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2019.6.4
ライフプラン

年金受給者でも何故老後難民に!?老後の生活と老後資金を解説

老後は年金が受給されるはずなのに、なぜ世間では老後資金は自助努力で貯めておかないと老後難民になるぞと言われるのでしょうか。将来もらえるであろう金額と老後かかる生活費を比較して本当に自助努力が必要なのか、いくら必要なのかを検証していきましょう。

1.老後難民という厳しい現実

(1)昔と今の年金制度の違い

以前は、納めた年金保険料より何倍も多く年金を受け取れる100年安心と言われた年金制度でした。しかし現在は納める保険料は毎年上がり、受け取る年金は削減され、受給開始年齢は後ろ倒しになっていくことが予想されています。
今後は、現役時代に年金保険料をしっかり納めても、受け取ることができる年金だけでは正直生活が出来ないほど厳しいものになっていくことでしょう。
それでは、まず現行の制度だった場合どれくらいの受給額になるのでしょうか?

(2)何故老後の生活費は厳しい?

例えば現在夫が35歳で妻は専業主婦。平均40万円ほどの月収の場合、夫婦二人で受け取れる年金は月15万円程と言われています。
例えば家賃10万円の賃貸物件に住んでいる方の場合、残りは5万円です。これで光熱費や食費、医療費なども支払わなければなりません。資産の取崩しなしに5万円で生活することを想像してみるといかがでしょうか。
さらに前段で述べたようにそもそも年金の金額自体が減額されてしまったらどうなってしまうのでしょうか。月々の15万円が仮に70%の受給額まで減らされてしまったら… この計算ですと実に年金額は10万5千円になってしまうのです。賃貸派の方々にとっては本当に厳しい未来が待っていると言えるでしょう。
何故資産の自己形成が今盛んに呼び掛けられているのか?それは将来こういった現状が待っているからなのです。
それでは、お仕事を退職されるまでにご自身で準備しなくてはならない老後資金(いわゆる自助努力分)はいくらなのでしょうか?

2.老後資金はどうやって考えたらいいの?

(1)老後資金はいくら必要?

老後の生活費は夫婦の場合最低でも月22万円、ゆとりある生活を送りたい場合は月35万円※1と言われております。

例えば年金受給額が15万円で幸いにも65歳から受給出来たとしましょう。最低の生活費でも10万円不足しています。年間だと120万円の不足です。
男性の平均寿命は約80歳、女性の平均寿命は約87歳ですので、男性の平均寿命まで見たとしても不足分は120万円×(80歳‐65歳)=1800万円になります。
ある程度豊かな生活をしたい場合は、月々の不足額が20万円になりますので3600万円は老後資金として必要になるということです。こういった何千万円というお金はなかなか短期間で準備するのは難しいものです。
それでは、どうやってこういった老後資金を貯めていくのがいいのでしょうか?

※1)〈出典〉公益財団法人生命保険文化センター 生活保障に関するデータ平成28年度
https://www.jili.or.jp/research/report/pdf/h28hosho.pdf 閲覧日:2019.4.28

(2)老後資金を貯める方法

かつては、お金を貯めるといえば財形貯蓄や定期預金が主流でした。何故ならばお金は減らさず「貯める」ものと考えられていたからです。しかし今は年金不安に伴い自助努力分は増えるばかり。「貯める」だけでなく「殖やす」方法も同時に検討されるようになってきました。リスクをとってでもお金に働いてもらわないと毎月の貯金だけではゆとりある老後資金の確保が難しくなっているのが背景にあります。
リスクをとってでも「殖やす」というのは、例えば確定拠出年金、不動産投資、投資信託や個人年金保険などです。既に始めている方もいれば名前は知っているけど内容はよくわからないという方もいるでしょう。どの方法を選択するかによってそれぞれメリットやデメリットがあります。
どの方法が良いかはその方の目標目的やリスクをどれくらい許容できるかにもよりますが、よくある間違いは、達成時目標額と運用可能期間、その金額を得てどんなことがしたいのか、を考える前に具体的に「方法」を決めてしまうことです。この間違いは旅行先をどこに行くか決める前に交通手段を選んでいるようなものです。例えば今東京にいたとして行き先がアメリカなのか沖縄なのか静岡なのか決めてないままに自動車で走り出してしまったらどうでしょう。静岡に行くにはちょうどいい手段ですが、アメリカや韓国に行くには適した手段とは言いづらいですよね。運用を考える上でとても大事なのは「手段」を選ぶ前に「目的、目標」を決めることです。

3.では、あなたの場合どうするべきなのか

老後というものは漠然とした未来かも知れませんがほぼ確実にやってきます。今は普通な生活でも、いや多少豊かな生活をしている方でも、未来の自分を守る為に、今の自分が叶えたい老後の目標は実現するためにいくら必要なのか、今からすべき老後の備えは、毎月いくらなのか、行き先(目標)に到達するためにはたくさんある方法の中からどんな手段がご自身に合っているのかをしっかり一度ゆっくり時間をとって考えてみましょう。

2019年6月4日
text by 久保田 正広
FPバンク

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