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2019.3.26
相続相談

知らないと損する生命保険の相続対策!~上手な活用方法は?

生命保険と言えば、先ず「遺族のために入るもの」というイメージですが、役に立つのはそれだけではありません。生命保険は「相続」でも大きな力を発揮します。今回は相続対策として知っておきたい生命保険の活用法をお話します。

1.生命保険で相続税額を減らす

(1)「500万円×法定相続人の数」の非課税限度額を使う

相続税は、遺産額が「基礎控除」より多い場合に課税、少なければ課税無しというのが基本ルールで、基礎控除は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で計算されます。例えば法定相続人が3人で遺産額が4,800万円以下であれば相続税はかかりません。

生命保険の死亡保険金も、その保険料を被相続人(死亡者)が負担していたものについては相続税の課税対象となりますが、死亡保険金には上記基礎控除とは別枠で「500万円×法定相続人の数」という固有の非課税限度額が設けられており、例えば法定相続人が3人で、3人が受け取った保険金の合計額が1,500万円を超えなければ課税されないので、これをできるだけ利用することを考えましょう。

例えば、先程の法定相続人が3人の例で、基礎控除額以上に1,500万円を預貯金で持っていた場合は全額課税対象となりますが、これを一時払生命保険の加入を通じて死亡保険金で受け取ることで、非課税とすることができます。

一時払いの生命保険であれば加入条件が厳しくないものもありますので、生命保険の金額が非課税限度額に達していない方は検討されると良いでしょう。

(2)死亡保険金以外の「非課税限度額」

「死亡保険金」でその効果を発揮した「非課税限度額」ですが、「死亡退職金」にも、生命保険と同様の制度があります。
死亡後3年以内に支給が確定した退職手当金・功労金等は、相続税の課税対象となる一方、「500万円×法定相続人の数」の非課税限度額があります。
会社経営者の方であれば、退職時期や事業承継の方法を工夫して活用を考えてみてはいかがでしょうか。

(3)生前贈与による対策

相続税対策として、生前に資産を贈与して遺産を減らしていく方法はよく知られています。ただし何も考えずに贈与をすると、税率が高い贈与税の餌食になってしまいます。
年間110万円の贈与税の基礎控除や、住宅資金に代表される贈与税非課税の特例を上手に使っていきたいものです。

2.生命保険金で相続手続きがスムースに!

生命保険に話を戻すと、生命保険は節税だけにその効果を発揮するものではありません。相続対策の重要なポイントである「分割対策」や「納税資金対策」にも役に立ちます。

(1)分割対策にはこう使おう!

意外と難しい遺産分割。特に資産がマイホームだけなどというケースでは、分割方法を巡って遺族間でトラブルが起こりがちです。この場合は、マイホームを継ぐ人を一人に決め、その他の相続人に対しては代償分割を行うという方法があります。

代償分割とは、まとまった資産を受け取った人が他の相続人に対して金銭を払うというやり方で、生命保険金があれば、この元手となる金銭に使うことができます。ただし生命保険金の受取人指定を間違えると余計トラブルになってしまうこともあるので注意が必要です。

(2)納税資金対策にはこう使おう!

相続税は「現金で一括納付」が基本です。場合によっては物納も認められますが、そのためにはいくつかの要件を満たさなければなりません。納税用の資金を作るために土地を売り急いだら結局買い叩かれてしまった、というのは相続の世界ではよく聞くお話です。

生命保険金があれば、この納税資金の準備にも活用できます。予め相続税額を計算して、そのための生命保険に入っておくという方法です。保険のコストは一定かかりますが、納税資金がないために慌てる事態は避けたいものです。

3.まとめ

若い時はお子様などのために入ることが多い生命保険ですが、子育てが終わっても、いつか来る相続のとき、また大きな力を発揮します。
相続に備えるという見方で、生命保険を見直してみてはいかがでしょうか。

2019年3月26日
text by 久保田 正広
FPバンク

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