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2020.9.1
家計・ライフプラン

現役独立系FPが伝授する!家計見直しが成功する5つのステップとは?【全体編】

こんにちは、FPバンク編集部です。

今回は「家計の見直し」について!「家計の見直し」と聞くと、皆さんはどのようなことをイメージしますか?

つらいもの?楽しいもの?色々とだと思いますが、なんとなく我慢とか節約とかそういったことをイメージされる人も多いのではないでしょうか?

そして一度は何かしようと思って、「家計簿を買って毎日つけよう」と思ってみたり、スーパーではできる限りに安いものを買うようにしてみたりと取り組まれたことがある人も少なくないのではないでしょうか?

それでうまくいっている方は大丈夫です。

ですが、ご自身の満足のいく「家計の見直し」できていない方は是非このコラムを読んでください。

「家計の見直し」には成功するための順番があります。今回はその順番と具体的なポイントを関連記事も含めて掲載していますので、それらを読んでいただき、実践できればきっと理想としている家計の姿になるはずです。

1. 家計見直しとは?

(1)家計の見直しとは? 

一般的に、家計の見直しと聞くと、生活費を削ることを中心に考えがちですが、実はそれだけではありません。

私が考える家計の見直しとは、①「収入を増やす」、②「支出を減らす」、そして③「お金を育てる」仕組みをつくることそのものだと思っています。

例えば①の収入を増やすため、1か月に3万円は貯めようとか、今までは捨てていたものでも、フリマアプリを使うことやオークションサイトに出品する。これらも立派な家計の見直しといえます。

(2)家計の見直しのポイント

今回のコラムでは家計見直しの全般的なところを書いていますが、生活費、保険、住宅費見直しの方法についても別のコラムに解説していますので、ご参考にしてください。

まずは、今回は全体的な家計見直しの考え方についてお伝えします。

2.家計見直し!の5ステップ

(1)ステップ1.臭いものにはふたをしない!現状把握は必ずやりましょう!

現状分析にも大きく2つの視点があります。1つは大きな視点、2つ目は小さな視点です。

1つ目の大きな視点とは、老後まで含めて今の家計の状態で貯蓄の推移をシミュレーションした際に5年、10年、20年先の貯蓄額がいくらになっているかを把握することです。

2つ目の小さな視点とは、1つ1つの支出の項目でいくら使っているかを把握することです。

特に大切なのは1つ目の「大きな視点」です。下記の2つの図をご覧ください。下記の図1、図2はどちらも「貯蓄残高」の推移を表したグラフです。
図1 貯蓄残高推移表①
棒グラフ
図1では老後に貯金を使い果たしてしまう様子が見て取れます。

図2 貯蓄残高推移表②

一方、下記の図2は家計の見直しなど貯める仕組みなどを活用することによって、未来の貯金が潤沢になっているのが見えます。

1つ1つの細かな支出も把握することは、もちろん大切なのですが、果たしてそれはいくらカットすれば良いのでしょうか?

もし、必要以上にやりすぎてしまったら、生活そのものがストレスになってしまい何のための貯蓄が分からなくなってしまいます。逆に、少なすぎてしまったら、図①のように老後の生活が辛いものになってしまうかもしれません。

ですので、まずは、今の家計のまま言ったら将来どうなるのか?ここから考えるのが何よりも大切です。具体的な考えるポイントについて解説していますので、ライフプランニングをやろう!をご参照ください。

続いて1つ目の小さな視点の方についての把握方法についてです。まずは主な生活費の項目を洗い出してみましょう。

【生活費一覧】
食費・・・食費、お菓子、お酒、水代など
水道光熱費・・・・電気、ガス、水道
通信費・・・・固定電話、携帯電話、インターネット、サブスク関連費用
遊興、交際接待費・・・・外食、レジャー、映画、本など
交通費・・・・定期代、交通費、ガソリンなど
美理容代・・・・美理容代、化粧品など
医療費・・・・病院代、薬代、など
衣服費・・・・衣服代関連
生活雑貨・日用品 ・・・・日用品、生活雑貨代など
教育費 ・・・・塾、習い事、資格など
交際・・・・交際費、冠婚葬祭など
住宅費・・・・住宅費、修理代など
ペット・・・・ペット関連の費用
保険・・・・生命保険、損害保険、ペット保険など
税金、社保代・・・・所得税、住民税、固定資産税、自動車税、社会保険料全般
その他費・・・・その他

赤字は一般的に固定費に分類されることが多い項目です。毎月必ず発生する費用としておきます。

これらを把握することで月2万円浮かすことができれば、年間24万円、30年で720万円になります。非常に小さな積み重ねが結果的に大きな差を生みます。

このお話をすると家計の見直しは支出で何とかしようと考えがちですが、あくまで生活費のカットは家計見直しの1つの手段にすぎません。

①「収入を増やす」、②「支出を減らす」、そして③「お金を育てる」仕組みをつくることの総力戦で考えることを忘れないでください。

(2)ステップ2.いくら貯蓄しないといけないの?を知る!

下記の図3で貯蓄残高の推移をみていただくと実はいくら貯蓄していく必要があるのかがわかります。

ここで注意しないといけないことは、年齢によって、貯める時期と貯められない時期があるということです。どういうことかというと、改めて図の2を見ていただくと①(35歳~50歳まで)の部分と②の部分(50歳~56歳)をご覧ください。

①の期間ではお金の貯めることはできていますが、②の期間ではできていないことが分かります。

具体的に貯蓄目標を立てていくには、30歳~50歳までは○○万円を「貯める」、50歳から55歳までは○○万円の「支出に押さえる」といった柔軟性を持たせた貯蓄の作戦が必要になることが分かります。

そういった「自分はいつまでにいくら貯める必要があるのか」をわかった上で、家計の見直しに取り組むのと、まったく知らない状態でとりあえず取り組んでいるのとでは、安心感は全く違うでしょう。

予め、貯蓄額などはシミュレーションしておくことが大切でしょう。

図3 貯蓄残高推移表

(3)ステップ3.あなたにできることは?優先順位で考える!

ここではポイントが3つありますので、触れていきたいと思います。

①人生の三大資金の中で重視するものは?
人生の三大資金とは、教育資金、住宅資金、老後資金です。どれも大切と言ってしまうとそれまでですが、その中でも、あなたにとって特に重視したいものはなんでしょうか?

例えば、子どもにはしっかりと教育をつけてあげたいと思うから、私立小学校に行かせてあげて、そのためには習い事をさせてあげたいとか。子ども2人以上は絶対に欲しい。

あとは、住居については、駅から5分以内で、なるべく高層階が良い。新築が良い。など色々と重視することは人によってあると思います。

ですが、すべて完璧に手に入れられる人はそれほど多くないでしょう。だからこそ、優先順位を決めていただき、少なくともこれは譲れないという価値観を貯蓄の計画を立てる前には、考えておくことが大切です。

夫婦でもし、考え方や価値観が異なるのであれば、早い段階ですりあわせをしておくことも必要もあるしょう。

②これを止めてしまうとストレスになることは?
家計の見直しで最も難しいのは「継続」です。ダイエットや資格の勉強などにも非常に似ているかもしれません。

家計の改善は続けたものが勝つというところがあります。ですので、できる限りストレスフリーでやっていける方法をご自身なりに考えていただくと良いと思います。

③万が一の自分と家族のリスクには備えられている?
この内容については、ズバリ解決!生命保険の見直しの6つの「鉄則」!にて詳細に解説しているので、そちらをご参照ください。大切な考え方として、自分や家族に災害や大病などがあった場合、生活が悪い意味で大きく変わってしまう可能性が高いということです。

お金も体力も時間もかかることもあるでしょう。そこを置き去りにして、家計の見直しは語れません。ぜひ、そこにリスクも踏まえた家計の見直し策を立ててください。

(4)ステップ4.具体策を考える!それぞれのポイントとは?

①収入を上げること
「収入を上げる」と一言で言ってもそんなに簡単ではないでしょう。

実際に会社員の方であれば、転職か出世か残業か副業でもしない限り、収入を上げるのはなかなか難しいかもしれません。働き方も変わってきている時代なので、収入のあげられる手段のある方は活用しても良いと思います。

もう1つは節税です。節税をすれば手取りを増やすことができます。源泉徴収を見てみると実は節税できる余地がある方も多いです。

どんな節税があるかは別のコラムに書いておりますので、そちらをご参照ください。

【節税関連】
●「知らなきゃ損!?サラリーマンでもできるカンタン節税法」
【生命保険料控除】
●「個人年金保険、保険料控除もうまく使って、おトクに貯めよう!」
「生命保険料控除を上手に使って資産形成ができる⁈」
【扶養控除について】
●扶養内で働くには?!知っておきたい2つの壁「税金の壁(103万円と150万円、201万円)」と「社会保険の壁(106万円と130万円)」
【住宅ローン控除関連】
●「【初心者OK】住宅ローン控除で損をしない3つの方法」
●「もうダマされない!住宅ローン控除とお得の影に潜む罠」

②支出を減らすこと
支出を減らすには3つのポイントがあります。
1:金額が大きい>金額が小さい
2:継続的に効果がある>短期的な効果しかない
3:ストレスがたまりにくい>ストレスになる

この1~3のポイントでご自身にできることを取り入れ見ていただくのが良いです。生命保険や住宅費は典型かもしれません。

さきほど様々な支出の項目を上げましたが、この①~③については当てはまるケースが多いのが保険料、住宅費、自動車費、水道光熱費でしょう。このあたりからまずは、カットできるかどうか検討してみて下さい。

(5)ステップ5.自分のお金の習慣を見直す

すこし精神論になりますが、人の習慣には主に3つのレベルがあるといわれています。
1.行動の習慣(1か月継続できたら)
2.身体の習慣(3か月継続できたら)
3.思考の習慣(6か月継続できたら)
家計の見直しができたかどうかは「結果」ですので、「行動」できたかどうか自信を評価してもらえると良いです。ほとんど人の脳は習慣、くせで動いており、新しいものを取り組むには相当のエネルギーを要します。

ですが、習慣化することで苦ではなくなってきます。典型的な例が自転車の乗ること、お箸の持ち方ですね。知らない間にできるようになって、今や何も考えてなくてもできるでしょう。

これが習慣の力です。さて、これをお金に置き換えると皆さんは以下のような習慣を持っていないでしょうか?
・コンビニでついていらないものを買ってしまう
・ストレスがたまった時は、暴飲暴食やショッピングをする
・安売りに弱い
・毎週立ち寄ってしまうお店があるなどなど
・分割払いが常態化している
・入ってきた給料が残らない
・通帳をほとんど記帳しないなど

こういう習慣を持っている方は、お金の流れが見えていなかったり、積もり積もって数十万円の支出になっていることも珍しくありません。この辺りは家計の見直しの弊害になりますので、ぜひ改善しなければならないです。

どうすれば良いか少しだけアドバイス。

それは、「待つ」技術を身に着けることと「情報を集約する」ことです。「待つ」技術とは、買いたいと思ったものについては「1週間待ってから買う」ということです。

日常生活で必要なものは別ですが、突発的に欲しくなったものについては購入を1週間先送りにするというルールを実践してみて下さい。すると、不思議なことに購入したいという欲求が1週間前はあったんですが、いつの間にかなくなっていることに気づきます。

逆に1週間たっても欲しいと思っているものについては購入して良いとしてください。これをするだけで支出の相当は抑えることができますし、気持ちのコントロールができるようになります。

もう一つの「情報を集約する」は、クレジットカードや銀行預金などなるべく1~2つにまとめてできる限りデジタルの力を借りるということです。ATMに行くのが煩わしいのであれば携帯で見れるようにすれば良いだけですので、ぜひ技術の進歩を積極的に取り入れて下さい。

3.家計費把握に便利なツール4選

大人の事情から具体的に会社名や商品名を出すことは難しいですが、方法をいくつかピックアップしますので、ご参照下さい。

(1)デジタルで管理2選

①家計簿アプリ
検索エンジンを使って、家計管理と検索するとたくさん出てきます。その中で、いくつかダウンロードしてみて実際に使ってみると良いと思います。

無料でもできることはかなり多いですので、面倒な計算やクレジットカードの連携などすべてやってくれます。筆者も最も有名と思われる家計簿アプリを使っております。

項目を分けるなどの初期設定はいりますが、資産運用の成果なども連携させることができるので、非常に使いやすいです。月別、年別に管理できるのは非常に便利です。ただ、中途半端に導入してしまうと訳が分からくなるので、面倒くさがらずに取り組んでほしいと思います。

最近はレシートを写真でとれば、反映してくれるアプリもあるので、自分にあったアプリを見つけることができるでしょう。

②エクセルで管理する方法
テンプレートがたくさん無料で配布されているので、好きなフォーマットでかつ、カスタマイズも自由にできるので、便利です。Excelが得意な方であれば有効ですね。ただ、PCをいちいち立ち上げたりしないといけないので、そのあたりは少し煩わしいかもしれません。

(2)アナログで管理2選

③ノートや家計簿に記入する方法
いわゆる一般的な家計簿をイメージです。簡単に始められますし、費用もほとんど掛かりませんので、一度はやったことある人も少なくないのではないかと思います。

手で書いていくので、支出が減っているとダイエットと一緒で実感が沸いて良い面もあります。ただ、継続するためにはそれなりの意思と時間が必要になりますので、挫折する人が多いのもこの方法です。

④ずぼらに集計
ずぼらに集計等はレシートや領収書をカテゴリー別にファイリングしておいて、1週間に一度や月末にまとめて集計する方法です。レシートや領収書をポンポンファイルに入れていくだけなので、そんなに手間ではありません。日々やるのが大変だなと感じる方にはお勧めです。ある程度まとまってから集計をしますので、リアルタイムではわからないのが難点といえます。

どの方法もあくまで「家計の見える化」をサポートしてくれるものにすぎません。どの方法にも関わらずしっかりと家計の見直しの本質を忘れずに、①~④を活用しながら、取り組んでいただきたいと思います。

4.まとめ

今回は、家計の見直しの全般的なお話し、考え方の順番、家計の管理の便利なツールをご紹介しました。

家計の見直しは順序だてて行っていただくことで成功できる可能性がグッと上がります。具体的なテクニックも大切なのですが、家計の見直しができるかどうかは「習慣化」と「マインド」の力によるところが大きいのも事実です。

無意識にできるようになれば、もはや失敗しようがないでしょう。

ぜひ、まずはテクニックに走る前に、考え方やどこまでやればよいのかを把握して習慣化できる方法で実践してください。

別のコラムにて、具体的な生活費の節約や節税については書いていきますので、お楽しみに。

2020年9月1日
text by 久保田 正広
FPバンク

 

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