私立大学の学費って総額でいくらかかるのでしょうか?
また、どのように教育資金を準備していけば良いのかについて、ポイントと合わせて解説します。
目次
1.私立大学の学費の総額っていくらかかる?
私立大学の学費は総額でいくらかかるのだろうか?思っている以上にお金がかかるのが大学費用です。まして私立大学となるとさらに大きくなるかもしれません。では、いまの貯蓄残高で足りるのだろうか?今回は今からでも間に合う貯蓄方法を紹介します。
(1)私立大学と国立大学の学費の違い
私立大学の大学4年間の総額は国立大学と比べるとどうでしょうか。おおよそ200万円から300万円違うといわれています。
さらに、私立大学の文系か理系によっても違います。一般的に
- 文系:約700万円
- 理系:約800万円
かかるといわれています。しかし、実際にはもっと必要になるケースもあるでしょう。
子どもが一人暮らしをするようであれば賃貸料や食費などの生活費が上乗せで必要になりますし、そもそも学費は年々増えているという文部科学省のデータも出ています。
(2)今の貯蓄ってなんのため?
今、あなたの貯蓄額はいくらですか?それは何のために貯められたものでしょうか。子どもの学費のためですか?それとも子どもが独立した後の老後資金のためですか。もし、学費と言う目的で貯められていないとしたら、入学時までに大学4年間に掛かる『学費の総額の半分』を準備しておく必要があります。つまり、私立大学の理系に進むことを例にしてみると、入学時に400万円準備しておくといいことになります。もし中学~高校の6年間で貯めようとすると、
400万円÷6年間÷12ヵ月=5.5万円/月
毎月5.5万円貯蓄する必要があります。
お子様が育ち盛りの中、食費も増えることを考えると難しいかもしれません。ですので、今回は、積立以外に学費を捻出する方法をご紹介します。
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2.学費を捻出する方法
(1)働き方を変えてみる
昨今、共働きの世帯が夫のみ働いている世帯を越したなんて記事もありましたが、月々7万円の積み立てを夫だけの年収に頼るものは難しいものです。また、食べ盛りの子どもを抱えて日々の生活の中から月々7万円を捻出すると生活が窮屈に感じるでしょう。
そこで、もし妻が今専業主婦だったらパートに出てみるのも一つでしょう。子どもも高校生になると親元から離れ友人と過ごす時間が多くなるでしょう。時間が出来た中で、月々7万パートとして働くと今の生活スタイルを変えずに子どもの大学費を捻出することができることになります。
(2)保険を見直す
今加入している保険はどのような内容ですか?この質問に答えられる人はそれほど多くないのかもしれません。自分たちが加入している保険がどのような内容のものなのか答えられないということはいらない保険に入っている可能性もあります。
日本の世帯の8割以上が加入している保険ですが、中には総額で1000万円以上の保険料を掛け捨てで払っている人もいます。その1000万円が手元にあったらどうでしょう。学費はもちろん老後資金にもなりそうですよね。今加入している保険を答えられない人は今すぐ見直をしてみるのも方法の1つかもしれません。
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(3)「教育資金の非課税制度」等を利用する
もし、ご両親や祖父母がお金を持っているならば、平成25年4月より始まった教育資金や結婚子育ての非課税枠制度を利用するのも有効な手段の一つでしょう。
簡単な概要を説明しますと、通常暦年贈与として110万円以上の贈与は贈与税が掛かりますが、教育資金の非課税制度を利用すると1,500万円までの贈与に関しては、非課税で受け取れます。
また、平成27年4月よりスタートした結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置を利用すれば同じように1,000万円までの贈与でしたら非課税となります。
ただし、こちらの制度は令和5年3月31日までになっているため、利用するならば早急に行う必要があります。
3.まとめ
いかがでしたか。私立大学の費用は思っている以上に掛かります。子どもが大きくなるまで時間があるから大丈夫と思っていても、しっかりと対策をしておかないと預貯金が空っぽになってしまうなんてこともありうるかもしれません。そうならない為に、今から資金計画を立てておくことが必要です。
2019年1月31日 text by 久保田 正広 FPバンク