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2020.7.21
保険・学資・年金

あなたにとっておすすめの医療保険とは・・・

こんにちはFPバンク編集部です。

病気やけがの備えというとまず医療保険の加入を考えるのではないでしょうか。

就職、結婚、お子様の誕生を機に医療保険への加入を検討し始める方も多いと思います。でもいざ検討し始めるとその数の多いことに驚くのではないでしょうか?

最近では健康になる行動をすると保険料が安くなる「健康増進型」の保険など新しいタイプのものも出てきてさらに種類も多くなっています。

さてこの中からおすすめの医療保険をどうやって見つけたらいいの?私に合っているものはどんな保険なの?そもそも医療保険に加入する必要があるの?そんな疑問にお答えできるよう、ここでは医療保険の仕組みや種類、健康保険の制度などについて解説します。

これを読んであなたに合った医療保険を見つけてください。

1.病気と医療保険 について

(1)医療保険とは何でしょう

医療保険は病気やけがで入院した時の治療費や手術費用を賄うことを目的とした保険です。

日本には健康保険制度がありますが入院時にかかる差額ベッド代や、交通費、入院に伴う雑貨の購入や食費などは自己負担となります。

治療費においても先進医療という健康保険適用外の高度な治療が受けられるものもあります。

最近ではこの先進医療費を保険で備えたいという方が多くなっているようです。これらの出費に備えて加入するのが医療保険です。

(2)医療保険の仕組み・・・「主契約」と「特約」

医療保険は主契約と特約でできています。

主契約は入院費用や手術費用です。

*入院費用の保障(入院日額〇〇円)+その他の特約(がんと診断された際の一時金など)

医療保険に付帯する特約ですが、例えば・・・

・通院の保障…入院した後に通院した場合に受け取れます。

・先進医療の保障…厚生労働省が認定している先進医療を受けた場合に受け取れます。

・ガンの保障…ガンと診断された時の診断一時金や入院給付金を受け取れます。

・三大疾病の保障…ガン、急性心筋梗塞、脳卒中と医師に診断されて保険会社所定の状態になった時に受け取れます。

・女性疾病の保障…女性特有の疾病で入院や手術をした場合に受け取れます。

主契約に特約をカスタマイズすることによってあなたにとって必要な医療保険、おすすめの医療保険が作れるわけです。

もちろん、主契約の金額や特約によって保険料が変わってきますので必要な保障を無理なく準備していきたいですね。

2. 医療保険には様々なタイプがある

(1)「定期保険」と「終身保険」

医療保険は定期保険と終身保険の大きく2つに分けられます。この2つの違いは「保障の期間」です。

定期保険は定められた期間のみを保障し、その期間が終われば保障も終わってしまいます。一方終身保険は一生涯の保障が続きます。

医療保険は病気やケガの治療費や入院費を受け取るものですがその保障がいつまで欲しいのかがポイントになり、それぞれメリット・デメリットがあります。

定期保険は期間が定まっているので保険料を割安に抑えることが出来ますが、期間が終われば保障も終わってしまいます。

通常保障が終わって次の保険に入りたいという時は同じ保障でも保険料が上がってしまいます。ですが限られた期間だけ保障が欲しいという方であれば安く準備できますので合っているといえるでしょう。

例えば就職したばかりで蓄えがない時だけ保障が欲しい、といった場合などです。

次に終身保険ですがこちらはなんといっても保障が一生涯続くということが特徴です。

年齢が高くなるにつれて病気になって入院する可能性も高まりますね。高齢になった時に十分な貯蓄が確保できていれば良いですが、そうでない場合のことを考えると一生涯の保障を備えておきたいという方が多いのでしょう。

最近の医療保険は終身保険が多くなっていますね。

しかし終身保険の場合は一生涯の加入を前提としているため、途中で契約内容を変更することはできません。

また一度解約して新たに契約し直すと保険料が上がってしまいます。

もともと一生涯の保障の保険料となっていますから定期保険と比べると割高になっています。

これらを踏まえて加入の際は将来のライフプランをよく考えたうえで慎重に検討する必要があるでしょう。

(2)「掛け捨て型」と「積み立て型」

医療保険は「掛け捨て型」と「積み立て型」にも分けることが出来ます。

この2つにもそれぞれメリット・デメリットがありますのでそれぞれの特徴を理解してどちらが自分に合っているか確かめてみてください。

・掛け捨て型のメリットは何といっても保険料が安いということでしょう。

また、保険の見直しがしやすいということも挙げられるでしょう。積み立て型は早期に解約すると返戻金が少なくなってしまいます。

掛け捨ての場合のデメリットは病気やケガで保険を使わなかった場合、保険料が返ってきません。払った保険料が無駄になってしまうという言い方もできるでしょう。

・積み立て型の医療保険は満期や更新、中途解約の時などにお金が返ってくるものです。

病気やケガで保険を使わない場合も保険料の全てが無駄にはならないということです。また一種の貯蓄として考えることもできるのでなかなか貯められない方は利用するという方法もあるでしょう。

ですが注意していただきたいのは保険料の負担が大きいという点です。結局、病気やケガの保障となる掛け捨ての部分と貯蓄部分の保険料を払っているようなものなのです。

このような仕組みなので一種の貯蓄といっても払った保険料を上回るような運用や利回りは期待できるようなものではありません。

健康還付金や満期祝い金という形で出るものもあるので、健康に自信のある方は選択しても良いかもしれませんね。

(3)健康に不安のある方は?

医療保険には様々な種類のものがありますが、中には健康に不安がある方も加入できる保険があります。

引受緩和(緩和告知)型や無選択(無告知)型などです。保険会社は健康状態によっては加入を断ることもありますが、健康に不安があるからこそ入りたいという方もいます。

そんな方のために引き受けの条件を緩くする代わりに保険料を高くしたタイプの保険も販売しています。

・引受緩和型とは告知項目を減らして、加入しやすくしているものです。

・無選択型とは文字通り告知をしません。健康状態で断られるということはないのですが、保障を受けるには様々な条件や制約があります。

無選択型は緩和型よりもさらにリスクが高い方が加入することも考えられるため保険料はさらに高く設定されています。

<関連記事>保険相談パーフェクトガイド!失敗しない相談先の選び方

3.医療保険でどれくらい準備したらいいの?

(1)入院給付金は何日型を選ぶ?

医療保険の入院給付金は何日型を選んだらよいのでしょうか?

パンフレットなどを見ると、「1入院〇〇日」などと書いてありますね。

これを「入院日限度日数」といい、1回の入院で何日まで保障するかということです。「60日型」、「120日型」などがあります。

そこで気になるのが実際にはどれくらいの入院日数となっているかというところではないしょうか?以下は傷病・年齢別の平均在院日数です。

傷病別
注:
1.2017年9月1日~30日に退院した者を対象としたもの。
2.総数には、年齢不詳を含む。
3.統合失調症には、統合失調症型障害と妄想性障害を含む。
4.気分(感情)障害には、躁うつ病を含む。
5.心疾患は高血圧性のものを除く。

<厚生労働省「患者調査」/平成29年>

このように入院日数は傷病によって大きな差があります。

傷病の重症度や年齢によっても変わってきますが平均すると29.3日となっています。認知症や統合失調症などは特に長くなっていますが、その他はほとんど60日以内。脳血管疾患が比較的長く78日となっています。

入院限度日数が60日あればおおかたの疾病はカバーできると考えることもできるでしょう。

また、脳血管疾患は比較的長期ですので手厚く準備したい方は特定疾病の特約を付けてカバーするなどの対策をとっても良いでしょう。

(2)入院給付金はいくらにする?

さて1日あたりの入院給付金額をいくらに設定するか決めるにも実際に入院したらいくらかかるか把握する必要がありますね。

冒頭でも説明した通り、自己負担するものには公的医療保険制度の手適用外の先進医療費、差額ベッド代、入院時の食事代、入院時の日用品、交通費などがあります。

以下に1日あたりの自己負担費用の集計結果を載せましたのでご覧ください。

自己負担費用

 

この結果をみると一割合が多いのは10,000円~15,000円未満です。

さらに平均で見ると23,300円になっています。23,300円は多いと感じるかもしれません。

(注3)治療費、食費、差額ベッド代、に加え交通費(見舞いに来る家族の交通費も含む)や衣類、日用品などを含む。とありますが、交通費や日用品を加えると思った以上に高くなるかもしれませんね。

こういった費用を全て入院給付金で準備するのか、もしくは預金で準備できるのか?が判断材料になりそうですね。

入院日額20,000円以上用意するとなると掛け捨ての場合はかなり高額の掛け金を掛け金になるでしょう。例えば1番多い10,000円~15,000円を参考に入院日額は10,000円以内にとどめ残りは預金で準備するということでも良いでしょう。

(3)通院給付金はつけた方がいいの?

入院保障の他に代表的なのは通院保障です。通院に対しての保障といっても、対象となるのはほとんどの医療保険で入院前後の通院に限られています。

このため入院せず通院だけで済んだ場合は対象外となります。当たり前ですが風邪などでは保険金は請求しないですよね。

では、入院前後の通院はどれくらいの割合、日数で発生しているのでしょう。厚生労働省「患者調査」(2016年)によると、入院患者の約8割が入院前後に通院して治療を受けているということです。

入院するような病気になった場合、多くの割合で必要になってくるということですね。

しかし、後ほど詳しく触れる公的医療保険制度がありますので治療費の負担はそれほど大きくありません。

ご本人やご家族の負担となるのは交通費、家事代行などの費用。その他収入減などです。特に休業が大きく負担となる自営業の方などは検討した方がよいかもしれません。

(4)先進医療はどれくらいかかる?

先進医療の特約が欲しいから医療保険に入るという方もいらっしゃるようです。

では先進医療とはどんな治療なのでしょうか?特定の大学病院などでは難病などの研究が進められています。

そこである程度実績を積んで厚生労働省に認定されるとはじめて先進医療と認められます。ですから先進医療を受けられる医療機関は限られています。

また、先進医療は公的医療保険の対象にする前段階のものですので、対象となる治療は随時変わってきます。

<関連記事>子どもの医療費助成制度は地域によって内容が違う?加熱する助成拡充競争

4.公的な保険制度を知っておきましょう

医療保険を検討する際には健康保険制度を知っておくことが大切です。まず、現在の公的保障制度では健康保険証の提示で1割~3割の負担で済みます。

また次で詳しく解説しますが高額療養費制度や傷病手当金制度があります。

日本の制度ですと病気やケガの場合にはある程度の保障が整っていますので、ご自身が加入している公的医療保険の支給額を確認して民間医療保険でどれくらいの保障を準備したらよいかの目安にすることができるでしょう。

ただ保険組合では収支が厳しいところも出てきているようです。状況によっては制度の変更などでてくるかもしれません。

(1)高額療養費制度について

高額療養費制度とは、一か月間に支払った医療費の自己負担額が一定額(収入によって異なります)を超えた場合に、その超えた部分が高額療養費として還付される制度です。

また、加入している健康保険から事前に所得区分の認定証を発行してもらうことにより、窓口での支払いが限度額までで済むようになりました。

高額療養費

出典:厚生労働省保険局・高額療養費制度を利用される皆さまへ

このように仮にひと月100万円の支払いがあっても実際に医療機関に支払う自己負担額はそれ程大きくはならないことがわかります。

ただし、差額ベッド代、食事代、先進医療費などの保険適用外の費用は対象になりませんので注意してください。

また、付加給付といって健康保険組合などが高額療養費の自己負担額を超えた部分にさらに上乗せして払い戻す制度もあります。お勤め先の制度を確認してみてください。

(2)傷病手当金について

傷病手当金とは、事業外の事由での病気やケガの療養で仕事を休んだ場合、最長1年6カ月の間、標準報酬日額(月給や諸手当等を1日あたりで計算した額)の3分の2に相当する額が支給されるというものです。

次の図のように仕組みは健康保険と共済組合では支給期間に違いがありますので注意が必要です。

また、自営業の方などが加入する国民健康保険では任意給付となっています。実際に実施している市区町村は少ないようです。

このように加入している公的医療保険で受けられる保障が変わってきますので、ご自身の加入の制度を確認しておくと良いでしょう。

 

傷病手当金

 

出典:厚労働省保険局・傷病手当金制度

 

<関連記事>高額医療費時代!病気別医療費と国の補償制度を徹底解剖

5.あなたにとっておすすめの医療保険とは

(1)加入している公的保険制度を確認しましょう

今まで解説してきたようにまず、加入している公的健康保険制度を確認しましょう。

あなたが今病気になったり、働けなくなったりした場合、高額療養費制度や傷病手当金でいくら給付を受けることができるでしょうか?

例えば自営業の方などが加入している国民健康保険は傷病手当金や出産手当金が無いなど健康保険(協会けんぽ等)と比べると受けられる保障が少なくなっています。

さらに休業した場合にはその日数分の収入がなくなるなどダイレクトに生活に影響が出ますので保障を手厚くした方がよいでしょう。

また健康保険(協会けんぽや各企業の健康保険組合)はその種類によっても保障内容が変わってきます。

例えば高額療養費制度でも独自に付加給付をつけたり、支払限度額の引き下げを行ったり。また出産育児一時金の上乗せがある場合もあるようです。

(2)どんな保障を重視しますか

制度を確認したら次に民間の医療保険が必要なのか見極める必要があります。

仮に入院してひと月100万円の医療費がかかったとします。

高額療養費制度がありますので、実際の負担上限金額は8 万~10万円になります。この金額が大きな負担になるようであれば医療保険で準備する必要があります。

差額ベッド代などの自己負担分プラス上限額を払っても余裕のある貯蓄残高は確保しているでしょうか?

例えば社会人になってまだ貯蓄は少ないものの、親には迷惑かけたくないという方。結婚したばかりの方や大きな出費の予定のある方なども医療保険で準備しておいた方が安心ですね。

また(1)でも解説したように国民健康保険に加入の方は保障が薄い部分もありますので民間の医療保険を使って保障を充実させると安心ですね。

入院の他にも通院が長引くと様々な費用の負担が出てきます。通院に交通費の多くかかる方、ベビーシッターや家事代行を依頼する費用の掛かる方、通院に伴い収入が減る可能性が高い方などは通院に対する保障を準備した方がよいでしょう。

それから、医療保険に加入したいと思っている方はそもそも健康に不安のある方ですね。必要性が高いですので保険料は高くなりますが、引受緩和(緩和告知)型や無選択(無告知)型で保障を準備しておくのもよいでしょう。

(3)医療保険を使うか、貯蓄で準備するか

では病気になった場合の保障をどう準備しますか?

保険を使えば払った金額に対して万一の場合に備え大きな保障を準備することが出来ます。

一方病気になった場合の保障は必ずしも医療保険である必要はありません。公的医療保険制度の不足分をカバーできるだけの貯蓄額があればよいのです。

また保険と貯蓄を使い分けることが必要です。例えば定期と終身の比較をすると定期保険の方は保険料が安くて済みますので、貯蓄ができるまでの期間限定という考え方もあるでしょう。

また、国民年金のみの方や老後資金に余裕がないと予測できる場合は終身で備えるとよいでしょう。保険料の支払いに余裕のある方は60歳や65歳払いにすることによって老後の負担が軽くなります。

医療保険はもしもの時に手持ちよりも大きな金額を準備できるとお伝えしましたが、長期間掛け捨てにしていると月々は少ない負担でもトータルでは大きな金額になっています。

例えば月々5,000円でも12か月だと60,000円。30年払い続けると180万円になります。この金額を多いと考えるか、少ないと考えるかは個人差があると思いますが、毎月口座から引かれていると支払っているという感覚がなくなってしまいますので注意しましょう。

代わりにずっと積立を続けていれば180万円貯まっています。貯蓄は途中で解約してしまいがちです。貯蓄を続けるのが難しいと思う方は積立の保険を利用するという手もありますね。

6.まとめ

医療保険を検討するときはまず、ご自身の入っている健康保険の高額療養費制度、傷病手当金を確認しましょう。

各健康保険組合で付加給付の内容などが変わってきます。

考え方としては公的医療保険の不足分を補うというのが民間の医療保険です。

高額療養費制度の限度額や自己負担分を合計して余裕のある貯蓄額だったら医療に関してはそれほど心配する必要はないかもしれません。

日本の公的医療保険制度は充実しています。それに付随して発生するご家族の負担、収入減、そういったことに対応できる準備はしておいた方がよいでしょう。

これは必ずしも医療保険である必要はありません。それからライフステージ、職業、年収、貯蓄額な後によってもおすすめの医療保険は変わります。

必要な額や準備する方法は様々ですので医療保険、預金をうまく使って準備をしていきましょう。

2020年7月21日
text by 久保田 正広
FPバンク

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