れたいと思ったら、まずは、今から紹介する以下のモデルハウスに訪れる前の流れを押さえましょう。

効果的なモデルハウス見学の流れ

1-1. 家族の要望をまとめよう

最初に、家族がどんな家に住みたいのか要望を集めるところからスタートしましょう。
家族団らんの後に、白紙とペンを用意して、「どんな家に住みたいか」を紙に思いつくものすべて書いてもらいましょう。

その後、書いたものを家族でシェアし、同じ要望はまとめるなどして整理すると良いです。
「子供部屋が欲しい」「床暖房がいいよね」「木のぬくもりが感じられる家がいいなあ」などなど、要望がたくさん出てくることでしょう。

住宅メーカーによっては、対応できるところと対応できないところも出てきます。あらかじめ見学前に要望を集めることで、見学したいモデルハウスを選択しやすくなります。

1-2. 見学するモデルハウスを選択しよう

まず、モデルハウスのタイプには2種類あります。

  • 住宅展示場タイプ:自分たちの要望にあわせて複数メーカーをまとめて比較したい人向け
  • 分譲タイプ購入後すぐに住みたいと考えている人向け

住宅展示場タイプ

住宅展示場タイプのモデルハウスは、複数のメーカーのものをまとめて見学し、比較できる点が最大のメリットです。

また、最新の設備を導入しているモデルハウスを目にすることで、流行りの家がどんなものかも把握できます。最近は展示場自体が、家族向けの週末イベントや購入相談会などの企画を行っているので、すぐ住宅購入するのでなくても訪れやすく、気軽に見られるようにもなっています。

分譲タイプ

分譲タイプのモデルハウスは、分譲地の一画に建築されているのが特徴です。このタイプは、一般公開後に購入できるようになります。

備品や設備は完備されているので、すぐに住み始めることができる点が最大のメリットです。また、通常の新築よりもいくらか割安になっていることもメリットとして挙げられます。

実は当社にも、実際にモデルハウスを購入したFPがいます。当人の体験談を参考にした「モデルハウス購入」に関する記事もありますので、興味がある方は以下のリンクからご確認ください。

モデルハウス購入のポイントや購入成功に必要な準備については、こちらの記事で詳しく解説してます。
モデルハウスの購入で後悔を防ぐために知るべき222のチェックリスト

なお、モデルハウスの見学には1件あたり、少なくても1~2時間は必要です。モデルハウスが集まっている総合展示場の場合、仮に1日中モデルハウス見学に充てたとしても、3~4件が限度でしょう。

まずは、家族の要望と、カタログやホームページなどの情報を照らし合わせて、集めた要望を叶えられそうなメーカーを探しましょう。見つけられたら、当日見学したいモデルハウスを選択しておきましょう。さらに事前に予約をしておくと、モデルハウス側も準備をしてくれているので、スムーズに案内してもらえますので、効率がいいです。

1-3. 質問したいことをリストアップしよう(リスト付き)

モデルハウス見学に行く時は、質問したいことを事前にリストアップしておきましょう。事前に準備しておくことで、質問し忘れを防げますし、複数比較する際に参考にできます

以下に、モデルハウス見学時に使ってもらえる質問例をリストアップしました。

モデルハウス見学時に使える質問例
No. カテゴリー 質問項目
1 会社の体制 ハウスメーカー、フランチャイズ、工務店の3つのタイプのうちどのタイプに属する会社なのか。(施工やアフターメンテナンスの体制が異なるため)
工法・構造 耐震・耐久・断熱性はどのようになっているのか。
アフターメンテナンスや保証 アフターメンテナンスや保証内容についても、どのようになっているのか。
間取りやプラン 広さや高さはどのくらいか。
吹抜けの大きさや光の入り方、気配や音が上下階にどの程度伝わるのか。
動線 水まわりの動線、玄関から居室への動線、子供の動線はどのようになっているか。
(自分の家ではどんな動線になっていると使いやすいのかを意識)
商品の細かい内容 決められた仕様やオプション、目安となる建築費(坪単価など)、推奨する間取りはどのようなものか。
その他 宿泊して住宅性能を確かめてみることはできるのか。

なおモデルハウスに見学にいくと、ほぼ確実に担当者がついて案内をしてくれます。せっかくなので、上記の質問以外にも気が付いたことは色々質問しておきましょう。

カタログやホームページではわからない、目から鱗な情報が得られることも多いです。

1-4. 受付でアンケートに答えよう

モデルハウスに着いたら、まず受付でアンケートへの記入を求められます。

家族構成や収入、予算、購入時期などいくつかの項目がありますが、すべて必ず回答しなくても問題ありません。答えられる範囲での回答で問題ありません。モデルハウス担当者はアンケートをもとに、限られた時間の中でも要望にできるだけ添えるように説明をしてくれます。

とはいうものの、ムダな営業はされたくない、ゴリゴリ営業されるのは怖いので正直書くのには抵抗あるという方もいるのではないでしょうか。

その場合は、正直に「アンケートは書きたくありません」と伝えてみましょう。言いにくい方は、「アンケート書かなくてもモデルハウスは見学できますか?」と聞いてみてください。

「書かないとモデルハウスの見学はできないです」と言ってくる担当者はいないはずです。

1-5. モデルハウスを実際に見学しよう

受付が終わったら、いよいよモデルハウスの見学が始まります。
担当者の案内についていって、説明を受けましょう。気になる事がありましたら適宜、担当者に質問していきましょう。

また、次の項目に関しては優先的に考えておくと、後々になって住宅メーカーとの打ち合わせがしやすくなります。

<優先的に考えておくべき項目>

  • 絶対に譲れない条件→例:床暖房は必須 など
  • できれば叶えたい項目→例:リビングに暖炉をつけたい など

ここでマイホームに求める家族の要望についても、土地の制約や予算などさまざまな条件によっては叶えられるのか、叶えられないのかを担当者に確認しておきましょう。

2. モデルハウス見学中にチェックすべき5つのポイント

本章では、実際にモデルハウス見学をしている時にチェックすべきポイントを、5つに絞って解説していきます。

モデルハウスの見学にいくと、最新の設備や素敵な間取りやおしゃれな家具は、キラキラ輝いて見えるものです。中を回っていくうちに、気分もテンションも最高に上がりますよね。

しかしそこで熱に浮かされすぎてはいけません。

理想のマイホームだけでなく、理想の生活も手に入れるためにも、ここはぐっと堪え、本章で紹介する5つのポイントを押さえておいてください

効果的にモデルハウス見学をするための5つのポイント

2-1. 間取り等は今の生活を思い浮かべながらチェック

まず、間取り等は今の生活を思い浮かべながらチェックしましょう。

実際に暮らし始めてから不便を感じても、すぐには直せません。手間もお金もかかってしまいます。
後悔しないためにも、見学時に自分や家族の今の生活・ライフスタイルとかみ合っているか」をチェックしましょう。今の生活を思い浮かべながら、使い勝手のよいところや改善して欲しいところなどメモしながら進めると、後で検討しやすくなります。

以下に、今の生活とかみ合っているかでチェックすべき項目を、カテゴリごとにリストにまとめました。

  • 間取り:現在~将来の姿まで想像する
  • 家事動線:実際に自分たちが生活している姿を思い浮かべる。「不便さはないか?」を念頭におく。
  • 1日の行動:家族の動きもシミュレーションしておく。家族間のコミュニケーションの取りやすさにも注目。
今の生活とかみ合っているかチェックリスト
No カテゴリー チェック項目 チェック欄
1 間取り 無駄な部屋・使いにくい部屋がないか  □
2 将来の家族構成まで想定し、部屋数が足りるのか  □
3 老後も快適に過ごしやすい間取りか  □
4 来客対応できる場所はあるか  □
5 家事動線 家事動線 リビングにはどの部屋からも行きやすいか  □
6 キッチンで料理はスムーズにできそうか  □
7 洗濯機と洗濯物干し場は離れていないか
8 1日の行動 朝、トイレと洗面所で家族が渋滞していないか
9 洗濯が完了した音がキッチンまで聞こえないか
10 買い物から帰ってからキッチン収納まで遠いか
11 泥だらけで帰って来た子供がお風呂にたどり着くまでのルートはスムーズか
12 来客時に家族がリビングを経由しないと部屋にいけないか
13 部屋と部屋をつなぐ経路で、人が出会いやすいか

2-2. 設備は実際に触れて使い勝手をチェック

モデルハウス内の設備は、実際に触れて使い勝手をチェックしてみましょう。

モデルハウスには暮らしをイメージした設備や家具が備えられています。しかしながら、見学に来た人に強いインパクトを残したいという業者の思惑もあるため、実用性や採算性も気を付けておきたいところです。

だからこそ、実際に触れてみることが大切です。目線が変わり、間取りや家のデザインの見え方が変わったりします。他の見学者がいると気恥ずかしく感じてしまうかもしれませんが、大事なことですので、気にする必要ありません

例えば、

  • ソファ、椅子、床に座る
  • ベッドに寝転ぶ
  • バスタブに入る
  • ドア・サッシ・クローゼット・収納棚などのドアや扉は、全て開け閉めしてみる
  • 家電を動かしてコンセントの位置を目視する

など、モデルハウス担当者に確認の上でやってみましょう。

またその設備が、提示されている住宅価格に含まれているのか・いないのかも、確認しておきましょう。

他にもつい確認を忘れがちな、設備のチェックポイントがあるのでリストにしてみました。

つい確認を忘れがちな設備のチェックポイント
No カテゴリー チェック項目 チェック欄
1 ドア・扉の使い勝手 ドアやサッシ、クローゼット、収納棚などのドアや扉は重たくないか
2 ドアやサッシ、クローゼット、収納棚などのドアや扉は閉めたら他の部屋に響いていないか
3 ドアやサッシ、クローゼット、収納棚などのドアや扉は開けた後のスペースが狭くないか
4 コンセントの数と位置 掃除機
5 コーヒーメーカー
6 炊飯器
7 ウォーターサーバー
8 トースター
9 テレビ
10 ゲーム機
11 パソコン □ 
12 無線LAN機器
13 ホットカーペット
14 ドライヤー
15 スマホ充電
16 エアコン設置のコンセント
17 テレビアンテ付きのコンセント
18 電話線用のコンセント
19 インターネット用のコンセント

2-3. 収納は使いやすい場所にあるかチェック

<参考>収納チェックリスト

No カテゴリー チェック項目(現在の生活以上の収納量が確保できるか) チェック欄
1 収納 ウォークインクロゼット
2 階段下収納
3 床下収納
4 天井裏収納
5 シューズインクロゼット
6 パントリー
7 自分の趣味に対応できる収納があるか
8 ベビーカーの置き場があるか

玄関、リビング、寝室など各空間に設置されている収納の量と場所もチェックしましょう。いくら収納は豊富でも、使いやすい場所になければ部屋が散乱しやすくなります。広々とした見晴らしの良い素敵なリビングも近くに収納がなく、帰る場所のないモノたちが散乱しみっともない空間になってしまっては残念ですよね。

生活パターンをイメージしながら、確認していくことが重要です。実際に住んでから収納スペースが足りない、奥行きを深くしすぎて出し入れしにくいといった失敗をしないよう、あらかじめ使い勝手をシミュレーションしておきましょう。

今の住まいと比較し、今持っているものをどこにしまうかなど具体的に考えると、必要な収納がどの程度なのか見極めることにつながります。

最低限必要な収納量は、現在の生活以上の収納量です。引越しの際にある程度断捨離をする予定でも、最低限今よりも収納量を確保しておきましょう。
また、最近は、
・ウォークインクロゼット
・階段下収納
・床下収納
・天井裏収納
・シューズインクロゼット
・パントリー
など、収納の種類も豊富です。「スニーカーを集めるのが趣味」「料理大好き」という方ですと、自分の趣味に対応する収納があるかもチェックするとよいでしょう。

また、子育て世代の方ですと、「ベビーカーの置き場」があるかもチェックすると良いでしょう。また、長く快適に住めるマイホームですから、将来的に家族が増えたときのことも考え、余裕を持った収納スペースを確保しておくと良いでしょう。

2-4. 耐震性・耐久性・構造をチェック

<参考>耐震性・耐久性・構造チェックリスト

No カテゴリー チェック項目 チェック欄
1 構造 基礎はどういう造りか
2 屋根裏はどういう作りか
3 床下はどうなっているか
4 壁は防火・防音対策がされているか
5 断熱性 断熱性は問題ないか
6 外気温と室温の差が激しくても問題ないか
7 省エネ基準がどのくらいか
8 耐震性 耐震等級は3級か(住宅性能表示基準においては最高等級は3級)
9 各階の外周部や間仕切り部分を「耐力壁」としているか
10 力がかかる柱や梁、筋かいなど相互の接合部に構造用金物を設置しているか
11 「水平構面」であるか(「ベタ基礎」が望ましい)
12 耐久性 (木造の場合)風通しの良い木造軸組み工法か
13 (鉄筋コンクリート造の場合)部材の薄い軽量鉄骨造ではないか
14 リフォームや増改築のしやすいか

耐震性や耐久性など、構造の確認もチェック項目の一つです。基礎はどういう造りか、屋根裏や床下はどうなっているのか、目に見えない部分についても担当者に質問して聞いておきましょう。

もし時間に余裕があるなら、攻めて外気温と室温の差が激しい冬か夏の見学をしておくといいでしょう。なぜなら、断熱性は、厳しい季節の暮らしの快適さを左右しますし、光熱費や冷暖房効率にも影響してきます。せっかく購入した夢のマイホームが一転、毎年冬と夏に憂鬱な空間になるのは避けたいですね。

また、冬か夏まで見学を待つ事が困難な場合でも、担当者に公式サイトの断熱方式や構造を確認しましょう。また、断熱は省エネ性にも影響されてきますので、省エネ基準がどのくらいなのかをチェックをすることでもある程度測る事ができます。長く快適に住めるマイホームを手に入れるためにもチェックしておきましょう。

2-5. ローンや資金調達などの無料相談イベントをチェック

モデルハウスの見学以外にもさまざまなイベントが開催されています。住宅ローンや資金計画の無料相談会、インテリア相談会など、気になっている方はぜひ足を運んでみましょう。

例えば資金計画の相談会であれば、土地の購入はもちろん、地盤調査や土地改良にかかる費用、不動産登記など手続きにかかる諸費用、家づくりに含まれない家具や家電の購入費用、入居の際の引越など、思っているより多いのがマイホーム建築です。

あらかじめ、入居までに支払う予算をシミュレーションしてもらい、最初にコストを知ることができたりしますので、活用しましょう。イベントに行くとその後営業されたらどうしようと心配な方は、「見学の目的や住宅購入に対する意欲を正直に伝えておく」と担当者も営業アプローチをかけてくることはありません。

家のことももちろん大切ですが、長く快適に住めるマイホームを手に入れるためには、担当者や住宅メーカーについても押さえておくと良いでしょう。今から説明する内容は以下4点です。

2-6. 担当者

<参考>担当者見極めチェックリスト

No カテゴリー チェック項目 チェック欄
1 担当者 誠実で疑問や調べてもらいたいことにも親身に対応してくれているか
2 分からないことは分からないと正直に話しているか
3 不明点はきっちり調べてフィードバックをしてくれるか
4 最近のトレンド情報を教えてくれるか
5 住んでから快適に過ごすテクニックを教えてくれるか
6 豆知識を教えてくれるか
7 聞いてもいない事をベラベラ話している
8 年収やお金の事情を聞きたがる
9 仕事内容や社歴をそれとなく聞いてくる

モデルハウスが気に入って契約に進んだ場合、案内してくれた担当者が設計から引渡し、さらにはアフターフォローまでの窓口となって担当することが多いです。担当者も人間ですから、担当者との相性が悪いとその後の家づくりに不安要素を残すことになります。安心してお任せできる担当者かもチェックしましょう。

担当者のミスマッチを防ぐには以下のポイントを押さえると良いでしょう。
・事前訪問予約時に、具体的にリクエストをする。
例えば、「ベテラン希望」や「30歳の夫婦だから同年代の担当者がいい」とリクエストしてみましょう。このように事前に要望を伝え予約をすれば、希望に合った担当者の接客を受けられます。
・誠実で、疑問や調べてもらいたいことにも親身に対応してくれる担当者
「知りません」「調べます」と分からないことは分からないことを正直に話してくれ、そして、きっちり調べてフィードバックをしてくれる担当者は誠実な仕事をしてくれますのでおすすめです。信頼できる担当者であれば、有効な情報をたくさん引き出す事ができます。

例えば、
・断熱効果の高いペアガラスが常識
・家族が増えた時用に、リフォームで仕切りを作れる構造が人気
など、最近のマイホームトレンド情報
・この窓とこの窓を同時に開けると風が流れる構造
・24時間換気システムの活用方法
など、住んでから快適に過ごすテクニック。そして、ダイニング横に子供の勉強スペースを設けると頭の良い子が育つというような、豆知識なども得ることもできます。

とはいえ、反対に次のような担当者は要注意です。
見学して間もないにもかかわらず、
・聞いてもいない事をベラベラ話してくる
・年収やお金の事情を聞きたがる
・仕事内容や社歴をそれとなく聞いてくる
この場合は、注意が必要です。答えによっては態度がそっけなくなったり、逆にグイグイとセールスをされてしまったりします。

とはいうものの、必ずしもこういう担当者が悪いというわけではありません。ここでお伝えしたいのは、担当者やムードに流されて即決するのではなく、冷静に考えましょうということです。

2-7. 住宅メーカー

<参考>住宅メーカー見極めチェックリスト

No カテゴリー チェック項目 チェック欄
1 担当者や社風との相性 担当者が要望を聞き取ってくれるかどうか
2 契約前に店長など責任者と挨拶ができ、万が一トラブルが発生した時に、責任を取る意思を感じられるか
3 施工能力の有無 建てたい家を建てられる技術があるか
4 企業としての安定性 保証制度(アフターフォロー)があるかどうか
5 決算書などの財務資料の閲覧・確認ができるかどうか

長く快適に住めるマイホームを手に入れるためには、どの住宅メーカーにするかが大変重要になります。チェックリストを活用すると良いでしょう。

2-8. 価格

<参考>価格チェックリスト

No カテゴリー チェック項目 チェック欄
1 価格/見積もり 標準仕様の部分はどこか
2 土地の条件などによって価格は変わるのか
3 外構(庭)費用はどのくらいか
4 外構(庭)費用は見積もりに含まれるか
5 地盤改良費用はどのくらいか
6 地盤改良費用は見積もりに含まれるか
7 家具費用はどのくらいか
8 家具費用は見積もりに含まれるか
9 外部給排水工事費用はどのくらいか
10 外部給排水工事費用は見積もりに含まれるか

一般的にモデルハウスは、その住宅メーカーの最高ランクの仕様で建てられていることがほとんどです。チェックリストを活用し、確認しておくと、大幅に予算をオーバーしてしまったということを防ぐことができます。

3. モデルハウス見学で有用な4つのアイテム

貴重な時間を割いて行くモデルハウス見学を有意義なものにするために、次に紹介する4つのアイテムを駆使すると良いでしょう。

モデルハウス見学アイテム

3-1. 筆記用具

いくら記憶力に自信のある方でも、必ずメモを取るようにしましょう。見学数を重ねていくと、どんな構造だったか、どこが良かったか、部屋や廊下のサイズといった記憶が整理できなくなる可能性があります。

また、一般的に住宅を購入する場合は、複数のハウスメーカーや工務店と比較検討します。複数の会社と打ち合わせをしますので、その際にメモを取る事は今後のトラブル防止のためにも必須といってもいいでしょう。

今後、複数の会社と打ち合わせをすることを想定して、住宅メーカー、工務店ごとに分類できるよう、80枚以上はファイリングできるバインダーをおすすめします。突然の担当者からの電話でメモをとったときも、後からメーカーごとにファイリングできるので便利です。細かい部分ですが、ボールペンは2種類準備しましょう。

1つ目は、書いて消せるフリクションボールがおすすめです。特に黒・赤・青のタイプが良いでしょう。
メモは黒で、一番重要な内容は赤で、自分でまあまあ重要だと思うものは青で書くと情報の整理と活用ができるのでおすすめです。
2つ目は、黒の油性ボールペンです。なぜなら、住宅購入ではたくさんの重要書類にサイン等をします。フリクションボールペンは重要事項書類には使えないためです。たくさんの書類にサイン等をするため、自分の手になじむ書きやすい1本を用意しましょう。

3-2. メジャー

モデルハウスに訪れる際は、部屋の大きさ・サイズを測っておくために巻取り式のメジャーがあると便利です。一口に6畳といっても、すべて同じ形ではありません。正方形や長方形、1辺の長さもそれぞれ違いますし、中には三角形にちかい特殊な形をした間取りもあります。いざ、引っ越ししたら、家具のサイズが合わず、泣く泣く手放したというケースも。

また、廊下のサイズは測っておきましょう。なぜなら、廊下の幅が狭いと、ソファやベッドなど大型の家具を目的の部屋まで運べなくなってしまう可能性があるためです。可能であれば、天井の高さも測っておきましょう。吹き抜けなど高い天井のデザインが人気ですが、リビング以外の場所でも天井の高さは解放感に大きく影響されます。
チラシなどの平面図ではわからない、リアルなサイズや解放感を体感しましょう。

3-3. カメラ

広範囲を一度に撮影できる広角レンズ搭載カメラがおすすめです。もちろん、デジカメやスマートフォンでの撮影でも大丈夫です。間取りや外観、壁紙の色、キッチンやリビング、トイレ、お風呂など、どんどん写真を撮っていきましょう。撮影したものは、それぞれのモデルハウスのメリット・デメリットを整理する時にも役に立ちます。さらにその時に記録したメモと連動して、より鮮明に記憶やイメージを呼び起こしてくれます。

撮影日も自動的に記録されますから、どの写真がどのモデルハウスの写真なのかも明確にわかります。床や壁紙の色を決めるときも、メーカー担当者に写真を見せれば、イメージもしっかり伝わるので打合せがスムーズに進むというメリットもあります。

サンプルをたくさん写真に残しておくことは、その後の家探しや家づくりに必ず役に立ちますので、どんどん撮影しましょう。ただし、モデルハウス内では撮影を禁止している場合があるので必ず担当者に確認しましょう。

3-4. マイバック

意外に思われるかもしれませんが、「マイバック」もあると便利です。特に帆布タイプがおすすめです。

現地では家のカタログ、設備メーカーのカタログなど、検討するうえで必要な資料が色々置いてあります。丈夫なマイバックがあれば、一つに入れてガシガシ持つことができます。大切な情報を持ち帰るためにも、あると便利です。

4. モデルハウス見学を終えたら購入を決める前に考えておくべきこと

モデルハウスの見学が終わり、さあ、これで行こうと決めたら購入という段階に入ります。しかし、その前に大切なことがあります。家の購入は大きな買い物です。せっかく買ったのにローン返済ができず、泣く泣く手放すということがないように今からお伝えする3つのポイントを押さましょう。今から以下の3つのポイントについて解説していきます。

モデルハウス見学後購入

4-1. 購入後のライフプランを立てる

まずは購入後のライフプランを立てることです。自分たちの家計状況や将来の家計状況を踏まえ、住宅ローンを無理なく返済し続けることができるのかを考えましょう。大切なお子様の教育資金や老後の蓄えまで使ってしまうということがないようにしたいですね。

4-2. 住宅ローン返済中のライフイベント

特に気を付けていただきたいことが、住宅ローンを返済している間のライフイベントです。

例えば子どもがいる家庭の場合は将来かかる学費について、両親が高齢の場合は介護の可能性なども考えておく必要があります。家族構成をしっかりと念頭に置いたうえで返済プランを練ることが、無理のない住宅購入を実現させるためにはとても重要です。

忘れてはいけないのが、ライフプランはあくまでも何事もなく順調に進んだらという想定だということです。立てたライフプランにはいつ病気になるか、病気になって働けなくなった、今まで通りの働き方が出来なくなったら・・というものは含まれていないということです。そのため、ライフプランを立てる際は順調にいかない場合にどんな対策を取るかということも考えておくと良いでしょう。

4-3. 家族構成が変化したときの間取りや段差有無も考える

家族が増えたときや、お子様が独立して家族構成が変化したときの間取りや段差などの有無は、家を建てる前に考えておくことが大切です。

家族が増えたら、仕切りを設けて部屋を増やせるか、独立したら仕切りを外して部屋を減らすことができるかということも考えると良いでしょう。また、人間は年齢を重ねていくうちに、身体機能が低下していくため、自宅での生活のなかで次のような悩みが出てきます。
・階段の上り下りが難しくなる
・ドアの開閉がしにくい
・段差で転びやすくなる
・車いすで生活できるスペースがない
このような悩みを抱える事がないよう、間取りを変えられるか、トイレや取っ手に手すりを付けたり、段差をなくすということも想定しておくと後でこうすればよかったということを防ぐことができます。

5. モデルハウス見学でよくある質問

ここではモデルハウス見学にあたって、よくある質問について回答します。

5-1. モデルハウス見学をすると営業がしつこくつきまといそうで不安です。

“質問攻め”されるのではないか?数日後には営業担当者から「どうでしたか?」と購入意欲を確かめる電話が掛かってきて、あいまいな返答をしていると、ついには自宅にまでやってきた。そして、間髪入れず「ここに実印を押してください」と、強引に契約させられてしまうのではないかという不安な気持ち、よく分かります。

実は、モデルハウスの担当者は、2つの理由で営業攻勢をかけています。
・最初が肝心で、初回接客でその気にさせようとするため
・買う可能性があるのかどうかを判断するための情報を得ようとするため

マイホームの購入適齢期である30歳代~40歳代は未就学児がいる、共働きの場合も少なくありません。そのため、時間的にモデルハウスに再来場してもらうのは容易でなく、後日、改めて会えるチャンスが限られるため、一期一会とばかりに物件をセールスするのです。

同時に、担当者自身も売り込もうとします。不動産の営業は「毎月、何件契約して“なんぼ”」の世界です。歩合給では1件の契約が給料にまともに影響するのです。しつこい営業を回避するコツはただ一つ、「見学の目的や住宅購入に対する意欲を正直に伝えておく」ことです。

具体的には、以下のポイントを押さえるとスマートに回避できます。
・購入動機や物件の希望を明確にしておく
・資金(年収や頭金)に関しては見栄を張らずに正確に伝える
・本当に購入したいという意欲
・真剣さを見せる
・不安な点や疑問点は積極的に質問する
・気に入った点・気に入らなかった点を正直に話す
・マナー違反をせず、感じよく行動する
・知ったかぶり、冷やかし、営業マンを見下す行為は厳禁
何事も正直に伝えることが大切ですね。

5-2. モデルハウス見学するとすぐに購入を検討しないといけないの?

すぐに購入しなければならないということはありません。担当者も色々なメーカーを比較することは想定済みです。購入時期が決まっていないなら決まっていないことを正直にお話ししましょう。1件で気に入って購入を決心する方もいますが、3~5件比較して検討している方もいます。なかには10年近く検討している方もいます。長く快適に住むマイホームを手に入れるためには納得するまで検討しましょう。

5-3. 購入ではなく、リフォームの参考にモデルハウス見学してもいいの?

もちろん大丈夫です。特にモデルハウスは、「このモデルハウスを見て、我が社に決めてもらう」ための家のため、モデルハウスには各社の最新技術を盛り込んでいます。リフォームの参考に最新技術を実際に見て触って確認することもできますし、床の色、壁紙の色の組み合わせ、インテリアなど参考になる最新の情報が詰まっています。担当者に「購入ではなく、リフォームの参考にしたい」と伝えると、担当者もリフォームを想定した説明をしてくれます。

6-4.モデルハウスが気に入りました。気に入ったモデルハウスを購入することはできるの?

モデルハウスは購入することも可能です。
モデルハウス購入のメリットは、実物を見て購入することができ、プロがコーディネートし、インテリアも含めて“仕上がっている”オシャレ空間をそのまま手に入れられる、分譲タイプならすぐに住むことも可能ということが挙げられます。

購入にあたってのポイントをしっかり押さえれば、大きな不安なく、あなたが気に入ったモデルハウスをそのまま手に入れることも可能です。
モデルハウス購入について、購入の流れからチェック事項、注意点までまとめた記事もありますので、興味がある方はぜひこちらを読んでみてください。

モデルハウス購入にあたっての手順や押さえておきたいポイントは、こちらの記事で詳しく解説してます。
モデルハウスの購入で後悔を防ぐために知るべき222のチェックリスト

6. まとめ

モデルハウスは、ホームページやカタログだけではわからない情報を得る事ができます。実際に見て、触れて、感じて、長く快適に住める家か判断する決め手になります。すぐに購入するわけではなくても、リフォームの参考という方でも、間取りやインテリアの見せ方、最新の技術など参考になることもたくさんあります。納得し、満足のゆくマイホーム選びの為にも、ポイントを押さえて、憧れのマイホーム選びを楽しんでみてはいかがでしょうか。

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