お子様が「僕(私)、医者になりたい」と言い出したら…、できるだけ希望は叶えてあげたいですね。今回は、医学部までかかる教育費がどれくらいになるかをまとめてみました。
1.大学までにかかる教育費は?
先ずは医学部以外で、幼稚園から大学までにかかる教育費がどれくらいになるか、見てみましょう。ずっと国公立の場合と私立の場合では、どれくらい差があるでしょうか。
(1)ずっと国公立の場合
幼稚園から大学まで、ずっと国公立で進んだ場合の教育費は平均で約1,100万円かかります。内訳は、幼稚園から高等学校まで15年間で約550万円、大学4年間で約550万円くらいです。
大学生になると学費に加えて、自宅を出て生活費がかかるケースも多くなりますね。
国公立でも大学にはお金がかかるので、教育費の準備は、大学進学に合わせた計画がポイントとなります。
(2)ずっと私立の場合
幼稚園から高等学校までずっと私立の場合、15年間の教育費は平均約1,800万円くらいです。国公立と比べると約1,300万円も多くかかる計算です。
大学が私立の場合、文系と理系でも異なりますが、4年間の合計は大体800万円くらいでしょうか。国公立と比べると300万円くらい多くかかります。
従って、幼稚園から大学まで、ずっと私立で進んだ場合の教育費は、合計2,600万円くらいとなり、国公立コースよりも1,500万円も負担は大きくなります。
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2.医学部コースでかかる教育費は?
(1)医学部でかかる教育費
それでは医学部でかかる費用を見てみましょう。
先ず国公立大学の場合は、学部による差が無いので、6年間で850万円(学費350万+生活費等500万)くらい見込めば良いでしょう。
一方、私立大学の場合、6年間の学費が平均で2,400万円、それに生活費等を加えると3,000万円くらいはかかるでしょう。さらに学校によって数百万円の差があるようです。
(2)医学部コースでかかる教育費
以上を合計すると、幼稚園から医学部まで、すべて国公立コースだと1,500万円くらい、すべて私立コースだと5,000万円くらいかかる計算となります。
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3.まとめ
お子様の夢、それも「医師になりたい」という夢なら、ほとんどの親御さんはできるだけ叶えてあげたい、と思うのではないでしょうか。
でもそのためには、これまで見て来たとおり、かなり大きなお金がかかります。
特に私立コースを選ぶ場合は、国公立以上に独自の校風があることなどは魅力だと思いますが、経済的に非常な大きな負担となります。
夢を実現するためには、それぞれの家庭で現実に取れる選択肢を考えて、それに向けた資金計画を早めに立てて、早めに準備を始めることが重要だと思います。
<出典>
・文部科学省「平成28年度 子どもの学習費調査」
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/NewList.do?tid=000001012023
・国立大学等の授業料その他の費用に関する省令
http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=416M60000080016
・文部科学省「私立大学等の平成28年度入学者に係る学生納付金等調査結果」
http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shinkou/07021403/1399613.htm
・独立行政法人日本学生支援機構「平成28年度学生生活調査結果」
https://www.jasso.go.jp/about/information/press/2018040301.html
2019年8月26日
text by 久保田 正広
FPバンク