42.195キロというマラソンを人生に例えてみたいと思います。まずは、スタート地点の年齢を22歳に設定したいと思います。理由としては、今から30年前は大学進学率が40%に満たなかったのに対し、今では進学率が約56%超という時代背景もあるので、それに合わせてスタート地点を社会人デビューの22歳に設定したいと思います。ゴールを老後と想定し、どんなペース配分で走っていけばいいのか、またペースが乱れた場合にどのように対応していけばゴールできるのか見ていきたいと思います。
目次
1.老後までの人生はマラソン
(1)スタートから折り返しまで
みなさんはスタート時に何を思い描きますか?ゴールまでのイメージやペース配分、または今までの苦しい練習を思い出し気持ちを奮い立たせたりなどあると思います。人生においてのスタートは、駆け出しの社会人として夢や目標を持って臨むことでしょう。そのなかで成功や失敗を繰り返し、社会人としての生き方を学んでいくわけです。前半の大きな山場としては、仕事では昇格、あるいは転職などあるかと思います。プライベートでは結婚、そして住宅購入とこれからの生活の基盤を左右する大事なポイントがあります。ただ、タイミングや誤った選択をすると後半に影響が出ることになり大きな改善が必要となるケースがあります。前半は先々を見越しながらしっかりとペース配分考えることが後半へのカギとなってきます。
(2)折り返しからゴールまで
マラソンでいうと中間地点からゴールまでというのはとても苦しいポイントです。人生でいうとどうでしょうか。仕事では中堅やベテランといったポジションになり、人間関係も複雑に絡み合ってきます。生活面はというと住宅購入していれば住宅ローンの支払いや、お子様がいれば教育資金という大きな出費が重なります。いろんな意味で責任感が増し、若いころとは違ったストレスがかかってくるでしょう。前半でペース配分を考えて走った人や、早い段階で失敗に気づき、対策ができていた人はかなり楽になるわけです。つまり人生とは決して思い通りにいくわけではなく予想もしていなかったことが起こりえるケースもあるので、そうなった場合の対策というのが必要なのです。きちんとした形でゴールをし、第二の人生の扉を開きましょう。
2.老後に必要な資金を貯めていく方法
老後を安心で充実した生活を送るためには必要な資金作りをしていかなければなりません。お金の貯め方といっても様々で、収入が高いからといって貯金ができるかと言ったらそうでもありません。逆に収入が低い人が「なんでこんなに貯金できるの?」というケースも珍しくはありません。計画的にお金を貯めていくことができる人は何が違うのか見ていきましょう。
(1)老後のビジョンを明確にする
収入が高い、低いに関わらず老後に向けて計画的に貯蓄ができている人は将来のビジョンが明確になってる方が多いです。なんとなく「老後こうなってるだろうな」「なんとかなるんじゃないかな」という考えはとても危険です。
- ビジョンがあるから計画がある
- 計画があるから行動がある
- 行動があるから結果がある
- 結果があるからビジョンが達成できる
このサイクルを実行することにより老後資金作りの基盤ができます。
(2)ちょっとした工夫で差がつく老後資金
お金を貯めていくためには収入を上げたり、生活を切りつめたりして節約しなければなりません。ただ、思うままにお金を使っていては貯まりません。必要以上に節約をしてもおもしろくありませんし、ストレスから反動がくれば本末転倒です。そこで重要になってくるのが、目標を立てて使うお金と貯めるお金のメリハリをつける事。さらにそれが崩れないよう守っていくことが必要です。この「使う」「貯める」「守る」の3つのバランスが上手くとれていれば老後に貯めていくうえで差をつける事ができるでしょう。
3.まとめ
老後といっても漠然としていてよくわからないと思うかもしれませんが、誰にもいつか必ずやってきます。今を楽しく生きることも大事ですが老後に困らないように早い段階で将来の目標を持ち、それに向けて対応していくことが重要になってきます。ビジョン達成までにはいろんな困難があると思いますが、そのサポート役として我々FPがおりますので困った時はお立ち寄りください。
実はお金という「道具」は使い方が一つではありません。ある意味では最も使い方が多岐に渡る道具と言うこともできるでしょう。
FPはよく「お金の専門家」と表現されますが、これは「お金という道具の使い方をいろいろ知っている人」ということでもあります。あなたにとってどんなお金の使い方が正しいのか? FPと話すことでその視野を広げてみるのも良いのではないでしょうか。
2020年2月25日
text by 久保田 正広
FPバンク