こんにちはFPバンク編集部です。
子供が誕生しご家庭の環境が変わると、今までどんぶり勘定だった家計を見直さないといけない、と家計に頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか?でも家計簿って細かくて面倒くさそう・・・そう思いますよね。
そう感じる方のために、この記事を書きました。この記事を読めば、家計簿を簡単に続けることができ、お金が貯まる家計体質になるはずです。まずはこの記事を読んで、家計簿のつけかたのコツをつかむところから始めましょう。
目次
1. 家計簿をつけるメリットとは
家計簿をつけると、どんないいことがあるのでしょうか。
家計簿を始めると、
(1)お金の流れがわかる
(2)無駄遣いが減り、お金が貯まる
ようになります。
それでは、詳しくお話ししていきます。
(1)お金の流れがわかる
家計簿をつけると、お金の流れがわかります。お金の流れとはつまり、収入はいくら入ってきて、どんなことにお金を使っているのか、ということです。
現状の把握に役に立つ家計簿ですが、実は政府も家計簿の仕組みを使って家計の調査を行っています。
〈参照サイト〉総務省統計局ホームページ「家計調査に関するQ&A(回答)」
あなたは、毎月何にお金を使っているかと聞かれ、答えることはできるでしょうか?
お金の流れを知らないと、いくら使っていくら貯まったのか答えることはできず、具体的な家計の見直しもどこから手をつけていいのかわかりません。
上の表のように、家計簿をつけることで、家計のありのままの姿を見ることができます。
(2)無駄遣いが減り、お金が貯まる
家計簿はお金の流れが客観的にわかるだけではなく、後から見直すことで、無駄遣いを減らすことができます。家計簿をつけると、何にいくら使ったのか支出の内訳がわかります。
よく見てみると、思っていた以上に出費が大きくなってしまっている項目があるかもしれません。出費の割合が大きいものは、無駄が省けるチャンスです。一度本当に必要な出費なのか考えてみましょう。
このように家計簿を見直すことで、無駄遣いを減らすことができます。
2.家計簿を続けるコツ
(1)目標を決めて楽しくやること
家計簿を続けるコツの1つ目は、「目標を見つけて楽しくやること」です。家計簿をつけることで、家計を見直すことが目的だと思いますが、あなたは具体的な目標はありますか?
例えば、
「3年後までに100万貯めて、素敵な住宅購入の頭金にしたい!」
「1年後までに20万円貯めて、家族旅行に行きたい!」
など、目標は大きくなくても大丈夫です。
ポイントは、いつまでに、いくらを、何のために貯蓄したいのかを決めることです。達成したい目標が明確にあると、それに向けて頑張れますよね。また、いつまでに達成しなければいけないか決まっていれば、そこから逆算して、毎月いくら貯蓄すればいいのか計画も立てやすくなります。
目標をもつことでモチベーションがあがり、家計簿が続く習慣が身につくでしょう。目標がすぐに浮かばない人は、何のために家計簿をつけようと思ったのか思い出してみましょう。
(2)こだわらず楽にやること
家計簿を続けるコツ2つ目として、「こだわらず楽にやること」です。細かいところが気になる例として、「お金が1円単位で合わない場合」です。1円単位で合わなくても、おおまかに合っていれば大丈夫です。
なぜなら、家計簿の目的は、数字を合わせることではなく、家計の見直しをして貯金をすることだからです。細かい数字にこだわらなくて大丈夫です。
また、家計簿をつけるときに支出項目がたくさんあると、「この出費はどの支出項目にあたるのか」と迷ってしまうことがよくあります。そのうち家計簿をつけることが面倒になり、挫折してしまう方が多いのです。
家計簿の支出項目をあげてみると、
「食費」、「日用品費」、「水道光熱費」、「住居費」、「美容費」、「教育費」、「交通費」、「車両費」、「娯楽費」、「お小遣い」、「通信費」、「保険料」、「交際費」、「雑費」・・・など。
項目は無限に作ることができます。また、支出項目が多いと、集計するときに時間がかかってしまうデメリットもあります。家計簿の支出項目に決まりはありませんので、まずは細かく分けすぎずに始めてみてください。
シンプルでラクに始めたいという方は、「固定費」「日用品費」「その他」の3つの支出項目に分けて家計簿をつけてみましょう。
① 固定費
固定費とは、毎月必ずかかる出費のことをいい、住宅ローンや家賃、携帯料金、保険料などを指します。この「固定費」は、契約先を変えたりすると費用を安く抑えられることが多いため、まず初めに見直しできないか検討してみましょう。
例えば、
「住宅ローン」 → 他金融機関で借換する。
「保険料」 → 無駄に加入していないか見直す。
のように改善することができます。
② 日用品費
毎日の食費やティッシュ、キッチン用品、洗剤、家具、雑貨などの費用が該当します。
生活を送るために欠かせない費用ですが、今一度自分にとって本当に必要なものか考えてみましょう。意外に必要ではない出費に気づくかもしれません。
③ その他
「固定費」「日用品費」いずれにも該当しない費用は、全て「その他」項目に該当します。
例えば、趣味代、交通費、交際費、冠婚葬祭や家具の買い替えなど突然発生する費用などがあります。「その他」の支出については必ずしも必要ではない費用が含まれていることが多い項目です。
家計簿を見つめ直し、あなたにとって優先順位の低い費用があれば、使い道を見直す必要があるでしょう。以上のように、まずは細かいところにこだわりすぎず、シンプルでラクな家計簿習慣を続けましょう。家計簿を続ける習慣ができたならば、少しずつ自分に合った支出項目を増やしても大丈夫です。
支出項目を選ぶポイントは、「何に使ったのか」ではなく「何のために使ったのか」を基準にするとよいでしょう。支出項目を増やし、しっかり家計簿をつけたいと思った方はこちらの記事もご覧ください。
〈関連サイト〉性格別・家計簿でラクラク長続きする方法
(3) 自分に合った家計簿ツールを選ぶこと
一概に家計簿をつけるといっても、方法や種類は様々であり、どれを選べばよいか迷ってしまいますよね。家計簿は種類によって、それぞれ特徴があります。自分に合わない家計簿を選んでしまっては使いづらく、途中で挫折してしまう原因にもなりかねません。自分の環境にとって使いやすい家計簿を選ぶことが大事なポイントです。
3.あなたにあった家計簿ツールとは
家計簿は大きく分けて、「紙の家計簿」、「家計簿アプリ」、「エクセルで家計簿」の、3つの方法があります。3章では、この3つの具体的な特徴を、メリットとデメリットに分けてお伝えしていきます。
(1) 紙の家計簿
① メリット
- 形式の自由度が高い。ノートに線を引いて自分が使いやすいように家計簿がつけられる
- 市販されている家計簿も種類が多い
- パソコン作業が不慣れな方は安心
- 机に向かってきっちりつけたい方はおすすめ
②デメリット
- 集計は全て自分の手で計算しなければならず手間がかかる
- 計算ミスが発生し、集計結果が合わないこともある
(2) 家計簿アプリ
①メリット
- 項目・金額の入力をするだけで簡単
- 自動で集計してくれるので、間違いがなく楽
- レシートの画像を読み込むだけで、家計簿に自動入力される機能がある
- 銀行口座やクレジットカードとデータを連携し、家計全体の管理ができる
- 無料のアプリもある
② デメリット
- 機能がたくさんあり、使いこなすまでには時間がかかる
- アプリの種類が多く迷ってしまう
- データが消えてしまう危険性はあり
大学生が家計簿アプリを使用したことで、家計簿をつける習慣が身についたことを示した論文もあります。大学生だけではなく、これから家計簿を続けたいと思っている方は、まずは家計簿アプリを使うことをおすすめします。
〈参照サイト〉J-STAGE「家計簿アプリを用いた大学生のための金融経済教育の有効性」
〈関連サイト〉貯金ってこんなに簡単!失敗しない貯金方法をご紹介します
(3) エクセルで家計簿
①メリット
- 自分が使いやすいようにカスタマイズできる
- 関数機能を使えば自動で計算してくれるのでミスもない
- エクセルが使用できれば、無料で始められる
② デメリット
- エクセルを使いこなせない方は不向き
- 家計簿の書式を作るまでが大変
- データが消えてしまう危険性はあり
4.まとめ
家計簿をつけるメリットから、続けるコツ、そして家計簿選びのポイントまでお伝えしていきましたがいかがでしたか?この家計簿のつけ方が正しい、といったように、家計簿の正解はありません。
家計簿をつける目的は、お金の流れを見直し、貯蓄を増やしていくことです。細かいところまで完璧にやろうとせず、まずは大きく家計の収支をつかむところから始めて下さいね。
家計簿をつける習慣が出来たのならば、より細かい支出項目を加え、自分だけの家計簿を作り上げてください。つけた家計簿をどう見直して貯蓄していけばいいのか、わからない方は、こちらの記事もご覧ください。
2020年6月15日
text by 久保田 正広
FPバンク