今、よく話題になっているのが401K、iDeCo(イデコ)。メリットが多く利用する人が急増しています。ですが、メリットが多いからと言ってすぐに始めても大丈夫なのでしょうか?今回利用にあたって気を付けてほしいポイントを中心に解説していきます。
1.iDeCo(イデコ)(401K)って何?
確定拠出年金の個人型がiDeCo(イデコ)
①確定拠出年金とはなにか?
これはもともと、アメリカ合衆国の税法の確定拠出年金制度をお手本に作られた制度です。日本では、確定拠出年金制度には「企業型」と「個人型」があり、「個人型」の方の愛称を[iDeCo(イデコ)]と名付けました。iDeCoというロゴで売り出しています。ですので、れっきとした国の制度になります。
②メリット、3つの税制優遇
Idecoには3つの税制優遇があります。
1)掛金全額所得控除、2)運用益が非課税、3)受取時の税制優遇です。
なんといっても最大の税制上のメリットは「掛金全額所得控除」でしょう。自営業の方なら月額68,000円も所得控除できるということですから、年額35万円強。30年このiDeCo(イデコ)を実践すると1052万円も所得控除されます。ただ、将来の税制改正により内容が変更になる可能性があることは理解しておきましょう。
運用益が非課税になることや、受取時の税制優遇があるのはiDeCoの大きな魅力でしょう。
2.iDeCo(イデコ)のデメリットは何?
今回の本題でもあるiDeCo(イデコ)のデメリットについて解説していきます。
①ズバリ、401kのデメリットは60歳まで受け取れないこと
デメリットと言われているものの筆頭に来るものが、401kの制度はiDeCo(イデコ)も同様ですが貯めている年金原資は「60歳以降にしか引き出せない」ということです。
つまり貯めながら自己指図で運用する年金原資ですが、「貯まってきているからそこから借りたいな、解約したいな」とおもってもできません。万一、被保険者がお亡くなりになった場合は「死亡一時金」として払われますが、そうでなければ途中解約することができません。
また、貯めている期間が10年以下の場合は、受け取り始める年齢が最大65歳まで引き上げられます。(10年未満が61歳、8年未満が62歳、6年未満が63歳、4年未満が64歳、2年未満が65歳)
60歳以降にしか引き出せないということも、考え方によっては「解約できないからこそ、計画的に老資金を準備できるのだ」と考えるとすると、計画的にお金を貯める習慣がついていない方にとってはよいかもしれません。
②その他のデメリットについて
その他のデメリット。それは自分で運用する商品を決めて指図するため、「運用が失敗すると元本割れのリスクがある」ということです。もっといえば、「老後にもらえる金額が確定しない」というデメリットがあります。
日本人の場合は「確実性」を重要視する国民性がありますから、元本保証型の商品を選択する方が多いですが、インフレが年々進んでいくと「お金の実質価値」が下がりますから、金額は変わらなくても実質は目減りする可能性もあります。
ですから、自己指図で選択する商品に関しては加入者側も最低限の投資知識を持つことが求められていると言えるでしょう。
3.まとめ
(どんな制度にもメリット・デメリットはある)
「どんな法律にも例外がある」と言われるように、どんな制度にもデメリットはあるものです。iDeCo(イデコ)を使って「月10万円貯めたい!」と思っていても職業等によって毎月積み立て出来る金額に上限があればその制度が使えません。どの程度401k〔iDeCo(イデコ)〕に頼り、どの程度自分でアセットアロケーションを考えていくかについては、しっかりと始める前に考えておく必要があるでしょう。
2019年2月26日
text by 久保田 正広
FPバンク