1.相談にぴったりな「おすすめFP」の選び方
家のことを不動産屋さんに所属するFPに聞けば、絶対買った方がいいってすすめられるでしょう。マンションのモデルルームにいるFPに聞けば、一戸建てよりもマンションの方がいかに優れているかを聞かされます。このようにどんなに親切で知識が豊富なFPだったとしても、企業の販売目標に沿って誘導されてしまうことは避けられません。相談して良かったと言えるFP選びをするには、そのFPがどこに所属しているか確認することが第一歩になります。
(1)企業系FP vs. 独立系FP おすすめはどっち?
FPを所属先企業で分類すると大きく2つに分けられます。
①企業系FP
銀行、証券会社、保険会社(三大金融機関)に勤務しているFPです。その金融機関の商品を販売することがゴールなので、相談結果はその商品を買うのがいいという傾向になりやすいです。
②独立系FP
FP事務所などに勤務しています。相談そのものが商品なので、解決の選択肢が広くなりいわゆるFP相談に適した立ち位置です。
(2)どんな相談ができる?【相談分野】で選ぶ
ここまでの話でおすすめのFPは独立系だということはわかるのですが、実は独立系FPにも色々種類があって、必ずしも全ての独立系FPがあなたの希望するFP相談を展開してくれるとは限りません。では、「あなたが希望する相談」をしてくれるおすすめの独立系FPとはどんなタイプなのでしょうか。
独立系FPのタイプ1つ目は「相談の分野」です。相談の分野とは 「FPの6分野」 ①ライフプランニングと資金計画 ②リスク管理 ③金融資産運用 ④タックスプランニング ⑤不動産 ⑥相続・事業承継
(3)もう1つポイントは「相談の範囲」です
相談の範囲とは相談のステップ(流れ)を大きく2つに分けた時にどの段階まで相談をお願いしたいかです。
①相談のみ ②相談+解決策(金融商品の選択等)
※金融商品の比較・提案には資格が必要(例:金融商品仲介業の登録・宅建業登録など)。例えば資産運用について相談する場合、FP資格だけでは資産配分の提案まではできますが、具体的な銘柄や商品について提案することはできません。
相談範囲を後で選択したい場合 詳しい商品提案を希望するか相談前に決められないというケースもあるでしょう。希望する展開になった時に備えて、対応可能かどうかは事前にチェックしておきましょう。尚、提案を依頼するかどうかを選択できるFP事務所もあります。
金融機関から独立した独立系FPであっても、一業種専業である場合は、どうしてもその業種の商品ありきになってしまいます。業態を超えた選択肢を持たない所が課題です。あなたが相談したい分野のプロフェッショナルであることは当然の条件ですが、得意分野が偏っていないかチェックが必要です。
結論:相談できる範囲や分野はできるだけ広いFPが良いでしょう。実際にどの範囲まで相談を依頼するかは会ってから決めれば良いのです。今回は保険の相談だから保険のみに詳しいFPに相談しようというのは避けましょう。なぜならば、他の金融商品で代替できないかという視点がどうしても欠けてしまうからです。全ての分野について相談・提案ができるFPを選ぶことをおすすめします。そのことが、総合的な判断ができることになりそれこそがFP相談のメリットであり、金融機関にはない良さですから。