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2020.8.22
資産運用・投資

つみたてNISAはどう使う?仕組みやメリットをわかりやすく解説します

こんにちはFPバンク編集部です。

皆さんはNISAやつみたてNISAを使っていますか?

『NISAって何だろう?』今さら聞けない、なんて方もいらっしゃるかもしれません。

また『教育資金や老後資金を貯めるのにNISAを使った方がいいなんてはなしも聞くけど本当にいいのかしら。』
『運用だから損をしてしまうのではないかしら?』

こんな疑問をもたれているのではないでしょうか?今さら聞けないと思っている方は意外と多いものです。

そんな方のために、ここではNISA、つみたてNISAの仕組みや使い方、メリット、他の貯め方との比較など、詳しく解説したいと思います。

これを読めばあなたにとって最適な貯め方がわかるかもしれません。

さあ、まずは『NISAとは何?』からスタートしましょう。

1. NISAって何?

NISAってよく聞くけれどそもそもどんな制度なのだろう?

こんな疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。

もしくは金融機関のおすすめで始めたけれどきちんとは理解していない。このまま続けていくべきか・・・とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。

このような方はこれを読んですっきりしてくださいね。

ではNISAとはどのような制度でどんな目的からできたのでしょうか?

NISAには一般NISAとつみたてNISAがあります。まずはNISAと呼ばれている一般NISAから解説していきましょう。

(1)NISAとはどんな制度なのか?

NISA・小額投資非課税制度とは?

通常、運用商品を売却して出た利益、配当金や分配金、それから預貯金の利息には約20%の税金がかかります。

ですがNISA口座という非課税口座の中で毎年一定金額の範囲内で投資した場合、分配金や売却益が非課税になります。

個人投資家に対して税制優遇し投資を促進するために、2014年にイギリスのISA(Individual Savings Account)をモデルにし、日本版ISAとして、NISA(ニーサ・Nippon Individual Savings Account)がスタートしました。

そして2018年にはさらに少額の長期・積立・分散投資での資産形成を後押しするためにつみたてNISAがスタートしました。

【利用できる方】口座を開設する年の1月1日現在において日本にお住いの20歳以上の方
【非課税対象】株式・投資信託等への投資から得られる配当金・分配金や譲渡益
【非課税可能枠】新規投資で120万円が上限(5年間で最大600万円)
【非課税期間】最長5年間
【投資可能期間】2014年~2023年

(2)NISAの非課税の仕組み

NISAの非課税期間は5年、といってもピンとこない方も多いのではないでしょうか。

毎年の非課税枠がどのように推移していくのか整理すると、下の図のようになります。

NISA投資可能期間
出典:金融庁ホームページNISAの概要より

(3)NISAの注意点

では、NISAの注意点についてお話していきたいと思います。

ここまではNISAのメリットについて解説してきましが、始めるにあたっては知っておくべきこと、注意点がありますのでしっかりと押さえておきましょう。

① 【持てる口座】一人一口座です。
株式投資で使おうという方は証券会社ですが、投資信託ですと銀行や証券会社など様々な金融機関で販売しています。
取り扱商う投資信託も違いますので、金融機関選びも大切になってきます。

②【非課税枠】NISAの口座、すなわち非課税枠で投資できる金額は現在年間120万円になります。

上の表にもあるように次の年には新しく120万円の枠ができます。ですが、前年に投資しきれず余った枠は次年に持ち越すことはできません。

③【損益通算】NISA口座で保有している株式や投資信託などを売却して損失が出た場合、他の口座で保有していて売却し利益が出たものとの損益通算は出来ません。

④【特別分配金の取り扱い】特別分配とは、投資信託の分配金のうち元本の払い戻しに相当するもので利益とみなすことが出来ません。

そもそも利益が出ていないのでNISA口座でなくても非課税になりますが利益が出ていない状態での分配金ですので喜ぶことはできませんね。

2.つみたてNISAの制度

ここまではNISAでも一般NISAについて解説してきました。

ではここからがつみたてNISAになります。つみたてNISAは後からできた制度ですが今では初めての投資信託はつみたてNISAで始めるという方がとても多くなっています。

まさに若い方の投資を後押しする制度になりつつあります。

少額投資を長期にわたって非課税にできるつみたてNISAですが投資金額や期間などで一般NISAとは異なりますのでその違いを確認し、どちらの制度があなたの資産運用の目的に合っているのかを考えて選択してください。

(1)つみたてNISAとはどんな制度か

一般NISAとの大きな違いとして、つみたてNISAの対象となる投資信託は法令上の条件が定められています。

長期安定した資産形成ができるよう、販売手数料が0円、信託報酬が比較的安いもの、頻繁に分配金が支払われないもの等になります。

【利用できる方】口座を開設する年の1月1日現在において日本にお住まいの20歳以上の方
【非課税対象】法令上の条件が定められた投資信託への投資から得られる分配金や譲渡益
【非課税枠】新規投資で毎年40万円が上限(20年間で最大800万円
【非課税期間】最長20年間
【投資可能期間】2018年~2037年

(2)つみたてNISAの非課税枠の仕組み

つみたてNISAの非課税枠については下のようになっています。

一般NISAと仕組みは同様です。非課税枠は少ないですが期間が長く、少額でコツコツと貯めていきたいという方に向いています。非課税枠は最大で800万円となります。

非課税期間は20年間
出典:金融庁ホームページNISAの概要より

(3)つみたてNISAの注意点

①【持てる口座】NISA口座を持てるのは一人一口座です。

ですからNISA口座を開設する際は、どちらかを選ぶことになります。

ですが、金融機関の変更、また一般NISAとつみたてNISAを年単位で変更することも可能です。

この際は変更しようとする年の前年の10月から12月の間に、金融機関で変更の手続きを完了する必要があるので注意しましょう。

②【非課税枠】上の表にもあるように、つみたてNISAの非課税枠は年間40万円になります。

つみたてNISAも同じく前年に投資しきれなかった枠を翌年に持ち越すことはできません。

一般NISAとの大きな違いはこの年間非課税枠と期間です。年間の枠は少なくなりますが、期間が長くなるのでご自身の資産運用の目的に合った方を選びましょう。

③【損益通算】NISA口座で保有している株式や投資信託などを売却して損失が出た場合、他の口座で保有していて売却し利益が出たものとの損益通算は出来ません。

④【特別分配の取り扱い】特別分配とは、投資信託の分配金のうち元本の払い戻しに相当するもので利益とみなすことが出来ません。

そもそも利益が出ていないのでNISA口座でなくても非課税になりますが利益が出ていない状態での分配金ですので喜ぶことはできないということは一般NISAと同じです。

<関連記事>「わからないNISA」 を 「わかるNISA」に

3.つみたてNISAをどう使うか

つみたてNISAと一般NISAとの違い、制度の概要や注意点につて解説してきましたが、ここからは資産形成していくにあたっての効果的な使い方についてです。

個人投資家の投資を促進するためにできたNISAという制度ですが、つみたてNISAを利用すれば「投資」というよりは長期安定した「資産運用・資産形成」が可能になります。

(1)つみたてNISAと教育資金

以前、まだ皆さんが子どもだった頃は、教育資金を貯めるといえば学資保険を利用する方がほとんどでした。

でも最近は市場金利の低下とともに学資保険の利回りも大変低くなってしまい、その数は減っています。現在加入できる学資保険も満期金はほとんど増えていません。

このような状況なので教育資金を貯める方法は多様化しています。

学資保険の他にも積立定期預金、終身保険などを使う方法がありますが、その中でも注目されているのがつみたてNISAです。

教育費がいくらかかるかは進学コースによって大きな差がありますが、私立文系大学に進む一般的な進学コースにかかる子ども一人あたりの教育費は約1500万円といわれています。

仮に大学の学費500万を17歳までに準備するとします。17年間で500万円貯めるにはリターン0%で運用すると月の積立金額は約24,500円。リターン3%で運用すると月の積立金額は約18,800円になります。

貯まった500万円のうち3,839.000が積み立てた金額。運用で増えた運用収益は1,161,000円になります。

NISAではない通常の積立投信ですと、この運用収益に約20%課税されますので手元に残る運用収益は928,800円となり税額の232,200円不足しますね。

このように市場金利が低くなった現在では運用して学費を準備するメリットがありますし、つみたてNISAを使えば運用益に対する非課税の恩恵が受けられます。

また、デメリットとしては貯められる金額は確定していません。

それから保険に比べて解約が比較的簡単にできますので、まとまった出費があった際に解約してしまわないよう注意してください。

つみたてNISA、預金、保険、それぞれメリット・デメリットがありますのでよく確認して選んでください。

<関連記事>ジュニアNISAってはじめた方がいいの!?

(2)つみたてNISAと老後資金

つみたてNISAは非課税期間が20年と長く、投資可能期間最終年の2037年に投資したものは2059年までの非課税期間があります。

長期・分散・積立の資産運用が実現できる老後資金準備にも適した制度ですが、よく比較されるのが確定拠出年金や個人型確定拠出年金・iDeCoです。

どちらも税制のメリットがありますがその恩恵を受けられるタイミングが違います。これだけ聞くとiDeCoの方が良いのでは?と思われるかもしれません。

iDeCoは老後に向けた資産形成の後押しをするために作られた制度ですのでこのように税制のメリットがたくさんあります。

ですが、基本60歳まで引き出すことは出来ない、管理に手数料がかかるなどの注意点があります。一度入れたお金は老後まで引き出すことが出来ないので使い道は老後資金と限定されてしまいます。

一方つみたてNISAはいつでも解約できますので60歳にならずとも、例えば58歳でも解約して使うことが出来ます。どちらにもメリット・デメリットがありますので確認し、税制の優遇を有効に使いましょう。

老後資金パーフェクトマニュアル

4.まとめ

通常、株式や投資信託の運用益は課税されます。

同じ課税方法ではありませんが保険でも一定利益が出れば課税されます。

それがつみたてNISAでは非課税ですので目的は何であれ少額の資産運用には適しているでしょう。

しかも購入する投資信託は、法令の一定基準をクリアした長期・分散・積立の資産形成に適したものがラインナップされています。

ですから資産運用初心者には適した方法であるといえるでしょう。

あとは皆さんがどう使うかです。長期・分散・積立は資産運用の基本です。

この基本を守って運用すれば安定した資産運用が期待出来ますが、投資信託は解約出来ない期間がありません。

教育資金や老後資金の準備としてスタートしたもののすぐに解約してしまった、という方も多いようです。

つみたてNISAは柔軟性が高く、様々な目的に利用できますがそれだけに皆さんがどう使うかが重要になってくるでしょう。是非、目標を決めて有効にこの制度を使ってください。

2020年8月22日
text by 久保田 正広
FPバンク

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