ついつい欲しいものを買ってしまい、お金が貯まらない。来年こそは!通帳の残高を増やすぞ!と決意するものの…、やっぱりお金が貯まらない。3000万円は必要と言われる老後資金を60歳で準備するには?。
目次
1.「貯められる」夫婦になろう!
夫婦でそこそこの収入があると、お互いに生活費さえ分担すれば、あとは独身時代と同じように自由に欲しいものを買っている共働き世帯は意外と多いはず。娯楽費や雑貨代、被服費など、何にいくら使ったか分からないお金ほど何万円も使っていること、よくありませんか?60歳で3000万円の金融資産を持つためには、先ずは「貯められる」夫婦になる必要があります。
(1)先ずは、夫婦でお金の話をすることから始めましょう!
結婚すると、それまで別々だった家計がひとつになり、家族としてのお金の使い方を一緒に考える必要があります。子どもの教育費や住宅購入、老後の生活費など、何年後にどのくらいのお金が必要になるか、夫婦で話し合いましょう!
(2)給料振込口座と貯蓄口座は別にしよう!
入ってきた給料口座ですべてを管理してしまうと、「今月もほとんどお金が残らなかった…。」と、なかなかお金が増えないことに。毎月給料が振り込まれたら、先ずは貯蓄する分を引き出して別の口座に入金する。ここで大切なことは、毎月の貯蓄額を夫婦で決めることです。それぞれの収入から、いくらずつ貯蓄をするのか、しっかりと計画を立てましょう!
(3)夫婦でマネープランを立てよう!
お金の貯まらない共働き夫婦には、長期的なマネープランがありません。
例えば、マイホーム購入のため「35歳までに1,000万円を貯めたい」、子どもを留学させたいから「55歳までに500万円を貯めたい」、定年退職後は年に2回は海外旅行に行くため、「65歳までに3000万円を貯めたい」という目標を立てることです。30歳の夫婦であれば、定年退職まで30年~35年あります。計画的に貯蓄をしていけば、マイホーム購入、教育資金、老後資金づくりなどを十分に行うとができます。先ずは、将来の夢や、お互いの趣味や生きがいなどを話し合いましょう!
2.60歳で3000万円持つ実現プラン
安心して豊かなセカンドライフを過ごすためにも60歳で3000万円は目指したい。「もっと準備をしておけばよかった。」とならないために、60歳で金融資産を3000万円貯める運用術を紹介します。
(1)35歳で貯蓄ゼロの場合、60歳に3000万円貯めるために必要な運用利回りは?
下図のように毎月の投資可能額によって運用利回りは違ってきます。例えば、毎月6.9万円の積み立てができれば、3%の運用利回りで25年後には3000万円を達成できます。
(2)目標利回り3%を達成するためのアセットアロケーションはこれ!
目標利回り3%を達成するための資産配分は、下図のように分散投資します。毎月の投資額6.9万円は、外国債券に4.8万円、外国株式に1.7万円、国内株式に9千円と3資産に配分します。資産配分が決まったら、次に個々の商品を選びます。個別銘柄にするか、分散投資の効果をより高めることができる投資信託にするかなどの選択肢が考えられます。
目標利回り3%のアセットアロケーション
(3)アセットアロケーションはメンテナンスが重要
当初作成したアセットアロケーションは、時間の経過とともに、それぞれの価格変動により各資産への配分比率が変わってきます。
そのまま放っておくと、必要以上のリスクを負ったり、目標利回りを達成できないといったことが起こりえます。アセットアロケーションの崩れたバランスを、当初の比率に戻す「リバランス」という作業を、年に1度は行っていきましょう。
3.まとめ
1000万円単位で貯金することは一見難しそうに見えますが、仕組みづくりさえしてしまえば誰でも出来てしまいますし、また達成感も大きいです。 どんなプランで貯めるかは人それぞれですが、共通していることは目的・時期・金額に応じて最適な仕組みをつくること。望む人生を過ごすためにも、お金を貯められる人への第一歩を踏み出してみませんか。
2019年5月20日
text by 久保田 正広
FPバンク