こんにちはFPバンク編集部です。
住宅購入を考え始めたけれど、わからいことはいっぱいだし、買わされるのはイヤ。そんな時ってどこに相談していいかわからないですよね・・・
そんなあなたに安心して住宅購入を相談するコツをお伝えします。
コツを踏まえて相談すれば、安心して相談ができ買わされる恐怖からも解放されます。後悔のない住宅購入相談、ぜひご一読ください。
目次
1. 住宅購入を考えたらFPへ相談しよう
(1)そもそも住宅購入相談ってした方がいいの?
住宅は高い買い物である。これはほとんどの人に共通する認識でしょう。
一般的に高い買い物になればなるほど購入する機会が少なくなります。ましてや住宅ほど高価なものになると一生に1回のみという人が普通でしょう。
そんな住宅購入未経験の人が相談なく自力で、自分に合ったよい住宅購入ができるか?というと難しいかもしれません。
ましてや住宅購入は不動産の知識や慣例がものをいう世界のため、ちょっとした不備や手違いで、こんなはずではなかったと思うことも多い世界です。この観点から見ても積極的に相談をしてリスク回避をすることはとても有効と言えるでしょう。
また住宅購入相談は、自分の身の丈を超えた住宅購入を防止することにも役立ちます。
一生に一度の大きな買い物だから後悔をしないようにできるだけ希望を詰め込んだ住宅を購入したいという気持ちや、もともとの住宅価格が高いため希望を盛り込むたびに住宅購入価格があがったとしても金銭感覚がマヒしており住宅購入価格は高くなってしまうものです。
そんときに第三者の視点からのアドバイスがもらえれば、気が付かないうちにあがってしまった住宅購入価格を冷静に見直すことができます。加えて相談をすることで自分の考えをまとめることができ、住宅購入をするにあたっての本当の自分の希望を再確認できるため、払える金額を超えた住宅購入の防止に役立ちます。
では次は、あなたはどこに相談したらよいのか。それぞれ相談先のメリット・デメリットを挙げて比較します。
(2)住宅相談、どこにいったらいいんだろう?
住宅の購入についての相談といえばまず不動産業者が思いつくはずです。
もちはもち屋という言葉があるとおり、住宅を購入するのであれば住宅を売っている不動産業者に相談にいくというのはもっともな話です。
住宅購入の専門知識や取引の経験も十分にあり、購入に際して適宜フォローもしてくれるといったメリットがありまさに相談にはもってこいの相手と言えるでしょう。
反面、不動産業者は不動産を売って利益を得る商売をしています。商売ですからどうしても売ろうという気持ちは強いですし、利益を得るためには可能な限り高額な住宅を売りたいとおもうことは仕方のないことです。
そのため担当営業マンの力量にもよりますが、購入する住宅の予算や目的を明確に決めていないと、高価格の住宅ばかりすすめられ、お客様の立場からの相談にのってくれないといった不満を生む可能性があるかもしれません。
次に最近では、ファイナンシャルプランナー事務所(以下 FP事務所)に相談するといった方法もあります。ファイナンシャルプランナー(以下 FP)とは、一般的にお金に関して専門家と言われており、FP事務所は住宅以外の特定分野に特化した事務所でない限り、住宅購入相談先として十分検討の余地はあるでしょう。
FP事務所は、相談をうけて第三者視点でコンサルティングをすることが商売のため、住宅購入の相談に対して相談者の意向を差し置いて物事をすすめることはありません。
そのため納得がいくまで相談をすることができこれが最大のメリットです。、相談料が発生することがあります。ただし、相談者の客観的な事情のみならず思いや希望なども踏まえたうえでの相談になるためコンサルティング能力のないFPにあたってしまうとかえって迷子になってしまうデメリットもあると思います。
それぞれの相談先のメリット・デメリットを考慮した上で、あなたが主体となって相談できる相談先こそがあなたにとってベストな相談先と言えます。
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あなたにとってベストな相談先の見つけ方がわかったところで、次は効果的な住宅購入相談をするために前もって知っておきたいポイントを2つ説明します。
2.住宅購入相談をより効果的にするための知っておきたい2つのこと
(1)物件にかかる費用は家の価格だけではない。まず住宅購入にかかる費用を知ろう
住宅購入には、土地や建物の代金のとは別に諸費用が発生します。つまり諸経費が分からないと実際にいくらで住宅購入ができるかがわかりません。そこでまずは住宅購入にかかる諸費用とは何があるのかをしっていきましょう。
諸経費とは印紙税や登録免許税、消費税、不動産取得税等と言った税金、司法書士報酬などの登記費用、住宅ローン借入にかかる手数料や保証料、不動産仲介手数料といった費用から、マンションを購入した場合にかかる修繕積立金や、注文住宅を購入した場合の地鎮祭費用など、特定の住居にのみかかる費用といったすべての費用の総称となります。
とはいえ、必ずしもすべての費用が発生するわけではありません。売主から直接住宅購入する場合ならば消費税や不動産仲介手数料は発生しませんし、住宅ローンを使わず現金で購入すれば住宅ローンの手数料は発生しません。
また軽減措置の範囲内に収まれば不動産取得税がかからなくなることもあります。例えば、不動産屋から中古の一戸建てを買った場合、印紙税や登録免許税、消費税、司法書士報酬などの登記費用、不動産仲介手数料、これに住宅ローンを借りれば手数料と保証料、軽減措置の範囲内で収まらなかった場合には不動産取得税がかかるといった具合です。
では結局諸経費はいくらほど見積もればいいのでしょうか。購入相手や、どのような種類の住宅を買うかにもよりますが、おおよその目安としては、新築マンションならば物件価格の3~5%前後、建売住宅や中古住宅は同じく6~8%前後、注文住宅は土地・建物の総額の10~12%前後と言われており、これを一応の基準にしておけば大きく外すことは少ないでしょう。
(2)次のポイントは自分の住宅購入の予算をしること
なぜ予算をあらかじめ知っておく必要があるのでしょうか。
それには、2つの理由があります。まず一つ目の理由は予算を知らないと住宅購入相談をしても、効果的な相談はできないからです。
私たちは一般的に何かモノを購入する際、
- 予算をきめて
- 予算をもとに購入をするかしないかの基準価格が設定して
- 実際に購入に踏み切るという3段階を経て物を購入します
つまり予算を決めずに購入を検討しているということは、希望や要望に対してお金に糸目をつけないと言っているのと同義になります。言い換えれば住宅購入の判断基準を相談相手にゆだねてしまっている状況であるため、結局は相談ではなくセールスをされてしまうということになります。
二つ目の理由は、実際に住宅購入する際に高額にになりすぎて購入できなくなる可能性があることです。全部の希望や要望を満たす住宅購入をしようとすると予想以上に高額になることがあります。
このような状況で住宅ローンを組んで住宅購入しようとしても、収入に対して1回の住宅ローン返済金の占める割合が大きく、いつか返済できなくなる可能性があると判断され、住宅ローンが利用できないこともあります。
た、住宅の予算が高すぎれば住宅以外にかけられるお金を我慢しなければいけなくなることも多いのです。
実際、国土交通省調べ住宅経済関連データによると以下のグラフのようなデータが出ています。
住宅ローンを申し込んだ人のうち、希望融資額を断られた経験のある人
〈参考サイト〉国土交通省調べ住宅経済関連データ
そうなると住宅購入自体ができなくなる可能性もでてきますので相談者も相談をうける者も熱意を持ち続けることが困難になり、相談の意欲も失っていくでしょう。
相談を実質的にもメンタル的にも有効なものにするためのポイントを2つ述べましたがいかがでしょうか。
次項からより実際に相談はどのように進んでいくかをお伝えします。
3.住宅購入相談では、なにを知るべきか
(1)住宅購入の計画を知る
住宅購入の相談をすること目的は、住宅購入の計画を知ることにつきます。なぜなら、単純に住宅購入の相談と言っても、相談者の現在の状況や将来の希望はそれぞれちがい、相談者の思考に沿った購入の計画でなければ、計画倒れで終わってしまう可能性があり相談をする意味をなさないからです。
また住宅購入をするときは住宅ローン利用するでしょうが、団体信用保険や火災保険によって対策はなされていますが、環境の変化による転職や減収については一切の対策がなされていません。
また万が一この環境の変化により支払いができなくなった場合、住宅がとりあげられてしまいます。
相談者それぞれの思考に沿った住宅購入計画に、将来への不確定要素に対しての対策を加味した、オーダーメイドの住宅購入の計画を知ることで不安が解消され、あんしんして住宅購入をすることができるのでしょう。
(2)住宅以外に考えなければいけないお金を知る
住宅はたしかに、人生の中で大きな影響を及ぼすほど高価な買い物です。しかし住宅を購入したら他にお金を使わなくて済むわけではありません。
住宅購入により家賃はなくなりますが、食費などは当然かかりますし、子供がいれば教育資金について、いなくても自身の定年退職後の老後資金について準備や対策をしなければなりませんが、とはいえ住宅ローンの返済は滞らせるわけにはいきません。
そのため現状の生活で自分はいくら使っているのか、将来の不確定要素に対してどのような対策を講じているのか、またにいくら使っているのかを知り、購入した住宅を維持できるかをオーダーメイドの住宅購入の計画に照らし合わせて確認することが重要です。
4.事例でみる住宅購入相談
(1)新婚貯金なし、共働きの30代夫婦の場合
住宅購入の予算を決めきれていなかったこともあり、FPに相談。
まずは趣味やこどもの教育プラン等どこに優先的にお金をかけたいかを相談の中で決めて、住宅購入シミュレーションをするところからスタート。
シミュレーションをもとに、やはり住宅購入にあたり頭金を用意できた方がよいことを再認識して目標貯金額と、住宅購入の予算を決定。自分たちにあった住宅購入計画のもと、再度物件をさがし、3か月後に住宅購入に成功しました。
貯金がない状態での住宅購入は住宅ローンの査定もあり、なかなか難しいといわれている中でも現在の相談者自身の状況をきちんと把握した上で、綿密な住宅購入計画に基づいて動いていれば住宅の購入は可能になることを示してくれた一例になります。
また、住宅購入計画が自身の将来の計画も踏まえてつくられていたこともあり、住宅ローンの返済に困ることもなく、楽しい毎日をすごしています。
(2)結婚5年目の30代後半共働き夫婦の場合
住宅購入を考えるも、仕事の転勤と会社からの家賃の補助があるため悩んでいたためFPに相談。
住宅購入した場合のシミュレーションと賃貸のままのシミュレーションを比較、老後はご主人の実家に戻りたいという願望も考慮した住宅購入計画を計画してみたところ、今現状では住宅購入は必須ではないと判断して、購入をやめました。
住宅購入相談は、相談者自身の幸せや満足のために行うものであり、その結果住宅をあえて購入しないという結論を出すのはベストな選択といえるでしょう。
5.まとめ
住宅購入の相談者それぞれの現況や、思考がことなることから、10人の住宅購入の相談者がいたら10通りの住宅購入のストーリーがあります。
また、購入後も住宅ローンがかかわるため、自身の生活を鑑みながら必要に応じて確認、見直しが必要になります。
このように住宅購入は大きな喜びが得られる反面、実際に購入をする際や、購入後の維持にひじょうに労力を要します。
だからこそ、あわてず納得いくまでしっかり相談をして自分にあったオーダーメイドの住宅購入の計画を作り、不安解消してから住宅購入をして頂ければと思います。
本コラムを通じて、一人でも多く後悔のない住宅購入をするためのお役にたてれば幸甚の極みです。
2020年6月9日
text by 久保田 正広
FPバンク