こんにちはFPバンク編集部です。
家計のやりくりで苦しいとか、節約しているのに貯金が増えない、なんとなく将来が不安・・。このような悩みを持っていませんか?
こんな時は、収入と支出のバランスが崩れているかも知れません。だからと言って、もうこれ以上節約するのは嫌だなあとか、お小遣い減らされたら困るなあと思われている方も少なくないと思います。
そこでこの記事では、無理な節約をせずに、誰でも簡単に驚くほど貯金を増やせる家計見直し術をお伝えします。この家計の見直しを実践すれば、お金が自然に貯まるように体質改善できるようになるでしょう。
目次
1.家計の見直しとは・・
家計の収支を改善するなど、上手に家計のやりくりをすることです。適切な見直しをすれば、貯金が自然に貯まる体質に変えることも可能です。ではまず、お金を増やす方法から見て行きましょう。
(1)お金を増やす方法は3つしかない
お金を増やす方法は難しいと感じるかも知れませんが、実は次の3つしか方法はありません。
①収入を増やす ②支出を減らす ③お金を運用して増やす
大切なのはそれぞれの見直し方法をいかに実行に移すかにかかっています。
(2)収入を増やす
転職でもしない限り、収入を上げるのは無理だよと聞こえてきそうですが、働き方の見直しだけでもかなりの効果があります。例えば、共働きにする、パートに出る、長く働くなどです。パートで年収100万円でも10年にもなれば1000万円ですから、貯金を相当増やすことができます。
(3)支出を減らす
支出を減らす方法は大きく3つ。①節約②節税③金融の見直しです。節約しか思いつかなかった方もいると思いますが、節約はストレスも大きく、できれば最後の手段としたいですね。その前に節税と金融の見直しでストレスフリーに支出を減らしましょう。
(4)お金を増やす(運用する)
銀行口座に貯まっていて何もしていないという方多いのではないでしょうか。銀行預金は出し入れ自由という手軽さはあるものの、金利はほぼゼロですね。お金を預ける先を見直して、利回りやリターンの良い運用をしましょう。
<関連記事>FPに相談して、驚くほどお金が貯まる家計に改善しよう!
2.貯金の方法とコツ
お金を増やすぞと思ってこれらの3つの貯金の方法を実践したのに、なかなか増えないことがあります。実は貯金にはコツがあります。これを知っていないと思うように増えてこない、またはせっかく増えたお金を減らしてしまいます。
(1)お金が貯まる仕組みを作る
収入から支出を引いたものを収支と言います。家計の見直しをして十分な収支があれば、自動的に貯金が増えていくはずですが、お金がざるのようにだだ洩れになってしまい、思うように貯まらないことがあります。これはいつの間にか使途不明金が増えて、貯金の増加の邪魔をしているのが原因のことがあります。では、収支から着実に貯金に回っていくにはどうしたら良いのか?
そのコツは、「お金が貯まるしくみ」を作ることです。例えば給与天引きや口座振替などで、銀行預金から別の金融商品へ自動的に振り替わるしくみです。実際にお金が貯まっている人の多くがこのコツを採用しています。そして、貯めるべき金額(人生の3大資金:教育・住宅・老後)がしくみ化されれば、あとは自由に使っても大丈夫ということになります。
(2)家計のリスクからお金を守る
収支を改善し貯めるコツも使い、貯まったお金を運用もした。ここまでやっても落とし穴があります。それが以下のような様々なリスクです。
- 運用に伴う値下がりリスク
- マイホームの価値下落リスク
- 住宅ローンの金利上昇リスク
- 物価上昇リスク
- 事故や病気など万一リスク
こういったリスクからせっかく貯めたお金を守るには、それぞれのリスク対策が必要になります。お金を守るコツは、いかにコストをかけないでそれらのリスク対策を行うかです。
(3)資産運用はお金の色分けから
お金を運用する時のコツは、使う時期によってお金に色をつけて分けてみましょう。
- 短期(数年以内):住宅の頭金など
- 中期(10年前後):教育資金など
- 長期(30年以上):老後資金など
使う時期に分けて運用を始めてみましょう。
短期のお金はいつでも出し入れできるように銀行預金にします。中期のお金は、確実性が高く利回りの良いものを選びます。長期のお金は、ある程度リスクを取りながらもリターンが期待できるものにします。資産運用の第一歩は運用期間に応じて運用方法を変えるということです。
3.金融商品見直しのポイント
家計の見直しの中でも、最も見直し効果の差が出やすいのが、この金融商品の見直しです。ここでは、単なるコスト削減や見直しの観点だけでなく、新規の契約も含めた各金融商品の注意点などについて触れていきます。
(1)3大金融機関と金融商品
銀行:預金・住宅ローン
保険会社:生命保険・学資保険・個人年金
証券会社:株式・債権・投資信託
この中で、見直しの差が出やすいのは、①住宅ローン、②生命保険、③投資信託の3つです。それぞれ数百万円単位での見直し効果が出ることは珍しくありませんので、3つ合わせればかなりのインパクトが出ます。(※株式は見直し対象から外します)
(2)住宅ローン(購入・借り換え)
金利が1%違うと利息が約600万円もの差になります(3000万円・35年の場合)。また住宅ローン減税や不動産の値下がりリスク、火災保険などローン単体でなく、関連事項トータルで考えることがポイントです。ローンの怖い所は身の丈に合わない額を組んだり、金利上昇などで破綻する恐れです。表面金利や当初返済額だけで購入判断しないことが肝要です。
逆に借り換えで数百万円単位の利息削減ができる例もたくさんあります。また、繰り上げ返済でも相当の効果が期待できますが、貯金の崩し過ぎには注意が必要です。思わぬ出費で返済不能のリスクがあるからです。さらに、大病など就業不能で返済困難になることもあります。
(3)生命保険(加入・見直し)
ライフプランを揺るがすような大きな事態(死亡・高度障害・大病等)で、本当に困ったという時に、大きな保障を得るために、いかに少ない保険料で賄うかということ、これが生命保険の本質です。
しかし、保険には貯蓄型もあるので、月々の保険料だけでは判断できません。生涯に支払う保険料が1000万円くらいになるケースはよく見かけますが、支払った保険料総額に対して、満期時(解約時)にいくら戻ってくるのか正確に把握している方がとても少ないのには驚きます。
実は個人で保険を分析するのは容易でなく、見直しを困難にさせています。コストを抑える第一歩は不要な保障はつけないということ。そのためには保険の仕組みをよく理解することがポイントです。
(4)投資信託(購入・メンテナンス)
例えば、投資した1000万円が2倍・3倍になることもあれば、半値以下または紙屑になってしまうこともある世界です。中途半端な知識で投資することは絶対に避けなければなりません。
またNISAやiDeCoといった節税(非課税)の制度を賢く利用することも、投資で成功する際には欠かせない要素です。しかし、節税以上に大切なことは、いかに値下がりを避けるかということです。投資に「絶対」はあり得ませんが、限りなくリスクを抑える方法はあります。
まずは長期・分散・積立をマスターしましょう。特に若い方は積立がマッチします。ポイントは相場に一喜一憂せずできるだけ放っておく仕組みを作ることです。投資の他にもたくさんやることがあるのですから。
4.本当に健全な家計とは・・
ここまで、収支の改善やコスト削減について話してきました。しかし、実は収支がプラス(黒字)だから健全な家計とは言い切れません。それは一体どういうことなのでしょうか?また、どんな家計が健全というのでしょうか?
(1)本当に健全な家計とは?
1つの家庭でも家族構成や働き方の変化、大きなライフイベントによって、収支は大きく変わります。例えば、結婚式や入学金の支払いなどで、健全な家計であっても、収支が赤字(マイナス)という年があっても不思議ではありません。ちなみに赤字の年は貯金を取り崩すことになります。大事なことは、収支が赤字の年が何度かあろうとも、生涯を通じて貯金残高がマイナスにならなければ良いということです。
(2)健全な家計かチェックするには?
しかし、未来の貯金残高が生涯を通してプラスかどうかがわかれば苦労はないですよね。それがわからないから「なんとなく不安」なのです。でもご安心下さい。貯金残高がずーっとプラスかどうかが、あっという間にわかる方法があります。それがライフプラン・シミュレーションです。子育て費用から老後の年金・生活費まで家計を計算し、生涯に渡って貯金がどのように推移していくか見通すことができるので、人生レベルで家計の診断ができるのです。言わば家計の健康診断です。
(3)家計見直しの注意点
家計見直しで自然に貯金できるしくみができる、自動化できる、家計簿不要と言っても、決して万能ということではありません。環境の変化やライフプランのステージに合わせて、再度見直しが必要かチェックすることが望ましいです。
尚、家計見直しをFPに相談する場合、一般的には有料になります。概ね1時間当たり3,000円~20,000円と言われています。(料金体系はFP事務所によってまちまちです)
ライフプランシミュレーションは別料金になる場合もあります。尚、金融商品の提案資格がないFPもいますので、事前にチェックしておきましょう。
5.家計の見直しは誰に相談すべきか?
住宅購入では検討事項が多岐に渡り、生命保険では保険の仕組みが難しく、資産運用ではリスクを抑える仕組みの構築がポイントでしたね。これらは専門家に相談するべきでしょうか?
(1)家計見直しの専門家なら早くて、効果大
家計の見直しのために、個々人がこれらの知識を身に着けるのはあまりにも労力がかかり、得策ではないでしょう。なぜなら、劇的な見直し効果を出すには、知識だけでなく、業界での経験まで求められるからです。例えばこのためにわざわざFP資格を取得しても、改善効果を出すのはまず不可能です。
それよりも、これらすべての分野に精通した専門家であるファイナンシャルプランナー(FP)に相談した方が早くて効果が高いでしょう。
(2)ファイナンシャルプランナー(FP)とは?
FPはくらしやお金の相談にのり、様々な悩みを一緒に考え、ライフプランの実現に向けて、家計を改善する専門家です。
6.FPに相談するメリットと注意点
(1)FPに家計見直しを相談するメリット
ライフプラン・シミュレーションも含めると家計見直しには相当のエネルギーが必要ですが、全く心配要りません。面倒なことは全部FPがサポートしてくれます。
また、シミュレーションをすることによって、自分オリジナルのかつ客観的な見直し策を立案してもらえる。もっと言うと、家計を見える化するから、夫婦間でも納得できる仕組みができ上がります。
(2)FPに相談でできること
FPの中でも、金融機関に所属していない独立系FPならば、FPの6分野の幅広い選択肢の中から最善の策を提案してくれます。もちろん、ライフプランや家計の見直し相談もまるごとOKです
7.家計管理方法
(1)もう家計簿は要らない?!
家計簿は過去の結果ですが、ライフプラン・シミュレーションは言わば未来家計簿です。これに基づいて、人生の3大資金に備える仕組みを作ってしまえば、もう日々の過去家計簿をつける必要がありません。それだけでなく、毎月いくら使っても大丈夫という金額まで見えてきますので、安心してお金を使えるようになります。この方法なら手間いらずで、誰でも楽ちんに家計管理ができるのです。
(2)家計簿アプリの活用方法
家計簿アプリが登場した今でも、レシートを貯めたり、クレジットカードやポイントの利用などを整理して、1年間の収支を正確に把握することは、とても手間暇がかかります。このような作業が苦手な方は無理せず、金融資産の残高チェック機能だけ使うことをおすすめします。手間暇を省くために導入したのに、悪戦苦闘してしまうのでは本末転倒になりかねません。
8.最後に
家計の見直しは長期間であればあるほど効果を発揮します。できるだけ早い内に見直しに着手しましょう。また、FPへの相談が心配な方はまずは初回無料や体験相談のしくみを利用することをお勧めします
2020年2月8日
text by 久保田 正広
FPバンク