ファイナンシャルプランナー相談
のFPバンク
東京駅・新宿駅

2019.11.5
資産運用相談

機関投資家の場合はこう考える。投資の資産配分とは?

機関投資家という存在を知っていますか?生命保険会社や信託銀行のように大きな資産を運用している組織のことです。今回は投資のプロである機関投資家の資産運用方針が、私たちの資産運用に参考にならないかをみてみましょう。

1.機関投資家とは

機関投資家とは、顧客から預かった資金を運用そして管理をする法人投資家のことをいいます。そして、その運用資金は私たちに関係するお金から出されています。

例えば、投資顧問会社、生命保険会社、損害保険会社、信託銀行、投資信託会社、年金基金などが代表的な機関投資家です。「あれ、自分のお金も、もしかして、機関投資家に運用されている?」と思った方も多いのではないでしょうか。一見私たちとは全く関係がない存在のようにみえますが、実はわれわれの生活と深く関わっているのです。

また、機関投資家の行動が株式市場に大きな影響を及ぼしますので、私たちが投資をするときに関係してくるでしょう。

2.GPIFの資産運用方針

(1)GPIFとは?

代表的な機関投資家のひとつに、GPIF(=年金積立管理運用独立行政法人)の存在があります。

GPIFとは、私たちが年金を受け取ることが出来るように、厚生労働大臣から年金積立金の管理・運用を任されている機関です。私たちは60歳になるまで年金保険料を毎月納めますが、それが将来の年金の財源となり、GPIFがさらに運用して増やそうとしています。

つまり、GPIFの運用成績が良ければ将来受け取る年金は増え、悪ければ年金が減る可能性があるということです。その資産規模は、2019年6月末時点で160兆6687億円にものぼります。私たちの老後生活は、機関投資家であるGPIFの運用によって影響を受けることでしょう。

では、GPIFはどのような方針で運用しているのでしょうか?

(2)GPIFの運用方針

GPIFは運用方針として、株式や債券などの複数資産を長期にわたって持ち続ける「長期投資」によって、安定的な収益を得ることを目指しています。

資産運用は、
①長期的に運用すること、
②色々な資産に分散すること、

でリスクを抑えて運用していくことが基本になりますが、GPIFの運用方針においても投資の基本を押さえていることがわかります。

また、GPIFは2014年11月に運用方針の大きな転換を図っています。

2014年6月末時点での運用資産の構成は国内債券53.36%、外国債券11.06%、日本株17.26%、外国株式15.98%だったところ、2014年10月31日より、運用資産の構成の目標値を国内債券35%、日本株25%、外国債券15%、外国株式25%に変更すると発表しました。

株式は債券よりもハイリスク・ハイリターンと言われますが、なぜGPIFは株式や外国への投資比率を増やしたのでしょうか?

理由としては、債券の金利が下がり、今までの債券メインの運用方針では必要な年金財源を確保することが難しくなったことが挙げられます。今の年金制度は現役世代が年金受給者を支える仕組みになっていますが、少子高齢化により年金の支え手が少なくなったために、積極的に増やす必要があると考えている、ということでしょう。

3.まとめ

機関投資家という言葉は投資初心者の私たちにとって普段聞きなれないと思いますが、実は意外に関係のある存在です。

そして年金積立金を運用しているGPIFは、資産運用のセオリーである長期・分散投資を基本に、近年は積極的に運用する姿勢をとっていますが、それでも老後資金は年金だけでは足りないと言われているので、今や私たち自身も積極的に資産運用していく必要がありそうです。

そんな時はGPIFなど、機関投資家の運用方針が参考にしてみてはいかがでしょうか。

<出典>年金積立金管理運用独立行政法人ホームページ
https://www.gpif.go.jp/gpif/portfolio.html閲覧日:2019.9.28)

2019年11月5日
text by 久保田 正広
FPバンク

関連記事